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鉄筋コンクリート造(RC造)の防音性能は?騒音トラブルを避ける物件の選び方

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隣の住戸の音が気になり、静かに過ごせないのは意外とつらいもの。子育て世代のファミリーの場合、子どもの足音が上下階に響かないか音のトラブルが気になる方も多いはず。防音性能は、賃貸物件選びの大切なポイントの一つです。コンクリート造の建物なら、防音効果に優れているので快適に暮らせそう。そう思っている方も多いのでは。今回はその理由を確かめると共に、特に防音性の高い建物の見極め方を分かりやすく紹介します。

鉄筋コンクリート造(RC造)の特徴

アパートや賃貸マンションは、さまざまな構造で建てられています。中でも鉄筋コンクリート造(RC造)は、使われている素材が硬く音を跳ね返すので、防音に優れた構法といえます。

●鉄筋コンクリート造(RC造)とは

その名の通り、「鉄筋」と「コンクリート」を組み合わせて造られた建築構造のことです。
骨組みとなる鉄筋の回りに型枠を立て、流し込んだコンクリートを固めて、建物を支える構造を形づくります。
英語表記のReinforced Concrete(補強されたコンクリート)の頭文字を略してRC造とも呼ばれます。
建築構造にはそのほかに、木造(W造)、鉄骨造(S造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)などがあり、それぞれ異なる特性とメリットがあります。
比較的小規模なアパートには木造(W造)や鉄骨造(S造)が多く、低層~中層マンション建築には、主に鉄筋コンクリート造(RC造)が採用されています。
さらに大規模なタワーマンションや高層ビルには、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)が用いられます。

●鉄筋コンクリート造(RC造)の性能

鉄筋コンクリート造(RC造)は、コンクリートを流し込んで造られるため、隙間ができにくく防音性能が高いのが特徴。
防音については、音を遮る「遮音」と、音を吸収する「吸音」に分けられますが、コンクリートは密度が高いため、特に「遮音性能」に優れています。
鉄筋コンクリート造(RC造)は、木造(W造)、鉄骨造(S造)と比べて、空気の振動によって伝わる音を抑えることができるため、「自分は音が気になる」と思っている方には、おすすめの建築構造といえます。

耐久性、耐火性、耐震性という点でも、高い性能を備えるのが鉄筋コンクリート造(RC造)です。
実は、「鉄筋」と「コンクリート」には、それぞれ強みと弱みがあります。
鉄筋は引っ張る力に強い反面、押しつぶす力に弱いのですが、コンクリートはその逆で、引っ張る力には弱く、押しつぶす力には強いのです。
この二つを一体化することで、頑丈な構造を実現し、耐震性に優れた建築構造となるのです。
また、熱に弱い鉄筋を、不燃材料のコンクリートで包むことで、耐火性を高めると共に、鉄筋をさびから守ることで耐久性を高めることも可能にしました。

良いところが多い鉄筋コンクリート造(RC造)ですが、コンクリートは温まりにくく、冷めにくいという特性から、夏は熱がこもりやすい傾向があります。そもそも熱を伝えにくい素材のため、日中に蓄積された太陽光の熱が、夜になっても冷めず、室温が下がらない原因になってしまうことも。
また、気密性が高く湿気が抜けにくいため、除湿を意識的に行って結露などを防ぎ、カビに注意することが大切です。

防音性の高い鉄筋コンクリート造(RC造)物件の見極め方

遮音性に優れるのが鉄筋コンクリート造(RC造)。しかし、物件ごとにその性能には差があるのも事実です。そこで内見のときに、ぜひ確かめて欲しいポイントをまとめました。

●壁をたたいてみる

一番簡単な方法が、隣の住戸との間を仕切る壁(戸境壁)を、コンコンとたたいてみること。響く音の違いで、壁の厚さや構造の違いを確かめることができます。
厚みがあり、密度が高いしっかりしたコンクリート壁は、たたくと低くつまった音がします。
一方で、壁が薄かったり、低密度だったりすると、軽く高い音になります。
建築構造が鉄筋コンクリート造(RC造)であっても、戸境壁が石膏ボードとグラスウールなどの、吸音材を組み合わせた材料で造られている場合は、防音性が低くなる傾向にあることを覚えておいたほうが良いでしょう。
たたくと裏側に空洞があるような軽く高い音がした場合は、要注意です。

●住戸の中で手をたたく

窓を閉めた状態で、室内で大きな音がするように、手をたたいてみてください。一般的に防音性が高い住戸の場合、音が壁に跳ね返り反響します。
音がよく響いたならば安心ですが、そうでない場合は、壁を通して音が外に漏れている可能性があります。
住戸の広さや間取り、内装材の違いなどによって一概に言えないのですが、前述の「壁をたたく」と同様に、簡単にできる確認方法なので、まずは試してみてください。

