ゆたかなくらしって? まち×コミュニティ
「食」から始まる新しい交流!リノベーションで生まれ変わった団地集会所
お使いのブラウザによってリンクが機能しない場合があります
東京都八王子市にある「多摩ニュータウン ベルコリーヌ南大沢」の集会所が、リノベーションで新たなコミュニティスペースへと生まれ変わりました! 利用開始に先駆け、近隣の首都大学東京・饗庭(あいば)研究室の学生とURが中心となり、住民と一緒に集会所の活用法を考えていくプロジェクト「集いの丘Lab.」(通称:「ツドラボ」)も始動。新しい集会所の魅力を探るべく、オープニングイベントを訪ねました。
木の良さを生かしてリラックスできる集会所へ
「ベルコリーヌ南大沢」の3街区の中央に位置する集会所。住民が立ち寄りやすい立地にありながら、交流の場としては、あまり利用されていなかったそうです。そこで、住民が気軽に活用し、交流し合えるコミュニティスペースを目指して、使いやすさや快適な空間を重視したリノベーションが行われました。
リノベーションの最大のポイントは、キッチンスペース。ここは、住戸改修でも定評ある「MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト」によって提案された空間で、業務用のオーブンや冷蔵庫、使い勝手のいいダブルシンクなどを備えた、大型キッチンが導入されました。
また、キッチンスペースの壁面には杉の木の壁板を使い、木目のおもむきを生かした、温かみある雰囲気に。建物に囲まれたテラスは集会所とつながりのあるデッキになり、フロアとの段差を無くした一体感ある広々とした空間で、ゆったりくつろげるようになりました。
新しいキッチンから届ける「食」の楽しさ
オープニングイベントには50名近い人たちが訪れ、新しい集会所への関心の高さがうかがわれました。そして来場者のみなさんは、心地よい太陽の光が差し込むホールスペースや、爽やかな風がそよぐテラスなど、思い思いの場所で和やかに談笑されていました。
このイベントのメインプログラムの一つが、新しいキッチンで調理した「食」でのおもてなしです。フードコーディネーターである杉崎聡美さんの監修のもと、地元の食材にこだわったメニューが用意されました。八王子産の人参や米粉で作られたキャロットケーキは、「ツドラボ」スタッフの学生たちも朝から仕込みに大奮闘。頑張ったかいあって、子どもも大人もおいしそうに頬張っていました。
「食」でのお楽しみは、まだまだあります。なんと、集会所の形に見立てた2段重ねのケーキが登場! 子どもたちがイチゴを「ハート形にしようかな!?」などとワクワクした様子で飾り付け、特製ショートケーキを完成させました。
オープニングイベントで、早くも大活躍のキッチン。杉崎さんによると、オーブンの火力がパワフルで、本格的な料理も作れる手応えがあったそうです。プロが太鼓判を押すキッチンなら、さまざまな料理教室の開催など、「食」にまつわるイベントの幅が広がりそうですね。
学生が集会所の活用方法を考案!
今回のイベントでは、住民とともに集会所の使い方を考えていく「ツドラボ」の取り組み紹介や活動報告、そしてプロジェクトに携わる首都大学東京・饗庭研究室とURのスタッフ紹介も行われました。実は、饗庭研究室の5人の学生スタッフは、団地住民でもあり、「ベルコリーヌ南大沢」でルームシェアしながら、集会所を活用した地域貢献活動に取り組んでいるのです。そんな学生スタッフの一人、鈴木萌佳さんに「ツドラボ」での活動の様子をうかがいました。
「団地に住み始めて、多世代が集う団地だからこそ築ける住民同士のつながりがあると感じました。『ツドラボ』の活動を通していろいろな特技や個性をお持ちの住民の方々に出会い、お話しする中で『こんなこともできる!』と可能性を見いだすことにやりがいを感じています。その可能性を形にしたり、人と人のつながりでネットワークを広げていったりしたいと思っています。」
「ツドラボ」の活動報告では、住民の方々に呼びかけ、ワークショップや相談会を開催しながら集めた、みんなの「集会所でやりたいコト」「できるコト」「欲しいコト」も紹介。付箋で貼り出されたその内容は、ガーデニング、裁縫、DIY、みそ作り、映画を撮る、パトロールを兼ねたウォーキング…などなど、とてもバラエティーに富んでいました。「ツドラボ」では、こうした住民の特技や希望をマッチングさせたイベントづくりも手掛けていくそうです。
集会所利用の予約受付はスタートしたばかりですが、住民による「たこ焼きパーティー」など、すでに申し込みが入り始めています。
また、「ツドラボ」では定期的に「ごはん会」の開催を計画。初回は、地産地消を推進する八王子の農場の、とれたて無農薬野菜を食材にしたメニューにしました。
集会所を拠点に、新たな住民交流や人のつながり、そして新しい夢が、これからたくさん生まれそうですね。
キッチン付きの快適空間にリノベーションされた集会所で、さまざまなイベントが開催予定!
- ・集会所リノベーションのポイントは大型キッチンと開放的なテラス
- ・オープニングイベントでは、地元産の食材を使ったケーキなどが大人気
- ・団地でルームシェアをする学生たちと住民が一緒に、集会所の活用法を提案していく!
東京都八王子市南大沢5-3 ほか
京王相模原線「南大沢」駅から徒歩で、3街区まで7分、16街区まで14分。駅周辺には大型ショッピングモールやシネマコンプレックス、巨大アウトレットモールもあり、利便性はとびきりです!
「ベルコリーヌ」とはフランス語で「美しい丘」を意味します。その名の通り、美しく緑豊かな丘と、赤レンガ調のシックな住宅が織りなす景観は、まるで南欧のような洗練感あふれるたたずまいです。
くらしのカレッジ編集部は、「くらし」に関するさまざまなヒントをお届けすることを目的に、インテリア、リノベーション、DIY、子育て、イベント情報など、生活を豊かにするアイデアや日常的に楽しめるコンテンツをご紹介しています。
お使いのブラウザによってリンクが機能しない場合があります