これからのくらしを考える ひと×防災
学生と団地の自治会が共催するイベント「防災の集い」。団地にシェアハウス中の学生も参加!
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東京都日野市の緑豊かな丘陵地に広がる高幡台団地。ここでは、近隣の明星大学、高幡台団地自治会、URの3者が連携し、地域活性化に取り組んでいます。団地で行われる夏祭りや、春のもちつき大会などのイベントには学生が積極的に参加。そんなイベントの一つである「防災の集い」が開催されました。
いざというときに、どうする? 消防士も登場してみんなで学ぶ防災
明星大学、高幡台団地自治会、URによる地域活性化のための連携が始まったのは、2013年3月。明星大学の学生は、ゼミでの研究として、あるいは団地でシェアハウスをしながら、団地の地域活動へ参加しています。
今回の「防災の集い」を企画したのは、高幡台団地を事例に「地域社会の現状と課題」を研究している、明星大学人間社会学科熊本博之ゼミの2、3年生。日野消防署や、団地自治会の協力を得て、開催されました。
当日はあいにくの曇り空でしたが、準備を行う学生たちのほか、住民の方々がぞくぞくと会場に集合。イベントへの意気込みが伝わってきます。
イベントはまず、自治会副会長と明星大学・熊本博之准教授のあいさつからスタート。続いて、熊本ゼミの学生による、防災についての発表が行われました。「身近な物で作れる防災グッズ」、「災害時に役立つ情報を得るための方法」、「被災時の食事」などをテーマにしたプレゼンテーションでは、意外なアイデアに驚いたり、ときには住民の方からツッコミが入ったりと、終始和気あいあいとしたムードで進行しました。
学生からの、防災についてのさまざまな知識や情報発表の後は、日野消防署の消防士によるレクチャーが行われ、非常時に屋外で負傷者を運ぶ器具や、消火器の使用方法を学びました。このような器具は、頭では理解していても、いざとなるとなかなか思い通りには使えないもの。それだけに、プロフェッショナルから直接使い方のポイントを教えてもらえる機会はとても貴重です。みなさん、自然と真剣なまなざしになっていました。
「防災の集い」後のお楽しみは、豚汁と炊き込みごはん!
昼食には団地自治会と学生が準備した、豚汁と炊き込みごはんが待っていました。
おいしそうに食べるみなさんに、地域活性化への取り組みをどのように感じているか、聞いてみました。
熊本ゼミの学生は、「同世代以外の人と普段なかなか接することがないので、とてもためになります。みなさんから孫のようにかわいがってもらえることがうれしい」と話してくれました。
一方、団地住民の方からは「学生さんたちと話しているだけで、自分が若返ったような気がするんです」といった声があり、こういった学生とのふれあいをとても楽しみにしている様子でした。
学生が団地でシェアハウスするメリットとは?
高幡台団地では、 2017年4月から明星大学、日野市とURの3者が連携し、3戸で学生向けのシェアハウスを行っています。地域活動への参加を条件に、市から家賃補助を受けており、現在6名の学生が居住中。「防災の集い」に参加した学生に団地の住み心地について聞いてみると、「良い事しかないです!」と笑顔で断言してくれました。
大学が近くて通いやすいだけでなく、家賃もおトク。また、住民とは、道で会えばあいさつを交わすなどの交流もあり日々楽しく過ごすことができるそうです。「大学を卒業するときには引っ越さなければならないのが、今からさみしく感じます…」と語る学生もいました。
団地に住むことで、地域とのつながりや思い出など、ほかでは経験できない貴重な時間を過ごしているようです。このような、行政、大学、URが連携した取り組みは全国で拡大中です。
防災を学びながら、学生と住民が一緒に地域活性化を目指すイベント「防災の集い」
- ・高幡台団地では、学生や消防士から、防災や非常時に使える知識を学び、災害に備えている
- ・学生たちが団地でシェアハウスをしながら、自治会イベントや、自ら企画の地域活動に参加
- ・若い学生にとっても、団地の暮らしは「地域との交流ができて楽しい」、「学校が近くて便利。住みやすい」と大好評!
東京都日野市程久保650
京王線「高幡不動」駅からバスで4分、徒歩1分。周囲には保育園、小学校、老人ホームがあり、子育てファミリーからシニアまで、幅広い世代が快適に暮らせる環境が魅力。関東三大不動の一つ「高幡不動尊」も近くにあり、歴史や文化の香りを強く感じることができます。
くらしのカレッジ編集部は、「くらし」に関するさまざまなヒントをお届けすることを目的に、インテリア、リノベーション、DIY、子育て、イベント情報など、生活を豊かにするアイデアや日常的に楽しめるコンテンツをご紹介しています。
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