●住民から騒音についての苦情が届いていないか確認する

生活音の感じ方というのは人それぞれで、ある人にとってはうるさくても、別の人にとっては気にならない場合もあります。
ただし、過去に騒音トラブルが何度もあった場合は、建物の防音性が低いことに原因がある可能性があります。
入居前に、騒音トラブルを知ることは難しいかもしれませんが、念のため上下階の住戸の家族構成や、隣にどんな人が住んでいるかを、オーナーや不動産会社に聞いてみましょう。
また、契約に当たって不動産会社には、建物内や周辺に騒音の原因がないか、重要事項の説明義務があります。近くに夜も稼働している商業施設、立体駐車場などがないかも、ぜひ聞いてみてください。

●物件の構造をチェックする

少し専門的になりますが、鉄筋コンクリート造(RC造)には、「ラーメン構造」と「壁式構造」という2種類の構造があります。
建物を鉄筋コンクリートの柱と梁(はり)で支えるのが「ラーメン構造」で、柱と梁(はり)の代わりに、鉄筋コンクリートの壁だけで支えるのが「壁式構造」です。
一般的に、「壁式構造」の方が壁に厚みがあることが多く、その分だけ防音性能が高くなる傾向にあります。
また、上下階を区切る床版コンクリートの厚みも重要なポイントですので、オーナーや不動産会社、管理会社などに、建物の構造や床の厚さを尋ねてみると良いでしょう。
ちなみに、一般的な床の厚さは15~18cmとされ、厚い方が防音面で安心と言えます。

優れた防音性能の建物、暮らし方の工夫でより快適に

防音が気になる人にとって、なぜ鉄筋コンクリート造(RC造)が良いのかお伝えしてきましたが、最後に、入居後に快適に暮らすアイデアを少しプラスして、今回の記事のまとめとしましょう。

●防音について考えて入居先を選ぶ

ほかの建築構造と比べて隙間ができにくく、遮音性に優れる鉄筋コンクリート造(RC造)。しかし、物件ごとに性能の差があるのはお伝えした通りです。
壁の厚さの違いだけでなく、壁がコンクリート以外の場合もあるので、注意が必要です。戸境壁が、石膏ボードとグラスウールなどの吸音材で造られている建物は、鉄骨造(S造)にも比較的多くあるようです。
壁の構造と防音性能は、密接な関係にあると思って必ずチェックしてください。壁をたたく、手をたたくなどの方法のほかに、不動産会社や管理会社に問い合わせることも忘れずに。

小さな子どもやペットがいる家族、楽器を演奏する方は、音を完全にシャットアウトすることは難しいかもしれません。
子育て家族の場合は、鉄筋コンクリート造(RC造)であっても、上下で音を気にしなくて良い1階を選ぶのがおすすめです。フロアの上り下りがないのも快適です。
また楽器の音は意外と響くため、「楽器可」の物件や、「防音室」のある物件を選ぶようにしましょう。
特に音を気にせず暮らしたいという方は、上からの音が響かない最上階や、隣接する住戸が少ない角の住戸を選ぶという方法もあります。

●自分でできる対策でより快適に

自分の住戸と隣の住戸がどのように接しているかも、防音性能に影響しています。
例えば、双方の間にクローゼットが設けられている場合、分厚い壁があるのと同じように防音の効果を発揮します。
自分が入居する住戸の間取り図だけでなく、隣の住戸の間取り図を入手して、物件選びができるのが理想です。不動産会社に可能かどうか相談してみましょう。
入居後にできる、静かに暮らすための工夫で、一番簡単なのが家具の配置を変えること。テレビやオーディオを隣の住戸と接する壁に置くと、隣からの音は気になりにくく、音は前に向かって出るので、こちらの音が隣の住戸への迷惑になることも少ないと言われています。
隣の住戸と接する壁に、本棚などの家具を置き、壁から離れた位置にベッドなど居場所を設けるのも、生活音を和らげるのに効果的です。ぜひ取り入れてみてください。

監修/佐川 旭

記事のまとめ

防音性能は建物構造と密接な関係がある。住まい選びの際は、この点をチェック!

  • ・特に遮音に優れているのが、鉄筋コンクリート造(RC造)の建物。耐久性、耐火性、耐震性でも、高い性能を備える
  • ・隣の住戸との間の壁(戸境壁)をコンコンとたたき、低くつまった音がしたら防音性能が高い可能性が大
  • ・クローゼットは分厚い壁と同じように防音の効果を発揮してくれる。住戸の間取りもぜひ確認したいポイント

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