住みたいまちの選び方
“自転車のまち”の魅力を再発見!泉北ニュータウンの「堺・泉北GO!GO!サイクリングスタンプラリー」イベント
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大阪府堺市は、古くから自転車産業が盛んなまちです。そんな堺市とUR都市機構が包括連携協定を締結。
この取り組みの第1弾として、堺市内の泉北ニュータウンにあるUR団地や公園、飲食店などを自転車で巡るスタンプラリーをマンスリーイベントとして実施。最終日には、フィナーレイベントがUR団地と公園の4会場で開催され、多くの来場者でにぎわいました。
泉北桃山台一丁団地アプリや壁画アートで泉北ニュータウンの魅力に触れる!
泉北桃山台一丁団地にあるコミュニティ拠点「ももポート」の前の広場には、これまでのイベント参加で集めたスタンプをクーポン券などの特典に交換できるブースが開設。イベントの開始前から行列ができていました。
夫婦で参加したという泉北在住の男性は、「スタンプラリーのおかげで、日ごろ気付かなかったスポットを発見でき、サイクリングを楽しむことができました。自然豊かな泉北の良さをさまざまな人に知ってもらえるのもうれしいです」と、参加の感想を話してくれました。
南海電鉄のヘルスケアアプリ「へるすまーと泉北」のブースでは、「ずっと気になっていた」という女性が熱心に説明に聞き入っていました。
このアプリは、歩いた歩数に応じてためたポイントを泉北ニュータウンにある対象店舗の割引クーポンに利用できるほか、電車の乗車券「デジタルきっぷ」にも交換してもらえるそうです。
南海電気鉄道株式会社の日高さんにお話をうかがいました。
「へるすまーと泉北」は幅広い世代にご登録いただいており、アプリには地域のイベント情報などをお届けする「メッセージ」機能があります。
このアプリが地域情報のプラットフォームとなれるように関心を持っていただける情報を発信していきますので、住民のみなさまにぜひ活用していただきたいと思っています。
おいしいものに出会える催しも!
人気店の自慢のパンやベーグル、マフィンが並ぶ「パン祭り」や、大阪産のミニ大根や大阪なすなどの産地直送の新鮮野菜がそろう「青空市」、だしとスパイスを効かせたこだわりカレーなどのキッチンカーもあり、来場者はいつもと違う買い物やテイクアウトグルメを思い思いに楽しんでいました。
ライブアートも同時開催。
コミュニティ拠点「ももポート」と団地集会所が併設する建物の壁面に、自転車の絵柄を盛り込んだ壁画アートが施されました。
壁画のテーマをアーティストの平田沙織さんにうかがいました。
団地の周りで見かけた花や草木をモチーフに、堺市を自転車で駆け抜けるときに感じる「爽やかな風」をイメージして描きました。
まちのみなさんがここに集い、人のつながりも情報も大きく広がっていく場所になればとの思いを込め、建物の入り口に向けて徐々ににぎやかになっていくアートにしました。
平田さんは壁画の制作中、たくさんの住民に「がんばって」、「かわいらしくしてくれてうれしい」と励みになる声をもらい、「良い場所にしたい!」という思いが一層強くなったそうです。
今回制作された壁画への期待を、アートディレクションを担当した株式会社ARTRACTの川野さんはこう話していました。
壁画があることで、お住まいの方にアートを身近に感じていただき、ちょっと温かくて彩りある「アートのある暮らし」につながっていったらうれしいです。
大蓮公園・新檜尾公園BMX妙技、オフロードバイク体験、シェアサイクル情報も!
会場である二つの公園には、自転車のさまざまな楽しみ方や、情報を得られるコンテンツがありました。
■大蓮公園
市民の憩いの場・大蓮公園で行われていたのは、世界で活躍するBMX(バイシクルモトクロス)ライダーによる「BMXパフォーマンス」。自転車を巧みに操る、華麗でアクロバティックなトリック(技)が繰り出されると、観客たちから驚きの歓声が上がりました。
「オフロードバイク試乗体験」コーナーでは、でこぼこや勾配のあるオフロードコースでの自転車ライディングに挑戦。元気いっぱい走り回る子どもたちに、見守るパパやママから「行けー!」、「良いぞ!」と熱い声援が送られていました。
芝生広場の一角には、アウトドア用品メーカー・山猿WORKSによる「オリジナルサコッシュ作り」のワークショップが。サコッシュ(自転車レースで補給食などの携帯に利用されていたことが起源の肩掛けバック)に自転車の絵柄のスタンプやクレヨンなどでイラストを描き、自分らしい作品を作ることができました。
■新檜尾公園
桜の名所でもある新檜尾公園を訪ねると、シェアサイクル「HELLO CYCLING」のブースがありました。自転車を環境にやさしく健康に良い乗り物として利用推進している堺市は、このシェアサイクルの普及にも力を入れているそうです。
「HELLO CYCLING」を運営するOpenStreet株式会社の町田さんに、堺市での利用の様子をお聞きしました。
通勤通学や日々の買い物でのご利用が多く見受けられます。
自転車の貸し出し・返却のステーションを駅前、UR団地、公園などに開設させていただいたことで日常利用が浸透し、気軽に使える移動ツールとしてご活用いただけているようです。
