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団地ってどんな間取り?暮らしやすくリノベーションされた部屋も

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レトロな佇まいの団地の中には、建物同士の間隔が広く、緑地帯が設けられるなど、現代の感覚ではぜいたくな敷地条件の物件も少なくありません。複数方向にある窓から存分に光や風が感じられる間取りや、豊富な収納スペースなど、団地ならではの良さに改めて注目が集まっています。そんな団地の魅力を上手に生かし、現代のライフスタイルに合わせてリノベーションすることで、自分たちらしい暮らしを楽しむ人が増えているようです。
団地の間取りの特徴は?
最近ネットや雑誌で、古い団地をリフォーム・リノベーションして暮らすライフスタイルが特集されています。団地の間取りの特徴について、その歴史から探っていきましょう。
●団地の間取りは単身者向けからファミリー向けまでさまざま
団地の本来の意味は、単一機能が集積した土地のこと。工業団地や流通団地などもありますが、「住宅団地」を省略して団地と呼ぶようになったようです。民間の大規模な分譲マンションも団地といえないこともありませんが、UR賃貸住宅(旧公団住宅)、公社住宅、公営住宅(県営・市営住宅など)の三つに対して使われるのが一般的です。団地は、第二次大戦後の経済成長期に、大都市周辺で住宅不足が深刻化したことから建設が始まりました。
団地が誕生した1950年代の日本では、食事のときも、寝るときも、同じ部屋で家族が暮らす“食寝一体”が普通でした。そんな当時、40平方メートルくらいと面積がやや狭めでも、ダイニング・キッチンを取り入れた“食寝分離”の間取りや、水洗トイレ、風呂、バルコニーのあるかつての公団住宅は人々のあこがれの的でした。高倍率の抽選や、年収の条件などもあったことから、比較的恵まれた家族の住まいだったといえるでしょう。ちなみに、DK(ダイニング・キッチン)という言葉を広めたのは、日本住宅公団(現在のUR賃貸住宅)でした。
供給する住戸の数を優先して、郊外化、大型化、高層化を進めた結果、やがて住宅不足は解消されました。1970年代になると、最低居住面積水準を確保することを目的とし、団地の各住戸の専有面積は拡大していきます。その後、間取りは当初主流だった2DK、3Kなどから、単身者向けの1Rや、ファミリー向けの2LDK、3LDKなどバリエーションも増加。昨今は築年数の経過に対応するため、団地ごとの特性に応じて、建て替えやリノベーション等、多様な手法で事業が進められているところです。
●マンションに比べて住戸のかたちが正方形に近く、広く感じる人も
築年数が新しい団地は、民間のマンションと似た長方形の間取りで、玄関側に外廊下があり、反対側にバルコニーのあるタイプが一般的かもしれません。しかし、やや古めの団地には、正方形に近い間取りで、バルコニー以外の方向にも窓があるタイプや、細長いバルコニーが設けられたタイプもあります。これらは、明るい光を取り入れやすく、風が吹き抜けることで、心地よく暮らせるのが大きな魅力になっています。
正方形に近い間取りの居室の配置を見てみると、ダイニングと和室の間などが襖(ふすま)で仕切られていることが多いようです。必要なとき以外は、開放しておけば視線が抜けるため、面積の割に窮屈さを感じにくいかもしれません。また、和室にある押入れは、大容量の収納スペースのほか、襖を外してワークスペースなどに自由に活用している人もいるようです。若い世代を中心に、団地の間取りの自由度と住み心地の良さが再評価されています。
左/正方形に近い間取りの例、右/長方形の間取りの例

