大正時代から変わらない味

最寄り駅は、福岡市営空港線「室見」駅。５番出口を出てすぐ、「アーベイン室見」の１階にあるのが「多め勢」です。

「多め勢」のルーツは大正時代初期。熊本で創業したそば屋「為朝（ためとも）」で修業を積んだ現当主が、昭和43年に福岡の地で「多め勢」を開店しました。

まず、定番の「ざる（ざるそば）」を注文。
長野県信濃大町の石臼挽きそば粉、北海道利尻島の天然昆布、長野県南安曇郡の生ワサビなど、当主自らが足を運び、厳選した食材が使用されています。

ざるそばは、しっかりとした歯応えと、ツルっとした爽やかなのど越しが特長。そば粉と小麦粉の割合が８：２の八割そばです。のど越しや食感を追求した結果、この割合に至ったのだそうです。
「そば粉は、ソバの実の中心部分をひいたものを使っています。中心は雑味が少なくおいしいんですよ」と、店主の田中さんが、そば粉のこだわりを教えてくれました。

つなぎとなる小麦粉を入れて、３本の麺棒で一度に大量に打つ作り方は、江戸前そばの技法。「多め勢」では、今でもその伝統を引き継いだそばが作られています。

ほかにも、春には「しろうおそば」や「若竹そば」、夏には「穴子なんばん」、秋には「松茸そば」、冬には「山吹そば」など、四季折々のメニューも楽しむことができます。

天ぷら、親子丼などのセットメニューも！

「天ぷらセット」と「親子丼」は、そばがセットになっており、冷たいものと温かいものを選ぶことができます。温かいそばは、やさしいだしに、ユズの皮の香りがふわっと広がり、ほっとする味です。

「天ぷらセット」の、エビ、オオバ、ナス、ゴボウの天ぷらは揚げたてでサクサク！　「多め勢」で提供されている野菜は、ほとんどが地元の福岡県産です。

人気の「親子丼」には、福岡県糸島市のブランド卵「つまんでご卵」が使われています。黄みが濃く、濃厚な味わいが特長。
「親子丼」をひと口食べると、ふわふわトロトロの食感、卵とかつおだしのうま味が広がります。また、添えられているさんしょうの華やかな香りが良いアクセントになっていました。

もちもち！そば粉を使ったデザート

「多め勢」には、デザートもあります。今回は、「そばがきあんこ」と「そばあべ川」をいただきました。

「そばがきとは、そば粉にそば湯を加え練って、餅状にした食べ物です。あんこは、丹波産大納言小豆を使って、当主が一から丁寧に手作りしています」と店主の田中さん。
「そばがきあんこ」を食べてみると、そばがきはもちもちとした食感でまるでお餅のよう。あんこは甘さ控えめで小豆そのもののおいしさを感じられました。

「そばあべ川」は、そばがきにきな粉がまぶされています。そばの香りときな粉がマッチして、ふんわりとした口当たり。はし休めとして添えられた昆布との相性も良く、最後まで飽きずに食べることができます。

生そばセットやもなかなど、お土産品も多数

店内は、浮世絵などが飾られている落ち着いた空間です。

販売コーナーでは、そばやだし、名物の「そば風味もなか」を買うことができます。お土産にもぴったりですね。

また、「多め勢」の隣には、うどん専門店の姉妹店「御うどん・甘味　為朝（ためとも）」があります。

本格江戸前そばを食べられる「アーベイン室見」の「多め勢」に、ぜひみなさんも訪れてみてくださいね。

周辺環境もチェック！

駅まで徒歩１分!?　アクセス抜群の「アーベイン室見」

「アーベイン室見」は、住棟の地下に「室見」駅があるため駅まですぐ！　雨の日や深夜でも安心です。

直行便バスがある百道浜エリアには、「福岡PayPayドーム」や、商業施設の「MARK IS 福岡ももち」、「福岡タワー」、「シーサイドももち海浜公園」など福岡のシンボルとなるスポットが集まっています。

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