翌2月1日には名古屋市の北にある岩倉市の岩倉団地で、防災イベントが開かれた。前半は防災講演。事前に住民に配布したURの「地震・水害に向けたそなえのガイドブック〈プレ版〉」にそって、URおよび関連会社の職員等が、災害に備えるために必要なことをわかりやすく説明した。参加した女性は「何から手をつけていいのかわからなかったので参考になった」と話していた。 後半は、NPO法人レスキューストックヤードなどの協力で用意された各コーナーを、参加者がスタンプラリー形式でまわる時間に。揺れた時に、どのように身を守るべきかを紹介する起震机の体験や、地震に強い部屋とはどんな部屋か、ガラス飛散フィルムの貼り方などを具体的に紹介するコーナー、煙の中を避難する体験などがあり、たくさんの人が実際に体験したり質問したり。 自治会による「もちつき」もあり、子どもや外国籍のファミリーの姿もあった。もともと自治会主催で防災イベントを開催するなど防災意識が高い団地だが、近年、ブラジルに加えてベトナムやネパール国籍の方も増えてさらに国際色豊かになっていることも、イベント開催の背景にはあると、URの山田祐輔は説明する。「外国の方、特に地震のない国から来られた方は、防災といっても何をしたらいいのかわからないと思いますので、この機会に知ってもらえたらという思いがありました。また、何かの時に助け合えるように、地域の方と顔見知りになってもらうことも大事だと思っています」 防災イベントは、いざという時の備えを学ぶ場であり、多文化・多世代交流のきっかけ、はじめの一歩でもあるのだ。岩倉団地Danchisaizensen▶BOUSAI EVENT高齢者の助けにもなるような関係性ができたらいいなと児童館としては以前から考えていました」と思いを語る。 前回関わった人が新たな人を紹介するかたちでブースが増え、今年はその数14に。豚汁とおにぎりは、小学生が調理・配布を手伝った。この団地で地域食堂を定期的に開催している「地域食堂こだち」の本橋章子さんは、「うちの子も参加したのですが、大人に教わりながら一緒に作って、食べた方からおいしかったと褒めてもらえて、とてもうれしかったようです」と話す。 団地内の集会所では、「団地での在宅避難と、身近なものでできる実践防災」と題した講座も開催、URの震災復興事業のポスター展示もした。トータルで約400人が来場。「防災といってもいろいろあるんだと、関心や理解を深めてもらういい機会だったと思います」とURの加藤は振り返った。上/URの「地震・水害に向けたそなえのガイドブック」〈プレ版〉を活用した防災講演には、60名ほどが参加した。右/防災講演で説明するURの山田。地元ブラジル料理店のポン・デ・ケージョ(チーズボール)などをスタンプラリー達成者へのプレゼントに。上/総戸数2097戸の巨大な岩倉団地。団地内に商店街、診療所、郵便局、飲食店、ドラッグストアなどがある。右/もちつき用の米が蒸し上がるのを待つ子どもたち。住棟のベランダに設置された隣との境の壁の蹴破り体験。いざという時には、蹴破って避難する。防災のはじめの一歩に岩倉団地愛知県岩倉市起震机「こなまず号」で、揺れた時にどう身を守るべきかを体験。イベントのキャッチである「知ってみよう! やってみよう! 災害時に役立つ知恵とワザ」をさまざまな形で実践した。26UR PRESS vol.85
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