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これってタクシー!?団地を走るかわいい乗り物の正体って?

東京都八王子市にある館ヶ丘団地。ここには、住民がちょこっと利用するのに便利な「団地タクシー」が走り、スーパーマーケットなど団地内の商業施設と自宅を結んでいます。見た目もかわいい、このタクシーの活躍ぶりをご紹介しましょう。

実は、3輪自転車を使ったほのぼの系です

館ヶ丘団地を走る「団地タクシー」は、タクシーと言っても、電動アシスト付きの3輪自転車を使ったほのぼのテイスト。スーパーマーケット、郵便局、理髪店などが集まる団地中心部の商業エリアから団地内の自宅までの送迎に、何と無料で利用できます。商業エリアには、館ヶ丘自治会が運営するコミュニティスペース「団地の縁側」があり、そこがタクシーの発着点。買い物で荷物が重くなった帰り道などに利用される方が多いのだとか。
「団地タクシー」は2013年から始まり、雨の日以外は毎日運行。自治会のメンバーの方や学生さん、高齢者の支援を行う「八王子市シルバーふらっと相談室館ヶ丘」のスタッフさんたちがこぎ手を務めています。

「ベロタクシー」がモデル。高齢者の見守り役も

そもそもなぜ「団地タクシー」を始めることになったのでしょうか。館ヶ丘自治会の高瀬智規さん、柿﨑泰秀さんにお話をうかがいました。「この団地は高齢者が多く、足が不自由な方も少なくないんです。しかもここは、坂が多く、上り下りがキツいからね。買い物にも行けず困っている人も多いんです」と高瀬さん。そんな方たちの足代わりになろうと始まった「団地タクシー」。今では、高齢者の見守り活動としての役割も担っています。
「ドイツで開発された自転車タクシー『ベロタクシー』をモデルにつくったんです。自治会が行っている取り組みとしては全国で唯一じゃないかな!?」と柿﨑さん。
「団地タクシー」のこぎ手も務めるお二人。利用者からの「助かっています!」という感謝の声がやりがいにつながっているよう。いくら電動アシストとはいえ、坂の多い団地内を自転車で走り回るのは結構な運動量!「これくらいでへばっていられないよ!」と笑顔でおっしゃるお二人から力強さを感じます。

「団地の縁側」は高齢者の憩いの場

「団地タクシー」の発着場所になっている「団地の縁側」は、自治会が運営する、誰でも気軽に立ち寄れるコミュニティスペース。取材にお邪魔した日も常連さんたちがティータイム中でした。ここでは、ちぎり絵教室や、朗読会、ギターの弾き語り、餅つきなど季節のイベントも開催されるそう。また、住民の寄付による「縁側文庫」もあり、好きな本やCDを借りて楽しむことができます。
「こういうスペースがあると気軽に遊びに来られますよね。飾っているちぎり絵やお花も住民の方が提供してくれたものなんです」と自治会副会長の西田田鶴子さん。実はこの方、「団地タクシー」の名付け親。館ヶ丘団地ができた昭和50年からずっと、団地を見守ってきています。

「団地タクシー」と「団地の縁側」。ふらりと出掛けられる“足”や“場所”があるのは、高齢者にとってうれしいですね。

館ヶ丘(UR賃貸住宅)

東京都八王子市館町1097
高尾山のふもとにあり、自然と共生しているような団地です。敷地面積は広大で、そのなかにゆったり住棟が建っています。週末には、山登りやアウトドアを気軽に楽しめそうです。お邪魔したときは、住民の方が温かい笑顔で迎えてくれました。

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