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カラフルな建物が地域の新しいつながりを生む!「ひのさと48」

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福岡県宗像市にある日の里団地の48号棟が「ひのさと48」として生まれ変わりました。施設内には、ビール醸造所や、木材加工機がある作業場、認可保育所などが入っており、地域の新しいつながりや会話を生み出す場にもなっています。多くの注目が集まっている現地におじゃましてきました。

団地にクラフトビールの醸造所!?

福岡市と北九州市のほぼ中間に位置する日の里団地。この団地は、両市のベッドタウンとして50年ほど発展してきました。
2021年5月には、民間企業の手で48号棟が丸ごと「ひのさと48」としてリニューアル。またこの場所で、「さとづくり48」という、地域住民、行政、地元の学校、民間企業が一体となって取り組む団地再生のプロジェクトも始まりました

「ひのさと48」の101号室には、施設を管理・運営している東邦レオ株式会社と西部ガス株式会社によるビール醸造所「ひのさとブリュワリー」があります。レシピ考案や仕込み、販売などを行っているのは、馬込賢太郎(写真右・東邦レオ株式会社)と牛島玄さん(写真左・西部ガス株式会社)さん。
この場所でクラフトビール「さとのBEER」が製造されており、団地の入居者はもちろん、北九州市や福岡市、ときには県外から買いに来るお客さんもいるのだそうです。常連も多い、その人気の理由の一つが、1カ月ごとに販売するビールの味を変えているということ。「ひのさとブリュワリー」では、二種類を同時に作ることができ、発酵の状態に合わせて適切な時期に販売されています。

大麦を中心にときにはマンゴーや桃など、ビール作りに必要な素材はなるべく宗像市の農家のものを使用。こうすることで、地元の方やお客さんとの会話のきっかけにもなっているようです。牛島さんが、「団地に住むビール好きな方と顔見知りになるなど、ビール作りを通して想像より多くの人と関わるようになりました」と教えてくれました。晴れた日には、「ひのさとブリュワリー」前のスペースで、ビールを片手にのんびりとくつろいでいる人もいるそうです。

地域の人が利用しやすい店舗&施設

102号室:じゃじゃうま工房

「ひのさと48」には、「ひのさとブリュワリー」以外にもさまざまな店舗や施設があります。

・102号室:じゃじゃうま工房
木材加工機「Shopbot」が使えるDIYスペース。暮らしを楽しくするモノをつくることができます。「Shopbot」はアイデアを実現できる装置です。
・103号室:コミュニティカフェ「みどりtoゆかり 日の里」
朝8時からオープンしているカフェ。子どもたちから出たアイデアを生かし、駄菓子も販売。「さとのBEER」も飲むことができます。
  • 103号室:コミュニティカフェ「みどりtoゆかり 日の里」
  • 104号室:キッチン「箱とKITCHEN」
201号室、202号室:げんきっこくらぶ るーつ
・104号室:キッチン「箱とKITCHEN」
誰でも使えるシェアキッチン&スペース。釣りが好きな人が魚を持ち込みさばいたり、博多人形の絵付け体験会を行ったりすることも。
・105号室、106号室、206号室:ひかり幼育園 ひのさと分園
同じく宗像市にある「ひかり幼育園」の分園。0~2歳までの子どもたちが通っています。
・201号室、202号室:げんきっこくらぶ るーつ
子どもたちの発達支援を行う拠点。

ひときわ目を引く「ひのさと48」の明るい外観。バルコニーパネルは、地域に住むみなさんが塗装したもので、多くの人に覚えてもらえるようにとの思いから作られました。また、階段部分もシニア世代からの「段差が見えにくい」という声をきっかけに色を塗ることに。ちょっと腰を下ろすのにも便利な場所になりました。

まちを明るくする一人一人の「ひっさつわざ」

コミュニティカフェ「みどりtoゆかり 日の里」代表 吉武麻子さん

「ひのさと48」を中心とした団地再生のプロジェクト「さとづくり48」。これは日の里団地や宗像エリアでこれまで積み上げてきた魅力や文化を次の世代に受け継いでいくというものです。
「さとづくり48」の特長の一つが、住民一人一人の特技を「ひっさつわざ」と呼ぶこと。子どもから大人まで、各々の長所を生かす活動を地域で行うことで、多くの人が活躍することができます。「ひっさつわざ」の中には、「地域にいる猫を探すのが得意」といったユニークなものも。

現在は、住棟の壁面にクライミングウォールを設置する計画が進行中。また、「ひのさと48」に「コドゥーイングスペース」(企業や地域の大人や子どもたちがまちでコトを起こす場のこと)をつくる予定もあり、ますますにぎやかに住みやすくなっていきそうです。このエリアに住む人たちの日の里団地への愛着や、盛り上げたいという気持ちが強く伝わってきました。

記事のまとめ

日の里団地の住棟が醸造所、カフェなどがある「ひのさと48」としてリニューアル

  • ・101号室の「ひのさとブリュワリー」では、クラフトビール「さとのBEER」を製造。1カ月ごとに販売するビールの味を変えている
  • ・そのほかには、木材加工機が使えるDIYスペース、コミュニティカフェ、シェアキッチン、保育所、発達支援事業所などが入っている
  • ・「ひのさと48」を拠点に、団地再生のプロジェクト「さとづくり48」も行っている
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