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同棲カップルの家賃相場と、負担の割合で不満が生じにくくする工夫

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大きな災害などが起きた後は、結婚や同棲をする人が増えるといわれています。さらにそれぞれが別の住まいで暮らすより、一緒に暮らした方が家賃や生活費が節約できるといった現実的なメリットも期待できます。ただ、何となく同棲を始めてしまうと、お互いに「こんなはずじゃなかった…」と感じることもしばしば。そうした中でも問題になりがちな、二人で暮らす住まいの家賃相場とその負担割合についてご紹介します。

同棲カップルの家賃の目安と相場

二人で暮らすのだから、家賃も一人暮らし時代の2倍で良いのでしょうか? 実際の同棲カップルはいくらくらいの家賃の部屋に住んでいるのか確認してみましょう。

●同棲の家賃の目安

一般的に、同棲する際の住宅費は二人の収入のおよそ25%が目安と言われていますが、注意したいのは、この場合の収入とは給与の額面ではなく、税金や保険料などを引いた手取り収入をもとに計算する点です。

例えば二人合わせた手取り収入が40万円だとすると、10万円くらいまでは家賃として払えるという考えになります。「二人とも帰りが遅いので、少しでも職場に近い駅に住みたい」、「ペットを飼っているのでペット可の物件を探している」、「荷物が多いから広めの収納スペースが欲しい」など、どうしても譲れない理由がある場合でも、3割を上限としてそれ以上は超えないようにしましょう。
家賃が高くなると、食費や娯楽費などにしわ寄せがきて、それがお互いのストレスにつながってしまう場合があります。逆に、手取りの2割やそれ以下などに家賃を抑えられれば、その分生活を充実させることもできます。

また、結婚を前提にした同棲なら、数年先の将来を見据えた上で家賃を検討しましょう。同棲時は共働きでそこそこの収入があっても、結婚して子どもができれば、どちらかが休職したり退職したりすることも考えられます。その際に家賃が家計の負担にならないよう、よくシミュレーションしておくことをおすすめします。

今後、結婚式、ハネムーン、さらにはマイホームの購入など、出費がかさむイベントが続くことも考えられるため、最初のうちは家賃を抑えて、その分を貯金に回しておくという考えも良いですね。

●同棲の家賃の相場

間取りとしては、1LDKや2DK、2LDKを望む同棲カップルも多いようです。広めのリビングに共通の寝室、あるいはリビングにプラスしてそれぞれの部屋といったところでしょうか。

こうした間取りの物件の相場は、東京都内なら平均家賃10~12万円、東京都内以外の都市部エリアだと平均家賃8~10万円になります。もちろん、エリアや駅からの距離によって家賃に差は出ますが、だいたいこれくらいが目安と考え、あまり高すぎる家賃の物件は「本当にこの物件でないと駄目か」を再考した方が良いでしょう。

同棲カップルの家賃の負担を割り振る方法

同棲する場合、生活費やそのほかの出費をどうするかは、あらかじめ決めておく方が良いでしょう。特に家賃は大きな金額なので、後々のトラブルの種にならないとも限りません。

●折半する

最もシンプルなのは、二人で半分ずつ出し合う方法です。お互いの収入が同程度という条件であれば、この方法が分かりやすいのではないでしょうか。ただ、二人の収入に大きな差がある場合、収入の少ない方が負担が大きくなり、不満を感じやすくなるなどのデメリットもあります。

●それぞれの収入額に応じて負担割合を決める

収入に応じて負担割合を調整する方法もあります。収入の多い方が家賃を多く負担するという訳です。例えば、手取り額が30万円と20万円のカップルの場合だと、それぞれの負担割合を3:2にするという感じです。

これは一見すると公平に見えますが、必ずしもそうとは限りません。というのも、手取り額が多いのはそれだけ長時間働いていたり、勤務内容がきつかったりするからかもしれないからです。そうなると、今度は収入が多い方が「仕事で大変な思いをしている上に、家賃負担額も大きい…」と不満をためこんでしまうかもしれません。

その場合、解決法の一つとして、家賃負担以外の部分でバランスを取る方法が考えられます。例えば「収入は少ないけど、必ず定時に退社できるので、時間がある分、家事を多めに担当する」、「家賃を多めに出すので、家事分担は自分の得意なものだけでOKということにしてもらう」などです。

また、これは家賃だけでなく、食費や水道光熱費、日用品代など生活費の項目にも当てはまる問題です。それらを踏まえて、「家賃や生活費に使う額を1カ月いくらと予算を決め、その額を二人の財布からそれぞれ出し合う(割合は二人の話し合いで決める)」、「家賃や水道光熱費など月額の固定費を収入の多い方、食費、日用品代など都度かかる費用を収入の少ない方が負担する」など、同棲生活における支出全体での費用分担を考える手もあります。

いずれにしても、どれが正解というものはありません。大切なのは、二人でよく話し合い、自分たちに合ったやり方を決めていくこと。相手の事情も考えながら、納得できる落としどころを考えましょう。また、いったん決めたことに必要以上に縛られず、支障が出てきたらその都度調整していくと、たまった不満が爆発して、やがて悲しい結末に…といった事態も避けられるのではないでしょうか。

同棲が家賃の支払いの負担を軽減する理由

同棲は一人暮らしよりも経済的なメリットが多く、家計における家賃負担も低く抑えられるとよく言われますが、その理由をいくつか考えてみましょう。

●別々に暮らすよりも家賃を抑えやすい

例えば、東京23区内で賃貸物件を借りるとなると、ワンルームでも6~8万円くらいは見ておく必要がありますが、先ほど書いたように1LDK~2LDKなら10~12万円で探すことが可能です。つまり、一人暮らしが二人暮らしになるからといって、家賃は2倍にはならないことが多いのです。新しく借りる物件の広さにもよりますが、だいたい1.5倍程度で済むのではないでしょうか。

