URくらしのカレッジ

自分にぴったりな新しい暮らしを探す

住みたいへやの選び方

賃貸物件の申し込み、キャンセルすると費用はいくらかかる?

お使いのブラウザによってリンクが機能しない場合があります

賃貸物件への入居は、基本的に早く見つけた者勝ち。スピーディーに申し込むのが、希望に合った物件を契約する秘訣です。しかし申し込みを済ませた後になって、「ほかにもっと良い物件が見つかった」、「急に転勤が決まった」など事情が変わり申し込みを撤回しなければならないことも…。そんなとき、不安になるのがペナルティの費用です。そこで今回は、申し込みをキャンセルできる期間やキャンセルする場合の注意点を解説します。

賃貸の申し込みをキャンセルできる期間

賃貸の申し込みをした後に、心変わりをしてやめたいと思っても、タイミングを逃すと費用が発生することも…。キャンセル可能なタイミングとキャンセルの仕方を知っておきましょう。

●賃貸借契約書を結ぶまではキャンセルOK
賃貸住宅を借りたいときは、まず入居希望者が不動産会社に入居申込書を提出します。その後に、不動産会社や大家さんによる入居審査を経て、無事に審査を通過すれば「重要事項説明」を受けて契約となります。
「重要事項説明」とは、宅地建物取引士の資格を持った担当者が、書面をもとに口頭で借り手に伝えるもので、法律で義務付けられています。何か疑問があれば、そのときに聞いて確かめておくと良いでしょう。
キャンセルできる期間ですが、入居申込書を提出しただけで、契約書に署名・捺印をしていない段階ならキャンセルは可能で、キャンセル料などの費用は発生しません。
申し込みを済ませた後、大家さんや保証会社の入居審査が始まりますが、審査が終わった後でも契約前であれば、ペナルティなしでキャンセルできます。
とはいえ、申し込みがあった後にキャンセルされるのは、不動産屋さんや大家さんにとっては一番困ること。また、契約成立の時期をめぐってトラブルが起きやすいので、キャンセルすると決めたら電話で良いので、なるべく早く連絡するようにしましょう。
●契約後のキャンセルは解約扱いになる!
契約後にキャンセルしたら、どうなるのでしょうか。
いったん契約を交わしたら、入居前であってもキャンセルはできず、解約扱いになります。つまり、入居者が退去するときの精算と同じ扱いになります。
通常、解約の申し出は退去の1カ月前までと定められていますから、契約直後の解約でも、支払い済みの初期費用から、少なくとも1カ月分の家賃分は返ってこないものと覚悟しましょう。

賃貸の申し込みキャンセルに関する注意点

申込金を支払う場合は、忘れずに「預かり証」をもらいましょう。また、契約書にサインをした後のキャンセルは不可。退去と同様、解約扱いとなります。

●契約前なら申し込み時の一時金は返金される
物件を見学して気に入った際、その物件を押さえるには、仲介する不動産会社から入居申込書とともに手付け金として、「申込金」、「預かり金」などの一時金を求められる場合があります。
これは仮押さえをするための代金で、相場は家賃の1カ月分程度。契約後には契約金の一部として充当されます。このお金はキャンセルした場合は返ってこないと思い込みがちですが、法律的には払う必要はありません。
中には返金を拒否する不動産会社もありますが、預かり金や申込金の返還を拒否することは、宅地建物取引業法(宅建業法)で禁止されており、きちんと返金しなければなりません。
ただし、トラブルを避けるために、申込金を渡す場合は必ず「預かり証」を発行してもらいましょう。
その際、タイトルに「預かり金」と書かれていることも確認してください。もし「手付金」と書かれていれば、支払ったお金の意味合いが変わり、返金されませんので注意が必要です。
申込金が返却されないなど、トラブルで困った場合は、全国47都道府県にある宅地建物取引業協会に相談すると良いでしょう。
●契約後は初期費用の多くが返金されない
契約後はキャンセルができず、前述のように解約扱いになります。そのため、前払いの家賃はもちろん、すでに支払っている礼金、共益費、仲介手数料も戻ってこない場合がほとんどです。
ただし、敷金に関しては、退去時の修繕に備えた「預け金」なので、部屋を使用していないことが明らかであれば、返金される可能性があります。
また、火災保険料も、保険会社へ連絡して自分で解約すれば、一部未経過分を返金してもらえます。
できるだけスムーズに返金してもらうためには、キャンセルしたい理由を正直に伝え、きちんと謝罪することが大切です。