間取り別レイアウト事例
団地の建物の頑丈さ、安心感を生かしながら、新しいライフスタイルに合わせたリノベーションの例を、イケアとUR賃貸住宅が手掛けたプロジェクトの写真から紹介します。
●2DK
最初に知っておきたいのが、間取りの表記にある「DK(ダイニング・キッチン)」と「LDK(リビング・ダイニング・キッチン)」の違い。実はそれぞれ広さの目安が決まっているのをご存じでしょうか。不動産公正取引協議会連合会のガイドラインで、「DK」、「LDK」について“最低必要な広さの目安”が定められています。
リビング・ダイニング・キッチン以外の居室の数に応じて広さが変わり、居室が1部屋の場合=DK4.5畳/LDK8畳、居室が2部屋以上の場合=DK6畳以上/LDK10畳以上となっています。つまり、2DKは6畳以上の「ダイニング・キッチン」と居室が2部屋ある間取りとなります。
2DKは居室が2部屋あるため、多様なライフスタイルに対応できるのが特長です。例えば、寝室以外の部屋をリビングとしたり、在宅ワークのスペースとしたりすることもできます。写真の部屋は、団地に多く見られる襖で仕切られた間取りをリノベーションし、ダイニング・キッチンとリビングをつないで広々と使えるよう工夫。バルコニーにウッドデッキを敷いて、団地ならではの緑の感じられる敷地環境を楽しめるようにしています。

※実際の募集住戸には、家具・調度品などは含まれていません
●2LDK
2LDKは、居室が2部屋とリビング・ダイニング・キッチンがある間取りです。2LDKなら、夫婦二人でゆったりと暮らせます。居室のうち一つが和室という間取りは団地で比較的多く、育児スペースや客間など、いつの時代も多目的に使える便利な空間です。そんな2LDKの和室をモダンに変え、LDKと同じスタイリッシュなインテリアで仕上げたのが写真の部屋です。
広いLDKで知人を招いてホームパーティーを楽しめるよう、開放感のある空間はウォールナットの床材でダークブラウンを基調に、木目調のキッチンとカラーを合わせてコーディネート。隣接する和室はブルーのクロスとライトグレーの樹脂畳を採用することで、LDKとの間仕切りを開けたときに雰囲気が調和するよう考えられています。押入れの襖を取り払って使い勝手の良いクローゼットに改修し、収納力をアップさせているのもポイントです。

※実際の募集住戸には、家具・調度品などは含まれていません
●3LDK
3LDKは、居室が3部屋とリビング・ダイニング・キッチンがある間取りです。LDKのほかに3部屋あるので、夫婦二人と子供で合わせて3~4名で暮らすのにぴったりかもしれません。前述の通り、居室のうち一つが和室になっている間取りは、団地で比較的多く見られるものですが、こちらの写真の部屋では和室を思い切って洋室にリノベーションしているのがポイントです。
その洋室をリビングとして使うことで、家族がくつろいでゆったりと過ごせる空間を実現。ダイニングには、壁に面して机を設置し、リモートワークや学習用のスペースとして使えるよう工夫しています。リビングとダイニングの間にある間仕切りを必要なときに開閉することで、家族がそれぞれの作業に集中しやすいようになっています。子供が増えたり、成長して家を巣立ったりした後でも、柔軟に暮らし続けられる間取りといえるでしょう。

※実際の募集住戸には、家具・調度品などは含まれていません
MUJI×URに見る最近の団地リノベーション
団地で自分らしく暮らしたい。そう考える人におすすめなのがUR賃貸住宅。リノベーション済みの物件や、DIYが可能な物件もあり、多様な住まい方を選べるのが魅力です。
独立行政法人都市再生機構(UR)が管理するUR賃貸住宅は全国に約70万戸。都市部のタワーマンションから、自然が豊かな郊外に広がる集合住宅まで、比較的ゆとりのある多彩なタイプの部屋がそろっていて、収納スペースもしっかり確保されています。一人暮らしに人気の1Rや1DKから、二人暮らしにぴったりな2DKや1LDK、さらにファミリータイプの2LDKや3DK、3LDKなど、暮らしに合わせて希望する住まいを見つけやすいといえるでしょう。
UR賃貸住宅は物件数が多いことで多様なライフスタイルや居住ニーズに応えられるのが大きな強み。また、建物のほとんどが鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造で建てられ、築年数の経過しているレトロな佇まいの物件でも、適切な管理や計画的な修繕が行われているため、安心して快適に暮らせるのが特長の一つとなっています。
●最近の団地リノベーション
UR賃貸住宅には、団地の良さを生かしながら、現代のライフスタイルに合うようリノベーションした物件も用意されています。建物の改修などのほか、間取りや収納に大幅に手を入れたり、和室を洋室へ変更したり、水まわりの設備を新しくすることで、快適性を高めています。コンセプチュアルなリノベーションにより、洗練されたインテリアコーディネートも可能で、おしゃれな部屋に興味がある人にもおすすめです。
その一例が無印良品とのコラボレーション【MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト】です。構造部分はできるだけ変えずに残しながら、暮らし方に応じて組み合わせができるキッチンなどを採用することで、自分の好みやスタイルで自由にアレンジできるのが特長。団地のコンパクトで風通しの良い間取りを効果的に生かし、シンプルにまとめられた内装と使い勝手の良い空間は、和・洋どちらのインテリアにもフィットするでしょう。

