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八千代市産の食材を召し上がれ!住民や地域をゆるやかにつなぐ、食の新スポットが米本団地に誕生

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おいしい料理を味わいながらゆったりくつろげる店が、住まいの近くにあったらうれしいですよね。
千葉県八千代市の米本団地に、団地や地域に住んでいるみなさんが食を通して交流をし合える飲食店「NEIGHBOR FOOD PLACE(ネイバーフードプレイス)」がオープン! どんな店なのか訪ねてみました。

一人でも家族とでも!心地よく過ごせる工夫が満載の店内

「NEIGHBOR FOOD PLACE」があるのは、米本団地内の遊歩道に面した一角。かつて銀行の店舗だった建物を有効活用するため、団地住民の要望を取り入れて飲食店に改修しました。

店内は木目を基調にした落ち着いた雰囲気
一角の壁にはアーティスト・silsil(シルシル)さんの作品が飾られていたり、メニューボードはサインペインター・gami(ガミ)さんによって描れていたりし、細部から温かみを感じられます。

カウンター席に設置されているパーテーションはなんと、アイアンアート作品! 八千代市在住の西洋鍛冶職人・伊藤愛さんが、この店に由縁のあるものやことをテーマに、10台それぞれ異なるデザインに作り上げています。
パーテーションの一つには、2022年3月に閉校した、団地敷地内の米本小学校の生徒たちが描いた絵をモチーフにしたものもありました。学校はなくなってしまっても、生徒たちのかけがえのない思い出は、ここで息づいています。

フロアは、さまざまな過ごし方やニーズに応える工夫も随所に盛り込まれています。

・小上がり

靴を脱いでくつろげるスペース。
子どもを寝転がらせることもできるので、小さな子ども連れでも安心です。

・U字カウンター

座った人同士でなんとなく会話が始まるような、程よい距離感のつながりをイメージしたカウンター席。ゆくゆくはおでんなどのメニューも考えているそうで、カウンター越しにスタッフとの会話も楽しめそうです。

・本棚の本

気になった1冊を読みふけったり、本をきっかけに会話を弾ませたり、子どもと一緒に読書を楽しんだり。
本があることで、過ごし方の幅が広がります。

地産にこだわり抜いたランチ&スイーツ。テイクアウトや宅配も!

メニューは食事からスイーツまで、八千代市産の旬の野菜や果物などが使われています
中でも一押しが、ランチメニューの「おばんざい定食」。採れたて野菜たっぷりのサラダに、気分で選べるメインディッシュと、2種類の小鉢、ごはん、みそ汁がセットになっています。サラダにかける自家製ドレッシングは、ニンジンやカブなど、その季節のおいしい野菜を使い、店内で仕込んでいるそうです。

店の入り口付近にも、地元農家の産直野菜やテイクアウトの販売コーナーが。艶やかな野菜や、サラダ、総菜、サンドイッチ、弁当などが並んでいました。
弁当は「旬・食菜便」という月単位の宅配サービスを利用すれば、団地内の自宅まで届けてもらうこともできます。わざわざ外出しなくても、野菜を手軽にしっかり取れるのはありがたいですね。

コミュニティ拠点でもあるこの店では、地域の課題解決にも取り組んでいます。
その一つが、「美味しいシェア」という食事寄付の取り組みです。自分のおすすめを誰かにシェアしたい。これがおいしかったよ。誰かにも食べてほしいな。そんな気持ちで、自分のおすすめのご飯やデザートを購入し、シェアする事ができます。美味しいシェアボードにあるメニューをレジに持って行くと、そのメニューを食べる事ができ、食べた後、さらにおすすめしたいメニューをシェアすることができます。誰かのおすすめを食べてみたい! こんなにおすすめされているなら食べてみよう。私のおすすめを食べてみて! そんな食循環が生まれると、家庭の背景にとらわれず、どんな人でも温かいご飯が食べられるのではないかと思います。

「NEIGHBOR FOOD PLACE」では、店内スペースや団地の屋外空間を活用し、地域交流イベントや、食育や防災などを絡めた催しも定期的に開催していくそうです。
弁当宅配「旬・食菜便」の申し込みにも役立つ「LINEの使い方講座」や、農家の方を招いて話を聞く会などが計画されています。

食を通した触れ合いで、地域課題を解決へ!

今回取材にうかがったのは、開店を翌日に控えたオープニングセレモニーの日。
店に関心を持つ団地や地域の住民も多く、「おしゃれな店でオープンが楽しみ!」「子どもや孫が来たときに一緒に利用したい」「新鮮な野菜を近場で買えるのがうれしい」との声が。子どもが店の目の前にある幼稚園に通っているママは、「ママ友たちと座ってゆっくりおしゃべりを楽しめそう」と、期待を話してくれました。

そんな、注目が集まる「NEIGHBOR FOOD PLACE」。開業の背景や思いを、店舗のオーナー会社・日本総合住生活株式会社(略称「JS」)の野村さんと、八千代市での地域づくり活動のノウハウを生かして運営にあたっている「NPO法人わっか」の理事長・宮本さんにうかがいました。

日本総合住生活株式会社 野村さん(写真左)、「NPO法人わっか」理事長 宮本さん(写真右)
野村さん
米本団地の徒歩圏内には、残念ながら飲食店がほとんどありません。アンケートなどの調査を通して、住民の方が住まいの近くで気軽に立ち寄れ、適度な距離で人と触れ合い、楽しく健康的に食事が取れる場所の必要性を痛感。そうした場所をつくることが、「ミクストコミュニティ(※)」の実現につながっていけば、と考えています。
宮本さん
八千代市ではたくさんの農作物が生産されているのに認知度や地産地消率が低く、豊作で採れ過ぎると農家さんは需要とのバランスで廃棄せざるを得なくなる現状。
「NPO法人わっか」での活動の中で、米本団地には「助けてほしい人」と「助けたい人」が多くいること、団地の中と外(地域)の交流活性化が望ましいことを感じていました。
「NEIGHBOR FOOD PLACE」があることで、これらの課題を、相互に結び付けることで改善できるのではないかと考えました。
※多様な世代が生き生きと暮らし続けられる住まい・まち

そして、「NEIGHBOR FOOD PLACE」をどんな場所にしていきたいか、お聞きしました。

野村さん
ランチだけでなく、おしゃれなカフェとしても若い方に団地の外からも来ていただける場所にしたいですね。総菜をテイクアウトすれば食事の用意が楽ですから、共働きでも「この団地なら快適に暮らせそう」と、思っていただけたらうれしいです。
宮本さん
ここに来れば誰かに会え、何か地域のことを知ることができる場所。さらには、農業を続けづらくなっている農家さんにおいしく、楽しい取り組みでお力添えができ、フードロス削減や八千代の農を守ることにも貢献できる場所を目指せれば、と思っています。
記事のまとめ

米本団地に、食を通して交流をし合える飲食店「ネイバーフードプレイス」がオープン

  • ・店内は木目を基調にした落ち着いた雰囲気。さまざまな過ごし方やニーズに応えられる座席や工夫がある
  • ・メニューは食事からスイーツまで、八千代市産の旬の野菜や果物、牛乳などが使われている
  • ・「旬・食菜便」という月単位の弁当宅配サービスや、「美味しいシェア」という食事寄付の取り組みも実施
  • ・URには、敷地内に商店街や飲食店、カフェがあるところも
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