UR賃貸住宅は申し込みのキャンセル時期が明確

UR賃貸住宅は仮予約をして内見しても、契約義務は発生しません。内見して気に入らなければ、気軽にキャンセルして、新たにほかの部屋を探すことができます。

●URでの賃貸契約の流れ
  1. 1.「お申込み資格」を確認する
    UR賃貸住宅に申し込むには、以下の「お申込み資格」を備えていることが条件になります。事前に確認しておきましょう。
    ◆申込者本人の平均月収額が基準月収額以上ある人
    過去1年間の年収(ボーナスを含む税引き前の総支給額)を12で割った金額が、UR賃貸住宅が家賃に応じて定めた「基準月収額」を超えていること。
    〈世帯で申し込む場合の基準月収額〉
    ・家賃8万2500円未満:家賃の4倍
     例/家賃6万円の住戸の基準月収額は24万円
    ・家賃8万2500円以上20万円未満:33万円(固定額)
    ・家賃20万円以上:40万円(固定額)
    〈単身者で申し込む場合の基準月収額〉
    ・家賃6万2500円未満:家賃額の4倍
     例/家賃5万円の住戸の基準月収額は20万円
    ・家賃6万2500円以上20万円未満:25万円(固定額)
    ・家賃20万円以上:40万円(固定額)
    ◆日本国籍の人、またはUR賃貸住宅が定める資格を持つ外国籍の人で、継続して自ら居住するための住宅を必要とする人
    ・単身赴任世帯の留守家族のための申し込みも、UR賃貸住宅が定める条件を満たせば可能です。
    ・外国籍の人の申し込み資格は①在留資格が永住者、外交、公用の人、②特別永住者の人、③中長期在留者の人。いずれも都市機構賃貸住宅賃貸借契約の内容を十分に理解できることが条件です。
    ◆単身者もしくは現に同居し、または同居しようとする親族のある人
    ・親族とは、配偶者(事実上婚姻関係と同様の事情がある方および6カ月以内に結婚する婚約者を含む)や、6親等内の血族、3親等内の姻族をいいます。

    ◆申込者本人を含めた同居世帯全員が、UR賃貸住宅が定める入居開始可能日から1カ月以内に入居でき、物件内で円満な共同生活を営むことができる人

    ◆申込者本人を含めた同居世帯全員が暴力団員などではない人
    ・UR賃貸住宅の契約にあたり、「反社会的勢力ではないことなどに関する表明確約書」に記名、押印が求められます。

    ※諸条件については、UR賃貸住宅のHPをご確認ください。

  2. 2.「お申込み」(仮申込)をする
    希望の部屋が見つかったら、UR賃貸住宅の店舗で申し込むことができます。一世帯につき一申込みとなります。
  3. 3.内見する
    入居前の確認として、部屋の内見が可能です。内見期間は、「お申込み」の翌日から1週間以内です。
    ※管理サービス事務所などにて運転免許証などの本人確認書類が必要になります。
    ※内見は原則1回です。
  4. 4.書類を提出する(本申込)
    UR賃貸住宅の店舗に必要書類などを提出します。書類の提出期間は、内見期間(「お申込み」の翌日から1週間以内)の最終日の翌日から1週間以内。本申込に必要な書類は、賃貸住宅入居申込書(UR都市機構指定様式)、住民票の写し、収入を証明する書類です。
  5. 5.契約
    契約日は、書類提出後1週間以内です。契約は必要書類を提出した店舗で行います。契約までに敷金+日割り家賃+日割り共益費を支払います。
  6. 6.入居
    契約時に設定する入居開始可能日以降に、物件の管理サービス事務所などで住宅の鍵を受け取ることができます。家賃などの発生は入居開始可能日からとなります。
●UR賃貸住宅で申し込みキャンセルができる時期
・UR賃貸住宅は、本申込をする前の仮申込み段階では気兼ねなくキャンセルができます。キャンセル料は一切かかりません。
例えば、内見した部屋が思っていたイメージと違っていたなど気に入らなかった場合は、仮予約している部屋をキャンセルして、再度新たに探し直すことができます。
UR賃貸は「契約前のキャンセルOK」が明快で気がラク!
一般の賃貸住宅の場合、申し込み後でも契約前なら法律的にキャンセルが可能とはいえ、不動産会社の営業スタッフや大家さんの時間や労力を無駄にしたことで気まずい思いは避けられません。多大な迷惑をかけることになるので、いくら仕方のない事情があったにしても、謝罪するしかなく、気が重いものです。「預かり金」などの返還で思わぬトラブルになることも心配です。
その点、UR賃貸住宅は「本申込前なら気軽にキャンセルOK」がルールとして明快になっているので、仮申込の後に気が変わっても心理的な負担を感じることなく気軽にキャンセルできます。
また、契約後は一般の賃貸住宅と同様、キャンセルはできずに解約扱いにはなりますが、UR賃貸住宅は、もともと礼金や仲介手数料といった初期費用がありません。従って、やむを得ず入居前に解約する場合も、無駄になる費用の痛手が少なくて済みます。

監修/鬼沢 健士

記事のまとめ

賃貸物件の契約をキャンセルする場合は、その時期に注意しよう!

  • ・賃貸借契約前なら、キャンセルはOK。申し込み時の一時金は返金される
  • ・契約後は解約扱いとなり、キャンセル料が発生。支払った初期費用も返金されない場合が多いので注意
  • ・UR賃貸住宅は、キャンセルできるルールや時期が明確なので、落ち着いて物件を吟味できるから安心!

お使いのブラウザによってリンクが機能しない場合があります

あなたにおすすめの記事