UR PRESS VOL.81
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人や、ここで情報交換する人などに利用されています」と田村。 URの篠原 楓はハード面から浪江町を支援する。電線共同溝や道路などの基盤整備工事の発注や工事業者との打ち合わせ、工事の品質管理など業務は多岐にわたる。 「かなりの規模の面的整備を行うことになるので、土木技術や設計面のノウハウ、排水計画や全体の照明の配置など、技術的な面でも支援していければと思っています。私自身、復興の現場に携わるのは初めての経験ですが、計画や設計の段階から関われて、やりがいを感じています」と話してくれた。 浪江駅周辺整備事業は工事が始まったばかり。「復興は、整備して終わりではありません。これを機に人々が戻り、集まり、まちのにぎわいが戻ることが目標です。そのためにも、より多くの方に使ってもらえるよう、私たちは役場と町民の間をつなぐ存在でありたいと思っています」とURの田村。 たくさんの人に「この新しいまのは、町とともにこの情報ソースの編集を手がけるURの田村彩さ由ゆ郁かだ。 田村は昨年度、浪江町の髙倉さんらとともに浪江駅周辺整備事業についての意見を聞く住民ワークちに住んでみたい」と思ってもらえるように、URはこの地域の物産展を首都圏の団地で開催するなど、情報発信も積極的に行っていく。 URの篠原も「ここに住みたいと思ってもらうためには、安全安心なまちづくりが重要。車道と歩道の段差のないフラットな道路や、完成後の維持管理も考慮した設計を提案するなど、ハード面からも支えていきたい」と話す。「髙倉さんに、ともに復興を進める仲間だと言ってもらえるのがうれしい」と話すURのふたり。URは町と一体になって、希望があふれる新しいまちづくりを進めていく。ショップを計3回、開催した。「昔からお住まいの方や、地域で活動するプレイヤーたちから、積極的な意見を多数いただきました。皆さん、このまちをよくしたい思いにあふれ、この事業への関心が高いことがわかりました」 URが運営する「情報発信・交流スペースなみいえ」も、地元にすっかり定着した。ここには町内で行われるさまざまなイベントが書き込まれたカレンダー「なみ☆カレ」があり、「ふらりとやってきて、このカレンダーを見ていく現在の浪江駅前の様子。新しい駅には東西自由通路がつくられ、駅の西側とスムーズに行き来できるようになる。上/「情報発信・交流スペースなみいえ」の前に集まったメンバーたち。左から、URの篠原、浪江町の髙倉さん、URの田村。上/町が発行するまちづくりニュースは、復興の今を伝える貴重な情報源。URが編集をお手伝いしている。左/駅周辺整備事業が動き始めた浪江駅とその周辺。2025年2月撮影。下/「なみいえ」にあるイベントカレンダー「なみ☆カレ」には、町内で行われるさまざまなイベントがびっしりと書き込まれている。町を元気にしようと活動するプレイヤーが多い証しだ。新しいまちににぎわいを取り戻す14UR PRESS vol.81

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