UR PRESS VOL.84
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は「商ェ住混在都心」。小さな「ェ」の文字は、「工業」ではなく「小さな工房」を意味している。 間口が狭く奥行の深い5、6階建ての建物が多いこのエリアでは、かつて倉庫や事務所だった上層階が使われなくなっているビルが少なくない。 このエリアのまちづくりを支援しているURは、ハード面では土地や建物を取得して(26年1月末時点で6件)、建物については耐震や法規制に沿った必要な適法化工事と、新たな利活用のためのリノベーションを実施。誘致したプレイヤーを通じて、物件に設計事務所やシェアオフィス、カフェ、ギャラリーなどを導入することで、まちの魅力向上につなげている。ソフト面では、プレイヤーと協力し、交流の仕掛けや情報発信など、まちの仕組みづくりを支援している。「URさんが関わってくれてよかったのは、乱開発を抑えて、問屋機能で生き残 日本橋横山町・馬喰町は、歴史ある問屋街中心のまちだが、時代の変化とともに、まちの様子も変わってきた。東京駅から2キロ圏内、JR馬喰町駅、都営地下鉄線馬喰横山駅・東日本橋駅の3つの駅に囲まれ、新宿、銀座、さらに羽田空港や成田空港へもアクセス至便な立地とあって、2000(平成12)年以降、大型マンションやホテルの開発が目立つようになってきた。 このままでは問屋街が維持できなくなると危機感を抱いた地元の人たちは、16年に「日本橋問屋街 街づくりビジョン」を制定し、翌年、横山町馬喰町街づくり㈱を設立。中央区から「日本橋問屋街デザイン協議会」の指定を受けることで、建築計画段階でデザイン協議会との協議が必要な体制を整えた。目指しているの大規模開発ではなく少しずつ変えていく江戸時代から続く問屋街、日本橋横山町・馬ば喰くろ町問屋街地区ではリノベーションなどによるまちづくりが進み、まちに愛着をもつ人が増加。まちの魅力、価値が高まっている。人がつながり、人を呼び込む段階的なまちづくりURのまちづくり最前線 32日本橋横山町・馬喰町問屋街地区土地有効利用事業東京都中央区URが取得した土地・建物。入居者がリノベーション等を行いカフェやオフィスとして利用している。妹尾和子=文、菅野健児=撮影17UR PRESS vol.84

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