
Interviews 多くの学びとともに、 大きなまちづくりの成功を目指す。
- 山本 錬
- 技術系総合職(土木領域)
東日本都市再生本部 都心業務部/
企画・計画
Career
- 2021年:入社/岩手・宮城震災復興支援本部 市街地整備部
- 2022年:東北震災復興支援本部 福島復興支援部
- 2024年:東日本都市再生本部 都心業務部
Chapter 01 関心の高かった復興支援に取り組む
- もともとURが第一志望だったそうですね。
- 大学時代からURとはご縁があり、研究の一環として参加した学会で団地内の減災をテーマにしたURの発表を聴講する機会がありました。近年、私が住んでいた地域ではゲリラ豪雨による洪水被害等も発生しており、今後のまちづくりでは防災・減災を意識した面整備が必要であると感じていました。URが行っている東日本大震災からの復興市街地整備や、憩いの場としての機能を兼ね備えた防災公園整備の取り組みなど、幅広いフィールドでの安全・安心と快適性を両立したまちづくりは非常に魅力的でした。
- 最初の配属では復興支援に携われたそうですね。
- 最初の1年間は岩手県と宮城県の津波被災地の復興支援、そのあとの2年間は福島県双葉町の復興支援を担当しました。双葉町は福島第一原子力発電所の事故に伴い、11年半もの間、全町非難が余儀なくされていました。私が担当したタイミングは、町の一部で避難指示が解除され住民のみなさまが再び定住可能となる大きな節目でした。私は段階的に整備される町営住宅の入居開始に間に合うように、道路・インフラなどの基盤整備を現場につきっきりで進めましたが、主担当として携わっていたエリアの入居開始を待たずして現場を離れることになりました。異動の2ヶ月後に入居が開始されたのですが、無事に整備が完了し、住民のみなさまへ鍵が引き渡される様子がテレビで放映されたのを見て、安堵とともに感慨深い気持ちになったことを覚えています。

Chapter 02都内でも有数の大規模都市再生のまちびらきに向けて
- 現在は、品川駅と高輪ゲートウェイ駅周辺の開発に携わっていると。
- 国際交流拠点・品川の形成に向けて、品川駅及び高輪ゲートウェイ駅の周辺では、民間事業者による大規模な開発や、羽田空港の国際化やリニア中央新幹線の開業をはじめとする広域交通整備が進んでいます。段階的なまちびらきの実現に向けて、URは土地区画整理事業等の施行を通じて、都市基盤の整備、プロジェクト全体のマネジメントを行っています。
- 具体的には、何をされているのですか?
- 品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン2020の優先整備地区に指定された4地区のうち、私が担当する品川駅北周辺地区はまさに段階的なまちびらきのフェーズを迎えています。開業を迎える街区の道路・インフラ等が遅れることなく整備されるように、事業のスケジュールや予算の管理を行っています。常日頃から現場へ足を運び、URが整備した宅地・道路等の現地確認や測量立会にも対応します。また、今後整備を進める街区については、行政や民間事業者と協議をしながら必要な公共施設の機能検討を行い、事業計画に落とし込む作業を行っています。
- 復興支援とは異なる領域だと思いますが、違いや難しさは感じますか?
- 関わる事業者が多岐にわたることは大きな違いだと思います。URの事業地区の内外で、鉄道会社や行政、再開発組合等の多種多様な主体が事業を進めており、現場の推進のためには常日頃から事業者間で調整することが不可欠です。よりマクロな視点では、品川駅周辺エリア全体での開発の方向性検討や、周辺事業の進捗状況を踏まえた、段階的なまちびらきの目標フェーズ設定も検討する必要があります。事業期間が10~20年にわたる長期的なプロジェクトであり、予算やスケジュールを含め全体を見ながらどのようなロードマップで事業完了まで推進していくかという点に留意しなければなりません。規模が規模なだけにまだまだ課題も多々あり、先を見据えた事業計画への落とし込み、関連事業者との調整のもとに目標フェーズに向けて着実に前進するよう実行に移していくのはまた別の難しさがありますね。

Chapter 03成長とともに、プロジェクトを推進していく
- 仕事を進めていく上では、目的意識を持つことを大切にされているそうですね。
- URがまちづくりを進める中では、当初予見していなかった課題の発生はつきもので、関係者と一つひとつ合意形成をしていくことが重要です。議論の組み立て方や資料の作り方もそうですが、関係者と一緒に目指すべきゴールから逆算して論理を構築することで説得力が増していきます。そういった意味では、常日頃から目的や方向性を関係者間で共有し、足並みを揃えてプロジェクトを進めていける関係性を築くことが何よりも大切だと思っています。
- このプロジェクトも成功まで導いていきたいですね。
- 高輪ゲートウェイ駅の全面開業と合わせた駅前の街区の開業を迎え、プロジェクト関係者のみなさまとまちづくりの進捗を実感しているところです。とはいってもまだ道半ばでこれから検討しなければいけない課題もたくさんありますし、私個人としても習得しなければいけない知識や経験が山積みだと思っています。そういった意味では、プロジェクトでの経験を通じて新しいことをどんどん学んでいくのと同時に、自ら習得できる知識については積極的に取り入れ、このプロジェクトにも還元していきたいと思っています。

Message就活生へのメッセージ
まちづくりの会社はほかにもたくさんありますが、行政・民間事業者の両者の視点を持って、独立行政法人という独自の立場で事業の計画立案から現場の開発、まちの運営まで、まちづくり全体のプロデュースに関与できる会社はほかにはないかなと思います。また、品川駅・高輪ゲートウェイ駅周辺もそうですが、大手町やうめきたの都市再生など、日本を代表するような大規模な国家的プロジェクトに携わることができるのはURならではの強みだと思います。長年にわたってさまざまなまちづくりを行ってきたノウハウや経験は何にも替えることのできないURの資産だと思いますので、そういったものを幅広く吸収しながら自分自身のスキルや知識を蓄えていけるところが、ここで働く最大の魅力だと思います。
