東京大学×URの共同研究から、高島平のまちが変わってきた!|まち学部|URくらしのカレッジ

URくらしのカレッジ

これからのくらしを考える まち×自然

東京大学×URの共同研究から、高島平のまちが変わってきた!

東京都板橋区高島平。団地を中心に発展してきたこのまちで、“まちをもっと魅力的に変える”プロジェクトが進行中! その中心的な役割を担っている東京大学大学院工学系研究科准教授・樋野公宏先生に、高島平を歩きながらその活動についてうかがいました。

花壇づくりで高島平団地を活性化!

まず最初に向かったのは、団地内に3カ所ある共同花壇。共同花壇は、団地にお住まいの有志のみなさんによって運営されている花壇です。ちょうど植え替えのタイミングで花は少ない時期でしたが、しっかりお手入れされていることがうかがえました。
樋野先生はまちづくりの専門家。2016年に東京大学とURで行った共同研究で、花壇づくりを通した「居場所づくり」についての研究を行いました。
「団地に住んでいる方は庭を持つことはできませんが、共同花壇は誰もが気軽に立ち寄れる新たな居場所になるのではないかと考えたんです。花壇をきっかけに外出が多くなったり、多様な世代とのコミュニケーションが増えることで、高齢者の孤立防止や、地区の魅力向上につながると思います。」

共同花壇は、ベンチで花を眺めながらひと息つける心地よい居場所になっています。実はここに、花壇活動をスムーズに進めるための工夫が…。
「このベンチには、花壇づくりに必要な道具を収納できる機能を付けています。座面の下に道具が入っているので、さっと作業に入れますよね。そして、活動に参加してくださる方にはバッジをお渡ししています。バッジをつけることで意識も高まりますし、“公認の人が作業している”という目印になるので、作業している人も、それを見ている人も安心できると思います。また花壇活動には、園芸のプロの方にも加わっていただいているので、参加している人の学びの場としても活用してもらえます。」
こうやって丹精込めてつくり上げた花壇は、UR コミュニティ主催・UR 都市機構後援の「2016 共同花壇コンクール」で、見事、優秀作品賞を受賞しています。

URとの共同研究を終えた現在も、樋野先生はURの高島平団地イノベーション会議の委員として、「どうしたら、新しい人に入ってもらえるような魅力的な団地にできるか」を模索しています。
「東京大学大学院の学生たちには、演習で高島平団地のオープンスペースについて研究してもらっています。高島平団地には数多くの広場があり、広大な敷地を横切るように、区の桜並木や銀杏並木なども通っています。その活用法を学生とともに住民目線で考え、イノベーション会議の場にも提案していきたいと思っています。」

  • ベンチ下には、ガーデニングアイテムが収納
  • 東京大学大学院工学系研究科准教授・樋野先生

イベントでプロムナードの楽しい使い方を提案!

高島平エリアでは、まちを活性化するために、板橋区が2016年にアーバンデザインセンター高島平(略称:UDCTak)を発足。樋野先生は、ここでも副センター長として高島平のために尽力されています。
「UDCTakというのは、“民×学×公”連携のプロジェクトで、私はまちづくりの専門家として関わっています。高島平を“東京で一番住みたくなるまちにすること”を目指し活動中です。」
2017年9月末には、「高島平プロムナード」のリニューアルに向けた社会実験として、高島平エリアを東西に横切る高島平緑地で“高島平グリーンテラス”を開催。4日間にわたって日替わりのキッチンカーが出店し、楽しく飲食できてくつろげる空間を演出したり、UDCTakの活動プログラム、太鼓ワークショップ等、盛りだくさんの企画が開催されました。

「高島平プロムナードを魅力的な散策道としてリニューアルするため、今後も新たなイベントなどを地域と一体で企画していきたいと思っています。」

地域の“見守り&防犯”のためのプロジェクトも始動

UDCTakでは、そのほかにも高島平エリアを活性化するいくつかのプロジェクトが始動。その中で樋野先生が中心になって推進しているのが 「ジョグ&ウォーク・パトロール高島平」です。
「『ジョグ&ウォーク・パトロール』とは、つくば市で始まり、全国各地で行われている“個々で都合のよいときに無理なく行うボランティア活動”です。緑豊かな高島平エリアには、ジョギングやウォーキング、ペットの散歩などをしている方がたくさんいますから、“活動に参加してもいいよ”という方にバンダナをお渡しして、歩くとき、走るときにつけていただきます。それが、防犯や見守りの役割を果たすことになるんです。」
住んでいる方のちょっとした意識の変化、活動の積み重ねで、高島平はさらに安心して住めるまちになっていくのですね。

高島平団地から始まった花壇活動も、現在、UDCTakのプロジェクトの一つに組み込まれ、高島平エリアのまち全体へと広がっています。

樋野 公宏さん写真

樋野 公宏さん

東京大学 大学院工学系研究科 都市工学専攻 准教授。研究領域は、居住セキュリティ、都市居住・住環境。高島平は、若いころ近隣に住んでいたこともあり、なじみのあるまち。現在、まちづくりの専門家として、高島平団地イノベーション会議、アーバンデザインセンター高島平(UDCTak)の両方に関わり、高島平の活性化のために活躍しています。

HP:https://sites.google.com/site/kimihirohino/

UDCTak HP:https://udctak.jp/

高島平(UR賃貸住宅)

東京都板橋区高島平2 ほか
昭和40年代に建てられた、高層階の住棟が建ち並ぶマンモス団地。都心へのアクセスがよく、団地内に商店街、保育園などが充実。お山の広場をはじめ、団地内には数多くの広場があります。また、桜並木、イチョウ並木など、四季折々の豊かな自然が人々を楽しませてくれます。

あなたにおすすめの記事