猫の特性を考慮した工夫がいっぱい

URでは、以前より「ペット共生住宅」の導入を進めており、人とペットの両方が心地よく暮らせるライフスタイルを提案してきました。その入居者状況を調べてみると、犬を飼っている人が圧倒的に多かったのだそうです。
ですが国内における猫の飼育頭数は犬とそれほど違いがないこともあり、今回は、快適に猫と暮らせる猫飼育者向け住宅「ねころぶ住宅」を企画しました。２LDKと３LDKの部屋があります。

早速この住宅の魅力をご紹介しましょう。
なによりうれしいのが、猫と生活するための便利な設備があらかじめ設置されていることです。

●猫用ステップ

猫が立体的に行動するという特性に着目。猫が好む高いところに上がれるよう、リビングルームの壁に猫用ステップが設置されています。
ステップを上がった先には細長いキャットウォークや、隠れたり、顔を出したりできる猫用ボックスが取り付けられています。

●キッチン侵入防止扉

リビングルームとキッチンの間にはキッチン侵入防止扉を採用。猫は火を扱うキッチンへ入ることができませんが、飼い主は扉の間から猫の様子を確認することができます。

●安全性に配慮した床材を使用

リビングルームや洋室、廊下の床は、フローリング柄のクッションフロア。猫が足を滑らせたり衝撃でけがをしたりするのを予防します。

和室には、耐久性の高い畳を採用。猫と一緒にゴロゴロしながら過ごすことができます。
奥の出窓は、日なたぼっこや外を眺めることが大好きな猫にとってお気に入りの場所になりそうです。

●猫用トイレスペース

生活する上で意外と悩むのが、猫トイレの置き場。リビングルームにある棚の一番下が猫トイレを置くのにぴったりなスペースになっているのもうれしい点です。
棚は高さを変えることができるので、収納棚としても便利に使えます。

●くぐり戸付きペットドア（３LDKのみ）

リビングルームと隣の洋室をつなぐ扉は猫のためのくぐり戸付き。
壁の上部に猫用の開口部が設けられていることもあり、猫が自由に行き来できるようになっています。

猫の個性や年齢に合わせてアレンジできるDIY壁

さらに「ねころぶ住宅」で特徴的なのが、猫のための空間を自由にカスタマイズできるDIY壁。
長さ15mm以内のくぎやビス、ねじなどで、猫用ステップなどを取り付けることができます。事前に届け出が必要ですが、退去時の原状回復は必要ありません。猫用ステップのほかにもキャットウォーク、ハンモック、爪研ぎ、食器を固定する猫用の設備など、猫との暮らしがさらに便利になる工夫ができそうです。

３LDKの部屋にはDIY壁が２カ所（３面）あるため、２匹飼う場合はそれぞれの猫に合わせたアレンジも可能です。

「ねころぶ住宅」の設計に携わったのは、UR都市機構千葉エリア経営部の前島さんと新納さんです。

自身の猫の飼育経験や、ほかの職員の意見、書籍などをもとに今回のお部屋を考案しました。
猫を２匹飼うことができる賃貸住宅はあまりないですので、この機会にぜひ入居していただければと思います。

部屋を計画するときに一番気にしたのは、安全面。猫も飼い主さんも安全に楽しく過ごせるように考えています。
「ねころぶ住宅」に楽しく、気持ち良く住んでいただき、猫も飼い主さんも安全に暮らせる場所がこの住棟だけではなく団地、さらに街全体まで広がってもらえたらうれしいです。

自然がいっぱいの環境で猫との暮らしを

「ねころぶ住宅」は、猫２匹までの飼育が可能です。（成猫時の２匹の体重の合計がおおむね10kgまで）
猫は本来、単独での行動を好むため１匹で飼っても問題ないとされています。しかし、猫と暮らすうちにもう１匹お迎えしたくなったり、１匹だと寂しそうだと感じたりすることも少なくありません。

２匹飼うことができればその心配もなくなり、猫同士で一緒に遊び、ときにはけんかをすることで、運動不足が解消されるメリットもあります。さらに、２匹が仲良く遊び昼寝をする姿には、多くの飼い主が癒やされることでしょう。

「ねころぶ住宅」がある５号棟は、つくば・二の宮団地の中でも幹線道路から最も離れたところにあります。大きな音に驚いて、ストレスになってしまうこともある猫でも安心して過ごせる環境です。外が好きな猫ならハーネスを付けて散歩に出かけても良いかもしれません。
また、最寄りである「つくば」駅周辺にはペットショップや動物病院が複数あるなど、猫と一緒の生活を満喫できる立地です。

ここで暮らす猫と人が幸せな生活を実現できる「ねころぶ住宅」。猫を愛する人たちにとって、注目の物件と言えるのではないでしょうか。