UR PRESS VOL.81
10/32

武田ちよこ=文、菅野健児=撮影技術研究組合などが進出している。そして今回、震災前に町の中心部だった下野上地区の大野駅西側エリアに、二つの施設が完成した。 完成した「CREVAおおくま」 3月15日、大熊町のJR大野駅西側エリアには、新しいまちの誕生を祝うたくさんの人たちの笑顔があふれていた。 この日、グランドオープンしたのは、大熊町産業交流施設「CくRれEVばAおおくま」と、その隣に展開する商業施設「クマSさんUNテラス」。3階建ての「CREVAおおくま」にはオフィスが入り、一般の人も利用できる多目的ホールやコワーキングスペースも完備。「クマSUNテラス」には、地元の皆さん待望のコンビニをはじめ、飲食店やショップ、キッズルームなどが開業し、かつてこの地にあった商店街のにぎわいを彷彿とさせた。駅と施設の間には芝生の交流広場も完成。早春の一日、ここで思い思いに過ごす人々の姿もあった。 東京電力福島第一原子力発電所の事故により、長期にわたる全町避難を余儀なくされた大熊町だが、避難指示解除にあわせ、復興に向けて確実に歩を進めている。 最初の復興拠点と位置付けられたのは大川原地区で、2019(令和元)年5月にはここに大熊町の新庁舎が開庁。公営住宅の入居が始まり、交流施設、医療・福祉施設、教育施設も順次完成した。 次いで「働く場の確保」として、大熊西工業団地を整備。現在、ここには次世代グリーンCO₂燃料「CREVAおおくま」の前に立つ、大熊町の鈴木さん(左)と、URの久保。JR大野駅西側エリアに誕生した新しいまち。かつては駅から続く商店街と田んぼがあった場所だ。新しいまちづくりが進む福島県の大熊町、双葉町、浪江町を訪ね、現地の皆さんの話を聞いた。大熊町では大川原地区、大熊西工業団地に続き、JR大野駅周辺の下しも野の上がみ地区の復興事業が進行中。3月には駅西側エリアに新しい施設が完成し、人々の交流に期待が高まっている。大野駅西側に、復興の土台となる新しい施設がオープン大熊大熊町町福島県OKUMAMACHI駅西にオフィスと商業施設がオープン復興事業は工期との戦い9UR PRESS vol.81

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る