●UR賃貸住宅なら自らリフォーム可能な住戸も
UR賃貸住宅には本格的なDIYが可能な「DIY住宅」があります。この物件では一般的な賃貸住宅で必要となる広い範囲の「原状回復義務」が免除になるのが特長です。契約時に3カ月間の使用貸借契約(家賃無料)と、使用貸借契約満了日の翌日を入居開始とする賃貸借契約を同時に締結することで、入居までの3カ月間は家賃を気にすることなく、マイペースでプランニングと施工を行えます(ただし、共益費のみこの期間も負担が発生します)。
「DIY住宅」以外でも、「模様替え等承諾申請書」を提出して承認を受けることで、退去時の「原状回復義務」が免除されるケースがあります。必要な手続きを踏むことで、ライフスタイルの変化に合わせて畳をフローリングに変えたり、壁紙を貼り替えたりすることも可能です。家族構成の変化に柔軟に対応しながら、「自分好みのお部屋にしたい」、「お気に入りの家具とインテリアに囲まれて暮らしたい」という若い世代におすすめです。
●UR賃貸住宅なら初期費用を抑えられる
UR賃貸住宅で特に注目したいのが、契約時の初期費用の大幅な節約が可能なこと。礼金・仲介手数料・更新料・保証人が不要です(保証会社への加入も不要なので保証料も不要)。契約時に必要なお金は、敷金(月額家賃の2カ月分)と、入居月(入居日から当月末まで)の日割り家賃、日割り共益費のみ。何かとお金のかかる子育て世帯も住み替えやすいのがポイントです。また、更新時に更新料が不要なだけでなく、自動更新で手続きも不要なのでスムーズにそのまま住み続けることが可能です。
中古リノベーション物件ならUR賃貸住宅がおすすめ!

お伝えしたように団地の中には、光と風、緑を感じられる恵まれた敷地条件の物件が少なくありません。シンプルで暮らしやすい団地の間取りを上手に生かすことで、自分らしいスタイルを楽しめる点が、若い世代を中心に注目を集めています。建物自体が古く、そのままでは住みづらくても、素材の良さを引き出したリノベーションにより、快適な生活ができるようになります。
UR賃貸住宅なら、築年数の経過している建物でも、適切な管理や計画的な修繕が行われているため安心できるのがポイントです。また、【MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト】など、現代の暮らしに合わせてリノベーション済みの物件のほか、自分好みにDIYが可能な物件もあり、団地での生活を検討する際の選択肢が豊富に用意されています。
引っ越しの際は何かと費用がかかりますが、UR賃貸住宅なら礼金・仲介手数料・更新料・保証人が不要なため、入居時の初期費用を大幅に抑えられます。しかも、一般的な賃貸住宅で行われている入居審査がなく、基準となる月収額や貯蓄額などの条件を満たしていれば入居が可能です。UR賃貸住宅のHPで希望する条件を入力すれば、簡単に物件の検索ができますので、ぜひ気軽に試してみてください。
監修/佐川 旭


団地の住環境の良さや、柔軟に活用できる間取りを生かして、自分らしく暮らそう!
- ・団地の物件は築年数の経過していても、暮らしの自由度が高い間取りや、光と風や緑を感じられる良好な環境を備えているケースが少なくない
- ・快適に暮らせるかどうかは、自分たちのライフスタイルに合わせたリノベーションが行われているか、またはこれから行えるかがポイント
- ・UR賃貸住宅なら現代の生活に合わせたリノベーション済み物件も豊富にあるのがうれしい

くらしのカレッジ編集部は、「くらし」に関するさまざまなヒントをお届けすることを目的に、インテリア、リノベーション、DIY、子育て、イベント情報など、生活を豊かにするアイデアや日常的に楽しめるコンテンツをご紹介しています。
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