UR PRESS VOL.83
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はなく、人とのつながりをつくるプロジェクトなのです」 笑顔でそう説明してくれたのは、春日井製菓販売㈱おかしな実験室室長の原 智彦さん。ラムネで人とのつながりをつくるとは!?  URと春日井製菓が協業を始めたのは2023年。春日井製菓が創業95周年を迎えるにあたり、一緒に地元愛知を盛り上げようと他社に呼びかけて、学びのイベント「おかしなサマースクール in 愛知」を企画した。UR中部支社も参加し、団地の空室に夏の思い出を自由に描く「団地の部屋壁芸術祭」を開催。これが大好評で、翌24年には高蔵寺ニュータウンを舞台とした映画「人生フルーツ」の野外上映会を団地内で開催した。 そしてこの夏は高蔵寺ニュータウン外にお住まいの方にもこの地へ来てもらうことを目的に、藤山台団地を舞台に、部屋や屋外スポットを巡りながらの謎解きゲーム「高蔵寺ニャータウン 団地でニャゾ解き大作戦!」を企画。参加者に話を聞くと、「団地に初めて来 春日井製菓は名古屋市に本社を構え、春日井市などに工場をもつ老舗菓子メーカー。「おかしな実験室」という部署があり、材木をつなぎ止める「鎹かすがい」のごとく、おルギー源でおなじみのぶどう糖。「ラムネはみんなに優しいんです。みんなの思い出がこのまちを元気にするという思いから生まれた団地味ラムネ。ラムネをつくるのが目的で菓子をかすがいに、成果(製菓)を出すべく前例のないことに取り組んでいる。 9月にはURと春日井製菓の協業で、高蔵寺ニュータウンにあるUR賃貸住宅をモチーフにした「団地味ラムネ」なるものこれが「団地味ラムネ」。700の応募作の中から300の「幸せな団地の思い出」作品がパッケージに印刷されている。1袋25粒入り。八大アレルゲン不使用だ。左/高蔵寺ニュータウンの幸せな思い出を直接お尋ねする「思い出聴かせて会」を今年1月に開催。書くのは難しくても話すことならできるという人の声を拾った。上/関係者の心配をよそに多くの人が集まった「高蔵寺ニュータウン沸く湧くサミット」。妹尾和子=文、菅野健児=撮影2024年6月、春日井製菓㈱とURは「地域連携・協力に関する連携協定」を締結した。「まちを元気にしたい」という共通の思いのもと、日本三大ニュータウンのひとつ、高蔵寺ニュータウンを舞台に面白いことを始めている。高蔵寺ニュータウン愛知県春日井市思い出が詰まった「団地味ラムネ」お菓子を“かすがい”にまちを元気にしたいが誕生した。ラムネ一粒ずつのパッケージに印刷されているのは、一般の方たちから寄せられた「高蔵寺ニュータウンの幸せな思い出」。その数、300に上る。このラムネはくちどけが良いので、子どもから高齢者まで喉に詰まる心配がない。さらに原材料はエネ多業種がつながって地域に貢献する9UR PRESS vol.83

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