UR PRESS VOL.84
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て大きかったです。 俳優として、目指しているところはありますか。 2025年はたくさんテレビに出て、自分を知ってもらえるようになり、映画館や舞台を観に劇場に足を運んでいただきました。だから今は僕を知ってもらうことを意識しています。 芸はまだやることがたくさんあります。時代劇の所作や刀の立ちで。たとえば自分とは別の“たかし”を演じる芝居は、その役をやろうとして頑張って、“たかし”を説明している人間が映るだけです。そういう芝居は面白くありません。役の台詞なのに自分がそこにいて、相手役としゃべっている芝居をしたいと思っています。 岐路となった作品について教えてください。 濱口竜介監督の映画『ドライブ・マイ・カー』は、人とコミュニケーションするとはどういうことかがテーマです。それが観客にも伝わっていると実感できました。俳優にはそれぞれ、それまでの人生がありますから、しっかりしゃべっていれば、その役柄は誰とも違う一人の人間になってくる。だから、なるべく役を通して自分を表現したい。濱口監督のベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した映画『偶然と想像』に出演して、それを体感することができました。 また、深夜ドラマ『ひとりキャンプで食って寝る』に一話だけゲスト出演しました。そこで自分の表現をしていいと思えました。この2つの作品は自分にとっ 作品によって中島さんの印象が違いますが、どの役にも中島さんご自身がいると感じます。 それはうれしいです。僕はそういう俳優が好きだし、そうあるべきだと思っています。自分とまったく別の誰かを演じるのではなくて。リアルな芝居の正体は、「そこにいる」ことだと思っていますのン言って、動き回って自由に演技させてもらっています。『豊臣兄弟!』はしっかり芝居する面白さがあります。難しいですが、きちんと作り込む面白さも知っているから、できるようになりたいと思って撮影に取り組んでいます。われて、「こんなにダメな自分でもいいんだ」と肯定できたので、芝居をするときはいつも、観てくださる方の気持ちをできるだけ深く救いたいと思っています。『俺たちバッドバーバーズ』は深夜放送ですから、その日のストレスを解放できると思います。多様性の時代に、わかりやすい悪者が出てきて、わかりやすい言葉で怒鳴りつけたりする勧善懲悪もの。フィクションゆえの気持ちよさを味わっていただけるのではないかと。笑って、爽快になってもらえたらうれしいし、観てくださる人の気持ちを少し救えるかなと思っています。 NHKの大河ドラマ『豊臣兄弟!』では、浅井長政役です。『俺たちバッドバーバーズ』とは対照的です。 全然違います。『俺たちバッドバーバーズ』は台本に書いてないこともバンバなかじま・あゆむ1988年、宮城県出身。日本大学藝術学部卒業。2013年『黒蜥蜴』の舞台で俳優としてデビュー。第71回ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞『偶然と想像』、ドラマ『不適切にもほどがある!』をはじめ、数多くの映画、舞台、ドラマに出演。趣味は音楽・映画鑑賞、落語、釣り、写真、ギター。空手初段、中高の国語科の教員免許をもつ。1月からテレ東系で放映中(毎週金曜深夜24時42分〜25時13分)のドラマ25「俺たちバッドバーバーズ」は、理容室を舞台に繰り広げられる新感覚アクションコメディ。中島 歩&草川拓弥がダブル主演。Ⓒ「俺たちバッドバーバーズ」製作委員会「俺たちバッドバーバーズ」5UR PRESS vol.84

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