団地最前線16サッカーチームとタッグを組んで地域をより元気に、魅力的にする 2月22日の土曜日。大阪市にある「ヨドコウ桜スタジアム」で、セレッソ大阪と、UR西日本支社による協定&契約の締結式が行われた。場所はなんと、ピッチ上。セレッソ大阪の試合に先立ち、観客が見守るなか、締結式に現れたのは、セレッソ大阪の森島寛晃社長(4月から職員の思いからだ。「地元のサッカーチームが、地元の小学校の子どもたちを試合に無料招待するというチラシを、自分の子どもが学校から持ち帰ってきました。チラシには地元のスポンサー企業名も載っていて、いい取り組みだなあ。URの団地でもできないだろうかと思ったんです」 URの藤澤啓二はそう振り返る。その思いを翌朝さっそく上司の遠藤亮あき之ゆきに相談したところ、それはいいと話が進展。「西日本には約400団地、約20万戸のURの賃貸住宅があります。セレッソ大阪さんは大阪市・堺市をホームタウンとしており、なかでも堺市を含む南大阪エリアには、URの団地が133団地、約7万戸の賃貸住宅があります。連携できたら素晴らしい展開があるのではないかと思いました」と遠藤は説明する。大阪・関西万博終了後、関係者の退去により空き住戸が増えることへの対策が必要なことも、2人の頭にはあった。は会長)と、UR西日本支社長の高原 功だ。地域活性化の推進を目的とした包括連携協定と、SDGsパートナー契約の締結のための協定書、契約書に、それぞれが署名し、握手を交わした。締結式の様子はスタジアム内の大型ビジョンでライブ放映もされていた。 URがJリーグのサッカーチームと連携協定を締結するのは初めてのこと。そもそも、なぜUR西日本支社がJリーグのサッカーチームと協定を締結することになったのか。発端は、URのひとりのURの賃貸住宅が数多く存在する大阪市・堺市及び南大阪エリア。このエリアをホームタウンとするプロサッカーチーム・セレッソ大阪とUR西日本支社が、このたび連携して地域活性化に向けて動き出した。セレッソ大阪とURが地域のために連携妹尾和子=文、青木 登=撮影大阪市・堺市・南大阪下左/「SDGsデー」に設定された試合の日には、スタジアムの脇にブース(左側)が用意され、セレッソ大阪が関係するSDGsの取り組みを紹介。参加を呼び掛ける。下右/チームキャラクターのロビーとマダム・ロビーナと一緒に記念撮影。右がセレッソ大阪の森島社長(現会長)、左がUR西日本支社長の高原。右/2021年に完成した、ヨドコウ桜スタジアム。そのピッチで締結式が行われた。19UR PRESS vol.81
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