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ゆたかなくらしって? ひと×生活

感情を数値化? 人間関係をスムーズにする怒りのコントロール方法

日々の生活の中で、誰でもイラっとしたり、怒りの感情がわいたりすることはあるもの。そのとき、どう対処するかで、人間関係が変わってきます。そこで、日本アンガーマネジメント協会理事の戸田久実さんに、「アンガーマネジメント」という視点から、怒りとの付き合い方について教えていただきました。

今、注目される「アンガーマネジメント」とは、どんなものでしょうか?

「『アンガーマネジメント』とは、怒りという感情とうまく付き合えるようになるための心理トレーニングです。アンガーは怒りを意味し、マネジメントは後悔しないことと、協会では表現しています。『あのとき、あんな怒り方をしなければよかった』とか、逆に、『あのとき、ちゃんと怒っておけばよかった』など、後悔をしなくなることを目指します。日本には2008年にアメリカから導入されました。」

すぐに実践できる「アンガーマネジメント」のテクニックはありますか?

「『アンガーマネジメント』で、一番やってはいけないとお伝えしているのが、怒りに任せた行動です。例えば、カーッとして暴言を吐く、モノに八つ当たりをして壊す、暴力的な行為をするなどです。なぜなら、その行動は後悔しやすいからです。そうならないためのテクニックがいくつかあります。みなさんにオススメをしているのが、頭にくることがあったとき、頭の中でその怒りの程度を数値化するという取り組みです。
例えば、今、電車の中で隣の人のリュックサックが当たって、謝ってくれなかったとします。それに対して、0から10までのメモリーがあったとして、『今の怒りは3かな? 4かな?』と、頭の中で今の怒りの程度に数字をつけて思い浮かべるんです。そうすると、そちらに意識が向いて、暴言を吐いたり、リュックサックを押し返したりなど、怒りに任せた行動をしなくなります。こんなふうに、頭の中で怒りを数値化するということを頻繁に継続してやっていくと、自分がどういうときにどの程度の怒りを感じる傾向にあるのかということもわかりますし、怒りに対して、瞬間的に客観的に捉え、向き合えることもできるようになっていきます。」

人間関係をスムーズにする怒りとのつきあい方を教えてください。

「人はそれぞれ、自分にとってこうあるべきという願望や理想を表すとき、譲れない価値観があると思うんです。それが破られたときに怒りは生まれます。ただ、“こうあるべき”というのは、人それぞれ違うはずですよね。ですから、それを相手に押し付けることなく、相手の”こうあるべき”という期待や価値観も理解できるようになることを目指します。価値観が違ういろんな人とうまくやっていくにもオススメだと思います。」

戸田 久実さん写真

戸田 久実さん

日本アンガーマネジメント協会理事。大学卒業後、民間企業にて営業、社長秘書として勤務。現在は研修講師として民間企業、官公庁の研修・講演の講師の仕事を歴任。対象は新入社員から管理職まで幅広く、相互信頼をベースにした“伝わるコミュニケーション”をテーマにアンガーマネジメント、アサーティブコミュニケーション、クレーム対応、プレゼンテーション、インストラクター養成、女性リーダー育成など多岐にわたる研修や講演を実施。講師歴は25年。登壇数は3,000を超え、指導人数は10万人に及ぶ。著書に『いつも怒っている人も うまく怒れない人も図解アンガーマネジメント』『アンガーマネジメント 怒らない伝え方』(ともにかんき出版)などがある。
HP:http://www.adot-com.co.jp/