もっとも、片方が実家暮らしだった場合は負担が増えることになるため、その点は注意しましょう。

●いろいろな費用を節約しやすく、家賃に回すことができるから

その他の生活費も、単純に2倍にはならないことがほとんどです。

例えば、食費も2倍にはならないでしょう。というのも、生鮮食品にしても加工品にしても、単身者用の使い切りサイズのものは割高であることが多いからです。お徳用パックなど大容量のものを買っても、小分けにして冷凍するなど手間をかけないと、結局は無駄にしてしまいます。ほぼ毎食、外食で済ませるというのであれば別ですが、そうでなければ二人暮らしの方がかえってお得になります。

家電や調理道具なども一つあれば二人で使えますし、同じ部屋で過ごすことが多いなら、冷暖房や家電の利用などでかかる電気代・ガス代、インターネットなど家庭での通信費も、一人分とほぼ同じ額で収まるでしょう。

また、一緒に住むことで、これまで必要だった電話代や会いに行くための交通費が要らなくなるのもポイントです。特に遠距離・中距離恋愛だったカップルにとっては大きなメリットになりそうです。

これら一つ一つで節約できる額は少しでも、月単位、年単位で見れば、それなりの額になるはずです。その分を将来に向けた貯蓄などに充てることもできますし、暮らしを楽しむために広めの間取りや部屋数の多い部屋に住むことも可能です。特に仕事の関係で二人の生活リズムが大きく異なる場合や、二人そろってテレワークをしている場合は、2LDKや3Kといった間取りの部屋を選ぶと、お互いの生活のペースを乱すことなく、暮らしやすいのではないでしょうか。

同棲カップルがUR賃貸住宅で暮らす方法

全国に約71万戸あるUR賃貸住宅は、多様な間取りや広めの室内、しっかりした設備などが特長。しかも、結婚前のカップルも住むことができます。

●同棲カップルが暮らせるハウスシェアリング制度

URに入居できるのは原則的に単身者かファミリーのみとなっています。ファミリーには、6カ月以内に結婚する婚約者も含まれ、例えば「籍は3カ月後の結婚式に合わせて入れる予定だが、先に住まいだけ一緒にしたい」という同棲カップルなら、問題なく申し込めます。
※ここでの「ファミリー」とは、配偶者や6親等内の血族、3親等内の姻族など親族関係にある人を指し、配偶者には事実上婚姻関係と同様の事情にある人や、6カ月以内に結婚する婚約者も含まれます。

また、結婚はもう少し先というカップルであれば、「ハウスシェアリング制度」が利用できる物件に入居可能です。これは単身者同士でも一緒の部屋に住める制度で、友人同士はもちろん同棲カップルも対象になります。この場合、同居する二人ともが契約名義人となるため、平均月収額が一定額以上であるなどのURの申込資格に、それぞれが該当していることが必要です。

●UR賃貸住宅のメリット

URの魅力の一つは、初期費用を大きく削減できるところです。まず礼金、仲介手数料が不要。また保証人も要らないので、保証会社への保証料の支払いをせずに済み、親戚や知人に保証人になってもらうために頼む必要も、御礼を考えることもありません。

入居時に必要な費用は、敷金(月額家賃の2カ月分)と日割り家賃、共益費だけ。引っ越しのときは、あれこれ出費が多いもの。家具や家電などを新しく購入しなければならないことも多く、入居時の費用が抑えられれば、貯金をあまり減らさずに済みます。

さらに契約更新の度に大家などに払う更新料もかからないため、長く住み続ける場合もお得です。自動更新で面倒な手続きが不要なのもうれしいですね。

良い関係を長く続けるためにも、同棲の物件選びは慎重に!

カップルが同棲を始めるにあたり、大切になるのが物件探しです。長く良い関係でいたいなら、お互いが気持ちよく過ごせる部屋を探すのがポイントと言えます。

そのためには、アクセスや間取りはもちろん、特に費用面をしっかりと考えることが重要です。恋人と一緒に新しく始める暮らしのことを考えると、希望もいろいろと膨らみますが、二人が無理なく生活を維持できる金額の部屋を借りるためには、優先順位を付けることが欠かせません。

家賃や生活費の分担についてなど、お金のことでけんかをするのは嫌なものです。その不満はいつか二人の関係性を壊してしまうかもしれません。

部屋探しの際には、インターネットなども駆使して、費用をなるべく抑えられる物件を探してみましょう。その際、家賃そのものの金額だけでなく、礼金や仲介手数料、更新料といった、暮らしの質に直接かかわらない項目を削れるURのような、結果的にお得な物件に目を向けてみると、選択肢が広がりますよ。

監修/平野 泰嗣

記事のまとめ

同棲カップルの暮らしは、お互いのことを考えてお金や家事を分担するのが大事

  • ・同棲後の家賃は二人の毎月の手取り額の25%を目安に。結婚を考えるなら、将来の出費に備えた貯蓄も早めに検討
  • ・家賃など支出の分担は単独で考えず、家事などの役割分担も含めて、お互いに納得できるやり方を一緒に考える
  • ・テレワークなどで二人とも家にいる時間が増えるなら、広めの間取りや部屋数の多い部屋を検討
  • ・UR賃貸住宅の物件は間取りが多彩で、同棲カップルも利用できる「ハウスシェアリング制度」もある

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