その新潟県15興地復妹尾和子=文、青木 登=撮影生まれ変わった「まち」へ行ってみよう!上/糸魚川駅までは、北陸新幹線で東京から約2時間。通称ヒスイ海岸。海の透明度の高さも魅力の糸魚川海岸。左/夕日をイメージした造りの日本海展望台。糸魚川駅から徒歩5分ほど。糸魚川市大火から復興した日本海沿いのまちへ 大火後の敷地再編事業で市が取得した土地に2020年にオープンした「駅北広場キターレ」は、「つくる・つながる・はぐくむ」をコンセプトとした施設。3つのエリアに分かれていて、イベント会場にもなるホールは、ふだんはフリースペースとして、勉強や待ち合わせなどに利用する人が集う。その奥には、大火の記憶を伝承する展示スペース、シェアキッチンが整備され、コンセプトどおり、にぎわい創出と交流の場になっている。地下には200トンの防火水槽が設置されている。人々がつながり、伝える場駅北広場キターレ☎025-556-82001糸魚川は海も山も近くにあり、夏は海水浴、冬はスキーが楽しめます。日本海に面した海岸は「じゃり浜」と呼ばれる石が多い海岸。全国から大勢の人がヒスイを探しに訪れますが、ヒスイ以外にも稀少な石があり、海岸にある石の種類は日本一とも言われています。また、日本海でとれる新鮮な海産物も魅力で、なかでも紅ズワイガニは、他の地域と違って3月に漁が解禁となり、12月まで味わえます。最近は、防災関係の視察に訪れる方も増えています。時間がのんびり流れる復興したまちで、石探しや食べ歩きを楽しんでいただきたいですね。観光協会では石探しのツアーや定期観光バスツアーを開催しています。詳細はHPでご確認ください。●(一社)糸魚川市観光協会☎025-555-7344https://www.itoigawa-kanko.net/糸魚川市。フォッサマグナの断層があり、日本列島の東西の境界であるこのまちは、日本随一のヒスイの産地でもある。3000メートル級の北アルプスの山々からの雪どけ水が日本海の深部に流れ込む地形で、好漁場に恵まれ、なかでも能生漁港は、県内屈指の漁獲量を誇る。 中心市街地の約4ヘクタールが焼失した糸魚川駅北大火から約8年、復興するまちを訪ねた。潟県の最西端に位置し、南は長野県、西は富山県と接する新石探しと食べ歩きを楽しんで石探しツアーで訪れることの多い親不知(おやしらず)海岸。下・右/訪れた日はシェアキッチンで「絲と糸」が営業していた。プリンアフォガード650円とカフェラテ600円。左/マルシェなどイベントの会場にもなるキターレの屋外広場。糸魚川駅北大火が起きたのは、2016(平成28)年12月22日。強い南風による飛び火で、被害は4ヘクタールに及んだ。URは糸魚川市に職員を派遣し、復興まちづくりをサポート。被災エリアでは道路が拡幅され、糸魚川らしいまちなみの再生と、災害に強い安全・安心なまちづくりが行われてきた。URの糸魚川市支援右/雪国の伝統である、歩行者を雪や雨から守る雁がん木ぎを再生したまちなみ。上/大火の後もこの地に残りたい人の意向をもとに建てられた集合住宅。縄井美里さん(一社)糸魚川市観光協会Ⓒ(一社)糸魚川市観光協会Ⓒ(一社)糸魚川市観光協会25UR PRESS vol.81
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