Interview職員インタビュー

人々の生活や命を支える仕事で、
これからも社会に貢献したい。

M.F
技術系総合職(土木系)
東北震災復興支援本部 福島復興支援部
大熊復興支援事務所 工事課
前職:鉄道会社の建設部門にて設計や工事管理を担当
現在の主業務:設計・工事(土木領域)

前職は鉄道会社の建設部門にて土木設計や工事管理を担当。相互直通運転化に向けた工事やBIM/CIMの推進に従事。2019年にURへ入社し、都市再生の基盤整備工事を担当したのち、現在は福島県大熊町にて災害復興支援に従事している。

学生時代からの想いを実現するべく、
URに転職。

災害復興に携わりたいという思いで、URに転職したそうですね。
まだ学生だった2011年に東日本大震災が発生し、「何か力になれることはないか」と当時から考えていました。そういった想いから、「人々の生活や命を支える」仕事に就きたいと思い、前職の鉄道会社に入社をしました。
鉄道会社では建設部門に配属され、相互直通運転化に向けた工事やBIM/CIMの推進に携わり、生活基盤を支える仕事に誇りをもっていましたが、働いているうちに学生時代の想いが改めて強くなり、東北の震災復興に貢献したいと思ったのが転職のきっかけです。
入社後は、実際にどのようなお仕事に携わったのですか?
はじめに配属されたのは都市再生事業で、大手町の常盤橋地区の基盤整備工事に携わりました。道路と下水道の改修工事が主な担当で、施設管理者である自治体との協議や調整をはじめ、構造物の設計や積算、工事監理などを行いました。都内一等地のオフィス街になるので、常に車が走り続けている状況、かつ工事は夜間にしか行えないという制約があったのですが、自治体のみなさんと何度も打ち合わせを重ね、念入りに計画を練ることで無事工事を完了することができました。
実は、この道路は箱根駅伝のゴール付近のコースにもなっている場所だったので、担当していた道路を選手たちが走っている姿を家族と一緒に観ることができました。誇らしい仕事ができたと、実感しましたね。
M.F

都市再生事業を経て、
かねてより希望していた災害復興支援へ。

そして、現在の災害復興事業にいたるわけですね。
現在は、東日本大震災によって原子力災害の被害を受けた福島県大熊町で、住民の生活再開や地域経済の再建の場となる復興拠点の整備を町からの要請に基づき支援しています。そのなかで私は、大熊町から事業受託された下野上地区の「一団地の復興再生拠点市街地形成施設事業」で基盤整備を担当しています。主に宅地や道路、上下水道などのインフラの整備に向けた協議調整や設計、積算、工事監理などのハードに関わる部分を担っています。
具体的には、どのような仕事になるでしょうか?
日常の業務としては、事務所で設計図面を確認したり、関係機関との打合せ資料の作成、工事・業務に係る社内手続き、現地立会を行い整備状況の確認や課題が生じている箇所の整備方針の指差し確認を行ったり、あとは事業主体者である大熊町やゼネコンとの打ち合わせにて情報共有や整備方針のすり合わせ、関係機関への各種申請手続きなどを行っています。
以前の都市再生でのご経験も活かされているのでしょうか?
そうですね。性質は異なりますがどちらも基盤整備工事なので、大きな役割としては同じです。実際に、道路工事や下水道工事の設計、施工については応用できる部分もたくさんあるため、過去の経験を活かしながら業務に当たっています。また駅付近の線路に近接する工事に必要な対策や申請手続きは、前職の知見が活かされていますね
M.F M.F

URでしか得ることのできない
経験とキャリア。

もともと災害復興に携わりたいという思いで入社されたわけですが、実際に現地で仕事をしてみていかがでしたか?
ちょうど今日(2024年1月31日)の午前中にも「大熊中央産業拠点」と団地内を通るアクセス道路が完成し、記念式典がありました。ここにはいずれ研究開発や次世代技術・産業を育む施設などが建設される予定で、働く場所と雇用が生まれていきます。そうなれば経済が活性化し、人口が戻ってくる大きなきっかけにもなるんです。
こうして少しずつではありますが、復興の支援をさせていただき、大熊町の職員さんなどから「ありがとう」という言葉をいただくと嬉しくなりますし、一番のやりがいになっています。
まさにURならではのご経験だと思うのですが、URで働く魅力について教えてください。
災害復興の仕事は、私がかねてからやりたかった仕事になるので、まさにURでしかできない経験だと感じていますし、「人々の生活や命を支える」社会貢献性の高い仕事だと思います。
加えて、都市再生や賃貸住宅といった幅広い事業のなかで、ジョブローテーションを通じてさまざまな経験を積みながらキャリアを広げていけることも魅力的なポイントです。実際に都市再生事業では建物に付随する形で道路やインフラの整備を行いましたが、こちらの大熊町では一からまちをつくるような大規模な整地の工事を行うことができました。基盤整備という枠組みは同じですが、目的が違えばやり方もスピード感も異なります。そういった経験から、視野を大きく広げることができましたし、URならではの成長を感じることができています。
さらにURの場合は、上流の計画段階から現場の施工、宅地や施設の管理者への引き渡しまでを一気通貫で行っているのも特徴的で、ここまで幅広くやっている会社は他にないと思っています。
M.F

まちや建物が形になっていくやりがい。
大熊町の復興に、一日でも早く貢献したい。

「成長」という言葉もありましたが、ご自身のキャリアについてはどのように考えていますか?
私自身はやはり現場で仕事をしたいという思いが強いので、いずれの事業においても設計や施工の仕事で携わっていければと思っています。もちろん計画の仕事などもスケール感があってかっこいい仕事だと思っているんですが、私は実際にまちや構造物が形になっていく姿が好きで、そこにやりがいや達成感を感じるので、大変な部分も多いですがその道を歩んでいけたらいいなと思っています。
仕事をしていく上で大切にしていることはありますか?
相手の立場になって考えることが大切だと思っています。先ほどURは計画から引き渡しまでをやっているというお話をしましたが、都市再生分野や災害復興分野においては引き渡した後の維持管理はしていないんですね。なので、維持管理を行う会社や自治体などが運営しやすいように、私たちも引き渡す必要があるんです。そういった意味では、できるだけ標準的なものを使ったり、修復がしやすい設計をしたりと、使う相手の立場に立って、設計や施工をすることを心がけています。現場をきちんと見ることも大切にしていることの一つですね。
では、最後に今後の目標について教えてください。
今はとにかく大熊町の復興が一番です。大熊町の職員のみなさんや地域住民の方々の声を聞きながら、一日でも早く工事を進められるようにし、このまちに貢献したいと思っています。
また今後は賃貸住宅などの別の経験を積むことができると思うので、そういったところでまた違った景色が見れることも楽しみにしています。
そうして幅広い経験で培った知見や技術を「人々の生活や命を支える」仕事に活かせていけたらと思っています。