下/商店街のあちこちに残る、昭和レトロな店の看板や装飾が、いま注目されている。写真を撮りに来る人も多いそうだ。白い商店街だ、というイメージが浸透したと思います」と小川さん。 こういった地道な取り組みに加え、「昭和レトロ」ブームもあり、昔のままの看板や装飾が残る商店街の建物が注目されはじめた。こだわりの作品を上映する小さな映画館や、オーストラリア人が開くカフェができ、行列ができるうどん店や、コワーキングスペースも誕生。この4年間で新しい店が18軒も開店した。こうして今、商店街に足を運ぶ若い人やインバウンド客が、徐々に増えてきている。 URは15(平成27)年に和歌山市からの要請を受け、まちづくり支援を開始。21年には連携協力協定を締結して、にぎわいの創出、ウォーカブルなまちづくりを地元とともに進めてきた。 URで担当する濱口奈那は、「商店街、和歌山市とサスカッチさん、URで定期的にミーティングを行っていますが、みんなで一緒に考えようという雰囲気があり、アイデアがどんどん出ています」と話す。 和歌山市都市建設局の西本千智さんは「URさんには全国的な情報の蓄積があります。行政ではできない部分を補い、民間と行政をつなぎ、牽引してもらっています」と言葉をつなぐ。 北ぶら商店街はアーケードの撤去を決めた。商店街の道は市道だ。西本さんは、「アーケードが撤去された後の北ぶらが、緑豊かで居心地のいい空間になり、和歌山市が目指す『歩いて楽しいウォーカブルなまち』になるよう、これから皆さんと考えていきたい」と展望を語る。「インフラゼロハウスでポップアップショップをやってみたいという人もいます。どんな道路をつくっていくか、インフラゼロハウスで話し合うのもいいですね」とURの山口 舜。 昔のよいところを生かしつつ、新たな発想を取り入れるリミックスが、北ぶらの魅力。地域の皆さんが取り組むまちづくりに、URはこれからも寄り添っていく。Eさんと連携して実現しました。これがあるだけで、まちの印象が変わります。若い人たちに、ここで何かやってみようと思ってもらえます」と期待を込めるのは、北ぶらのまちおこしイベントなどを手掛ける㈱サスカッチの小川貴央さん。サスカッチは和歌山市指定都市再生推進法人で、北ぶら商店街の皆さんとともに、月1回のマルシェ「リメンバーマーケット」の開催など、ここに人を呼ぶためのさまざまな取り組みを行ってきた。 「サーカスもDJイベントもやりましたよ。ここは何でもできる面右/北ぶらくり丁は、写真の本町通りと築地通りの間、約200mの通り。江戸時代、ここでは店先に商品をぶら下げて陳列した。「ぶら下げる」から「ぶらくり」になったとか。この日は月1回開かれる「リメンバーマーケット」の日。古道具屋さんやスイーツの店などさまざまなお店が通りをにぎわせていた。北ぶらを盛り上げようと意気込むメンバー。左からURの山口、和歌山市の西本さん、URの濵口。サスカッチの小川さんは、「ここで映画を見て、コーヒーを飲んで、おしゃべりする。若い人がデートできるまちになるといいな」と話してくれた。アーケードを撤去してウォーカブルなまちへ12UR PRESS vol.84
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