これからのくらしを考える ひと×コミュニティ
団地の通路にカラフルな遊具が登場!地域食堂も同時開催で地域の輪が広がる「みちあそび」
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東京都墨田区の立花一丁目団地では、移動式遊び場プロジェクト「みちあそび」が、毎月第3土曜日に行われています。また同時に、「地域食堂こだち」として弁当の提供とフードパントリーも実施。
イベントの開催には、地域の活動者による「やってみたい!」という熱意がありました。
団地が元気になる移動式遊び場
立花一丁目団地で月1回開催されている「みちあそび」。これは、子どもの体験学習や野外活動に関する事業を展開している、一般社団法人SSKが行う移動式遊び場。こま、けん玉、お手玉などの昔遊び、将棋やオセロなどのボードゲーム、廃材を使った遊具、立体迷路などが団地の通路に設置され、自由に遊ぶことができます。
遊び道具を運ぶ車は全面が黒板になっており、チョークで落書きをすることができます。珍しい体験に子どもたちも大はしゃぎ! 遊び場には専門のスタッフがいるため、安心して子どもが遊ぶことができます。
知らない子ども同士でも、遊びを通して自然にコミュニケーションを取っている様子がうかがえました。
この日参加していた、団地にお住まいの保護者は「寒い日や天気が悪い日はなかなか遠くの公園までは行きにくいんです。かといって、家にいても子どもが退屈してしまうので、近場で遊べて助かります」と話してくれました。また、「以前来たときに、珍しい体験ができて子どもがとても楽しそうにしていたのでまた遊びに来ました」という方もいました。
一般社団法人SSK 会長・須藤昌俊さんはこう話します。
「コロナ禍でも子どもたちが自由に遊びを選べる場所をつくりたい」と思い、移動式遊び場を始めました。
この場所では、多世代が一緒に遊んだり、顔見知りを増やしたりすることを目的としています。実際に、開催回数を重ねるうちにシニア世代と子どもたちがこまを回したり、地域の人が自分で作った遊具を持ってきてくれたり、つながりが広がっていると感じています。団地の通路で実施することで、いろいろな人が活動の様子を見にきてくれますね。
遊具の一部は、2021年に墨田区にサテライトキャンパスができた千葉大学の学生たちによる手作り。個人間だけでなく、大学ともかかわりが増えています。
オープン前から行列ができる地域食堂
「みちあそび」に合わせて、団地の集会所では「地域食堂こだち」も実施。「たちばな地域食堂実行委員会」によって、弁当と食料品が提供されていました。この日のメニューは、焼き鳥丼と切干し大根。切干し大根は、地域食堂に賛同する地元の料理店による提供です。
集会所内で食べることもできるため、「みちあそび」で体力を使った後に食事を楽しんで帰る人もいました。
地域食堂の運営を取り仕切る槐(えんじ)さんにお話をうかがいました。
この場所で地域食堂を開くうちに、毎回楽しみに来てくれる人や、声を掛けてくれる人など地域の人の顔が見えるようになりうれしいです。この活動があることで、団地全体もにぎやかに明るくなったように感じます。
今後も、なるべく長く地域食堂を続けて「集会所でなにか活動している人がいる」と知ってもらえたらと思います。
「みちあそび」と地域食堂の活動をまとめているのは立花児童館・館長の蔵野さん。地域活動のプラットフォームである「One SUMIDA Project」を通してこのようなイベントの定期開催が決まっていきました。
コロナ禍でお祭りやイベントなどやりたいことができない人が増えていたときに、各団体が一緒になってできることがあるのではと地域に関わる有志を主体とする「One SUMIDA Project」を立ち上げました。「みちあそび」と地域食堂はその成功事例です。
今後も、コロナ禍の状況に合わせて「One SUMIDA Project」でできることを模索していきたいです。
気軽に立ち寄れるワークショップ&献血会
この日はさらに、花そだてワークショップと日本赤十字社による献血会も開催。
花そだてワークショップでは、団地内の共同花壇の整備を目指す自治会長が主体となり、乾燥させたコキアを使ったほうきを作りました。材料となるコキアは、お住まいの方が自ら苗を植え育てたものなのだそうです。
コキアをまとめて、長さを調整し、持ち手をひもとリボンで結べば完成。「この後会う親戚にプレゼントします!」と楽しそうに作っている人もいました。
URでは、全国各地の団地で日本赤十字社による献血会を実施しています。この日も、団地や地域にお住まいのみなさんが献血に協力していました。
立花一丁目団地での「みちあそび」や地域食堂の活動は、2023年も続いていく予定です。このようなイベントが実施され、団地や近くにお住まいのみなさんがコミュニケーションを取る場があることが、立花一丁目団地の温かさの理由かもしれません。
立花一丁目団地で月1回、移動式遊び場「みちあそび」を開催!地域食堂も実施
- ・移動式遊び場では、団地の通路に昔遊び、ボードゲーム、遊具、立体迷路などを設置。遊び場には専門のスタッフがいるため、安心して子どもが遊ぶことができる
- ・「地域食堂こだち」では、弁当と食料品を提供。集会所内で食べることもできる
- ・この日は、花そだてワークショップと日本赤十字社による献血会も実施
- ・URの集会所では、イベントや習い事などが行われている
東京都墨田区立花1-26 ほか
東武亀戸線「東あずま」駅から徒歩3~7分。JR総武線・東武亀戸線「亀戸」駅からバスで3分、徒歩5~10分。
敷地内には、広場や郵便局があるほか、「東京スカイツリー」を見ることもできます。近くには、スーパーマーケットや飲食店、保育園、幼稚園、小学校もあります。
団地内の集会所では、イベントやワークショップなどが行われています。
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