いう回答が多くありました。 そこで、このガイドブックでは、最低限これだけは備えておきたい、ということをまとめました。 自助としては、まずは身の安全を確保すること。そのためには安全な室内の状況を保つこと、家具などの転倒防止対策も必要です。そして被災生活が始まったときに必要なものを備蓄しておくこと。何がどのくらい必要なのかの目安もわかりやすく掲載しています。 共助としては、まずは挨拶をすること。顔が見える関係が、いざという時、命を救うことにつながります。日頃から隣近所にお住まいの方や地域の方とゆるやかにつながり、いざというときに助け合える関係性を築いていただきたい。さらには団地が地域の災害復興の拠点になれればと考えています。 今回完成したガイドブックは「プレ版」です。今後、団地内外のイベントや防災講演において、このガイドブックを活用し、参加者の皆さんと一緒に備えについて考えていくなかで、さらに内容をブラッシュアップしていきます。 ブラッシュアップした完全版は来年の秋頃に完成予定。完成したら、UR賃貸住宅にお住まいの皆さまにお配りします。 近年の大規模災害で浮き彫りとなったのが、災害時における「公助」の限界です。行政が災害時に被災者すべてに迅速に対応するのは難しく、それはURも同様です。すぐに被災現場に駆けつけられない可能性もあります。 そのため、特に発災直後は「自助」と「共助」で乗り越える準備をしていただくことが重要です。 また、避難所の受け入れにも限りがあります。UR賃貸住宅は耐震性がありますので、備えがあれば、慣れ親しんだ自宅での在宅避難が可能です。 UR賃貸住宅にお住まいの方を対象に行ったアンケートでは、「災害への対策が必要だと思うけれど、何から手をつけていいかわからない」「きっかけがない」と市町村や消防、県や警察、自衛隊といった公的機関による救助・援助まず自分自身の身の安全を守ること「地震・水害に向けたそなえのガイドブック〈プレ版〉」の詳細はこちら▶9月18日に開かれた、UR及びグループ会社の職員に向けた防災研修。ガイドブックを軸に展開した。説明を担った、左からいのちとぶんか社の葛西優香さん、MALCAの濱口加津子さん、UR住宅経営部の錦織靖基。日頃から多様なイベントを開催し、コミュニティーの形成を目指しているUR。今後はイベントでガイドブックを活用し、事前防災への啓発活動にも力を入れていく予定だ。自助とは……地域やコミュニティーといった周囲の人たちが協力して助け合うこと共助とは……公助とは……必要最低限の備えを具体的にわかりやすく紹介「ゆるやかに、くらしつながる。」のさらなる実現のために防災は世代や男女を問わず、万人に関わること。このガイドブックをきっかけに、イベントなどでお住まいの方同士が顔見知りになり、災害時に気にかけ合える関係が築けたらと願っています。UR賃貸住宅の事業メッセージである「ゆるやかに、くらしつながる。」をさらに実現していけたら、うれしいです。髙草千枝ウェルフェア推進部26UR PRESS vol.83
元のページ ../index.html#27