ゆたかなくらしって? まち×食
【団地のグルメ】「おむすび」から始まった、一人一人のできることが集まる場所。男山団地で見つけたおいしいお店「Joint Joy」

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団地の中には、住宅だけでなく花屋や書店、飲食店などがあることをご存知ですか? 全国の団地で、地元の人に愛されている名店を調査!
今回おじゃましたのは、京都府八幡市の男山団地内にある「Joint Joy」です。
自家農園の野菜を使用!素材を生かした手作りの食
京都と大阪のちょうど中間に位置する男山団地
。京阪本線「樟葉」駅からバスで約7~11分のところにあります。その団地内の男山竹園商店街に店を構えるのが、「Joint Joy(ジョイント ジョイ)」です。

「Joint Joy」は、障がいのある人たちの「働く場」をつくりたいという思いから、代表の山本さんが2013年に立ち上げた特定非営利活動法人。2013年には店舗をオープンし、おむすびやお弁当、お菓子などの製造と販売を行っています。カフェスペースも併設されており、購入した商品やドリンクを店内で味わうこともできます。

オープン当初からの看板商品は「おむすび」。定番の梅や塩むすび、紅しゃけのほか、オムライス、黒米さつまいも、ちらしずしなど、バリエーション豊かな味がそろいます。
なぜ「おむすび」を作ることになったのでしょうか。代表の山本さんにうかがいました。


開業当時、孤独死のニュースを目にすることが多かったんです。そんなニュースを見ながら、「障がいのある人たちが、一人で暮らすことになったときに自分でご飯を炊けるようになっていてほしい」と考えるようになりました。ご飯を炊ければ、食べていけるじゃないですか。
そのような理由もあり、最初の商品として選んだのが「おむすび」でした。手で握るのではなく、食品保存容器の中で転がして形をつくることで、誰がつくっても均一に仕上がります。ふんわりとした食感のおむすびをぜひ味わっていただきたいです。


ご飯には、五つ星お米マイスターが厳選したオリジナル米を使用。おむすびの種類は、時期に合わせて変わることもあります。

お弁当も提供しています。ほぼ日替わりで、この日のメニューは、カツとじ、湯葉とキャベツのサラダ、カブ煮、お漬物などでした。
お弁当はお惣菜のみのため、おむすびとあわせて購入する人も多いのだそうです。毎日100食以上の予約があり、団地や近隣に暮らす人たちの日々の食卓を支えています。

食品には添加物を一切使わず、野菜はここから程近い自家農園で育てたものを中心に使用しています。お肉やお魚は専門店から仕入れ、お漬物に至るまで、できる限り手作りにこだわっています。
市販のお惣菜って、どこも似たような味になってきているじゃないですか。本来の素材の味を、特に子どもたちに残していかないといけないと思っているんです。自家農園で収穫できる旬の野菜に合わせてメニューを考えるのも、そうした思いからです。

また、お店に来ることが難しい団地にお住まいのシニア世代に食事を届けたいという思いから、宅配サービスも行っています。
できることを仕事に変える、「Joint Joy」のものづくり
「Joint Joy」には、22歳から70代までの人たちが通っています。調理の下ごしらえや洗い物、お菓子作り、店内やインターネットで販売している組みひもグッズの制作、農作業など、それぞれの得意や特性を生かした仕事に取り組んでいます。

代表の山本さんは、なぜ「Joint Joy」を立ち上げたのでしょうか。

もともと夫婦でケーキ店を営んでいたのですが、40歳のころ、自閉症の子どもたちと出会ったことをきっかけに福祉の道へ進みました。社会福祉法人で働く中で感じたのが、障がいのある人たちの工賃の低さです。だったら、自分たちで仕事をつくれないだろうかと思ったんです。
そうした思いから、「Joint Joy」では生産から加工、販売までを担う6次産業を意識した仕事づくりを続けています。

お店のオープン当初、おむすびとともに始めたのがクッキー作り。障がいがある人でも作業に取り組みやすいことから始めたのだそうです。
現在では、クッキーのほかにホテル勤務経験のあるパティシエのもと、ケーキやプリン、わらび餅などのお菓子も製造しています。
夏季限定の「あんみつ」は、ひんやりとした口当たりとやさしい甘さが魅力です。