今後はステーション数をさらに増やし、「どこでも借りられ、返せる」サービスを目指したいと考えています。
緑鮮やかな木々に囲まれた広場には、フルーツサンドやパフェを味わえるキッチンカーや、UR賃貸住宅の「お部屋探し」ブースも並んでいました。
泉北竹城台二丁団地移動を楽しくおしゃれに!電動キックボードを体験
泉北竹城台二丁団地の広場で行われていたのは、電動キックボード「SUMRiDE(サムライド)」の試乗。スタッフに乗り方のコツを教えてもらいながら、特設コースでの走行体験ができました。
堺市では住民が便利に、安全に電動キックボードを利用できるまちを目指して、「SUMRiDE(サムライド)」のシェアリングサービスを展開する長谷川工業株式会社と連携。泉北ニュータウンの駅前や公園などにシェアリングポートを設置しているそうです。
広場に登場した堺市の公認PRキャラクター「ハニワ部長」も、スタイリッシュな電動キックボード「SUMRiDE(サムライド)」に興味津々の様子でした。(電動キックボードのシェアリングサービスは、2023年6月末までの実施となります。)
「南堺警察署」のコーナーでは、自転車の交通ルールなどに関するパンフレット配布や、パトカーの展示、子ども用制服の試着体験が行われました。
「警察官になるのが夢」という男の子は、あこがれの制服をまとってりりしく敬礼ポーズ! 「十何年後かに待っているね」と警察官にエールを送られると、力強くうなずき夢をますます膨らませているようでした。
子どもも大人も一緒に遊んでもらおうと、懐かしい竹馬や竹げた、竹とんぼの体験ブースも。焼き芋やクレープ、ホットサンドのキッチンカーもあり、来場者はそよ風が心地よい広場でゆったりと企画を楽しんでいました。
「自転車を楽しむ」で新たなまちづくりを展開
イベントの中には、会場を飛び出す企画も!
泉北ニュータウンにある桃山学院教育大学の女子軟式野球部のみなさんが、UR職員先導のもとサイクリングをしました。
走り終えたメンバーに話を聞くと、エリアに詳しいメンバーによるスポット案内や、しりとりゲームをしていたそうです。仲間とのサイクリングをみなさん、「楽しかった!」と話していました。
このような散歩するようにゆっくりと自転車で巡り「歴史・文化」に触れたり、「食」を楽しむ自転車を活用した新しい楽しみ方を、堺市では「SAKAI散走」という取り組みで推進しています。
堺市の阪本さんにお話をうかがいました。
自転車を移動のためだけのツールではなく、堺市内の数多くある魅力スポットを巡っていただく、新しい活用の仕方に結び付けていきたいと考えています。
この「散走」をキーワードに実施したのが、今回の「サイクリングスタンプラリー」イベントです。
そもそも、堺市はなぜ自転車とかかわりが深いのでしょうか?
堺市内には、世界遺産の「百舌鳥・古市古墳群(もず・ふるいちこふんぐん)」があります。巨大古墳の築造に使う道具作りを通して鉄の文化が生まれ、のちに自転車産業の発展につながり、現在も自転車関連の企業が市内に存在しています。
そうした、堺市ならではの自転車の歴史や文化を生かし、UR都市機構様やまちのさまざまな企業、店舗、学校などと連携しながら、「サイクルシティ堺」(※)の実現に取り組んでいきたいと考えています。
※堺市が有する自転車の歴史・文化を踏まえつつ、市民が自転車に愛着を持ち、堺市を訪れる人にも自転車を活用してもらえる魅力的な都市
自転車をテーマに、多彩な企画が楽しめたフィナーレイベント。みんなが笑顔になったのは、いろいろな分野の企業や行政、大学が協力し合ったイベントだからこそでしょう。この連携力がどのように「自転車のまち」の魅力を高め、地域をさらに元気にしていくのか楽しみです。
泉北ニュータウンの魅力を、見て、食べて、体験して楽しめるイベントが開催された
- ・堺市内の泉北ニュータウンにあるUR賃貸住宅や公園、飲食店などを自転車で巡るスタンプラリーをマンスリーイベントとして実施。最終日には、フィナーレイベントが開催された
- ・フィナーレイベントの会場となったのは、泉北桃山台一丁団地、大蓮公園、新檜尾公園、泉北竹城台二丁団地の4カ所
- ・堺市は古くから自転車産業が盛んなまち。現在は、「サイクルシティ堺」の実現に取り組んでいる
大阪府堺市南区桃山台一丁3番
泉北高速鉄道「栂・美木多」駅から徒歩7~9分。愛らしい木と鳥の壁面アートが描かれた住棟もある団地です。団地の中庭では、夏の風物詩「地蔵盆」などのお祭りも開催されます。
また、池のほとりに木々が続いている、広大な「西原公園」が隣接。近場で花見も存分に楽しめます。
堺市南区竹城台二丁1番
泉北高速鉄道「泉ケ丘」駅 徒歩6~11分。大阪の中心街まで30分ほどとアクセスも抜群。
敷地内の通路は高低差や段差が少なく、ベビーカーやシニアカーも、スムーズに移動することができます。
自然豊かな環境で、駅付近で生活に必要なものはそろう便利さも魅力。また、子どもたちが楽しめる施設も充実しており、子育て世代にも人気です。
くらしのカレッジ編集部は、「くらし」に関するさまざまなヒントをお届けすることを目的に、インテリア、リノベーション、DIY、子育て、イベント情報など、生活を豊かにするアイデアや日常的に楽しめるコンテンツをご紹介しています。
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