UR PRESS VOL.84
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 豊富な水揚げ量を誇る港町・沼津。その中心市街地、沼津駅周辺で、数十年にわたる息の長いまちづくりが進められている。 沼津市都市計画部まちづくり政策課係長の臼井久人さんによれば、まちの構造上、沼津駅周辺は鉄道の線路がまちの中心部を横断していて、南北の市街地が分断されていること、車の渋滞の慢性化などが昔から課題だったとのこと。「鉄道を高架化して、人も車も南北を行き来しやすくするための事業が近年動き出しました。とはいえ昭和の時代とは状況が異なりますから、目指しているのは『ヒト中心の歩いて楽しいまちづくり』です」と臼井さん。 沼津市のまちづくりを2018(平成30)年からサポートしているURは、「沼津市中心市街地まちづくり戦略」の計画策定支援をはじめ、まちづくりのさまざまな取り組みを支援している。沼津駅南口前の百貨店跡地も取得し、その土地を活用して、地域の方々と社会実験を行いながら、まちづくりの方策を探ってきた。「URさんに駅前の土地を取得していただいたのは、沼津市がまちの将来を考えるうえで、非常にありがたいことです。鉄道高架化は長期にわたる大事業。市として先んじて動けない段階で、URさんが助け船を出してくださいました」と臼井さんは言う。貨物駅、車両基地の移転も含めた事業の完了予定は2041年! URの土地の取得は、それ以前に駅前で市の望まない開発が行われるのを避けるという目的がある。 沼津市とURは、取得した土地を活用し、これまでに「OPENNUMAZU」「ぬまづ駅前 湊マルシェ」など社会実験を兼ねたイベントやプロジェクトを行ってきた。いずれも、ヒト中心のにぎわいに溢れるまちなかの日常風景を創出していくためのもので、毎回テーマを変えて実施した。 このプロジェクトにともに取り妹尾和子=文、菅野健児=撮影静岡県東部の拠点都市、沼津。中心市街地で長期にわたるまちづくりが続くなか、今年、拠点となる施設が沼津駅前に誕生予定。注目を集めている。まちづくりの拠点施設が今秋、沼津駅前に誕生静岡県沼津市下/左が沼津駅南口。その正面に位置するのが、URが取得した西武百貨店跡地(831.42㎡)。今年の秋にヌマヅ ジャムズがオープン予定。沼津駅までは東京駅から東海道新幹線と在来線で約1時間。上/NUMAZU JAMS(ヌマヅ ジャムズ)の建設が始まる前は、駅前の土地でたびたび公共空間の社会実験が行われていた。写真は昨年11月の社会実験「ぬまづ駅前 湊マルシェ」の様子。キッチンカーの出店のほか、移動図書館や古着マーケットなども開催した。南北の分断を解消し歩いて楽しいまちににぎわい溢れるまち創出のための社会実験沼津市中心市街地13UR PRESS vol.84

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