また、店内の一角では、京都の伝統工芸「組みひも」を使った靴ひもやキーホルダー、ブレスレットなども販売されています。組みひもは、「靴は三足、ひもは一本」といわれるほど丈夫であることが特長。組みひも作りは、精神障がいのある人でも取り組みやすい仕事の一つとして導入したのだそうです。


自家農園での野菜作りについて、山本さんによると、農作業は気持ちを落ち着かせる効果もあり、利用者が集中して取り組める時間にもなっているのだそうです。「Joint Joy」には、おむすびやお弁当だけではない、多様なものづくりの風景が生まれています。
地域とともに歩んできた13年
「Joint Joy」では、男山竹園商店街内で、おむすびやお弁当の販売店舗、カフェスペース、菓子製造のための工房の3拠点を構えています。

カフェスペースは清潔感があり、ゆっくりと時間を過ごすことができます。

男山団地でお店を開くことにした理由を教えてもらいました。

家賃が手ごろで、お客さんが利用しやすい駐車場もあったことから、この場所を選びました。
最初は1日に数人しかお客さんが来ない日もありましたが、10年以上活動を続ける中で、地域とのつながりや利用者さんたちの変化を少しずつ感じています。ぽつりぽつりと、自分から話せるようになった人や、持つことすらできなかった包丁で具材をカットできるようになった人など、利用者さんそれぞれの変化を感じられるとうれしいですね。
お弁当の配達などを通じて、団地住民の方の体調の変化に気付くこともあります。何かあったときには、団地の管理事務所や地域包括支援センターと連携することもあるそうです。

手作りの食事やものづくりを大切にしながら、団地の日常に寄り添ってきた「Joint Joy」。安心できるおいしさを求めて、ぜひ足を運んでみてください。
周辺環境もチェック!
暮らしやすさと交流が共存する男山団地

男山団地には、店舗が立ち並ぶエリアが複数あります。中央には「Joint Joy」やスーパーマーケットなど、北側にはスイーツが楽しめるカフェなど、南側にはベトナム料理店「ANNA KITCHEN」やコミュニティスペース「だんだんテラス」などがあります。「だんだんテラス」前では毎朝ラジオ体操が行われており住民同士のコミュニケーションの場になっています。
最寄り駅である「樟葉」駅の近くには大型ショッピングモール「くずはモール」があります。食品から雑貨、衣料品まで取り扱っているため、買い物に困ることはなさそうです。


自家農園で育てた食材を使ったおむすび、お弁当などを製造・販売する「Joint Joy」
- ・「Joint Joy」は、障がいのある人たちの「働く場」をつくりたいという思いから立ち上げた特定非営利活動法人
- ・看板商品は「おむすび」。定番の梅や紅しゃけのほか、オムライス、ちらしずしなど、バリエーション豊かな味がそろう
- ・京都の伝統工芸「組みひも」を使った靴ひもやキーホルダー、ブレスレットなども制作・販売している
- ・UR賃貸住宅には、敷地内に商店街や飲食店、カフェがあるところも

京都府八幡市男山竹園ほか
京阪本線「樟葉」駅からバス約7~11分、徒歩1~7分。京阪本線「石清水八幡宮」駅からバス約10~19分、徒歩1~7分。JR東西線・学研都市線「松井山手」駅からバス約16~22分、徒歩1~12分。
京都市、大阪市の中間に位置し、それぞれへのアクセスが30分圏内という便利さで、人気のエリアです。
地域子育て支援施設「おひさまテラス」を中心に、地域の人と仲良くなれる施設やイベントも充実しています。

Joint Joy
京都府八幡市男山竹園2-1 A03-110
男山団地にあるおむすび、お弁当、お菓子、組みひもの販売店。2013年7月オープン。
カフェスペースも併設されており、ドリンクとともに食事やお菓子を店内で楽しめます。駐車場も利用可能です。
最新情報は店舗のHPをご確認ください。- 【定休日】日曜日
- 【営業時間】9:30~17:00
- 【HP】https://www.jointjoy.jp/

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