UR PRESS VOL.79
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をする光景が見られるようになったことが、うれしい変化」と語り、少しずつ復興が進み、変わっていくまちのなかで、「変わらないのはまちの人たちの思いの強さ、しぶとさだ」と学生たちに語りかけた。れる「ちいさな一歩プロジェクトばの声」に参加した。飲食店の出店が並び、ステージでは歌やダンスなどで盛り上がる。小泉さんが「このイベントのために避難先から戻ってくる町民の皆さんがたくさんいますよ」と教えてくれた。久しぶりの再会を喜ぶ人たちに、復興工事の関係者や移住者なども加わり、笑顔の輪が広がっていた。学生たちもなすびさんを囲んで芝生の庭に陣取り、夏の夜を楽しんだ。培の復活に挑戦する㈱ReFruitsの原口拓也さん、阿部翔太郎さんの話を伺う。阿部さんは大学4年生、原口さんは今春卒業したばかりだ。キウイの収穫は早くて2026年と聞き、「不安はないのか?」と質問が飛ぶ。「むちゃくちゃ不安はある」と阿部さんが言えば、栽培を担当する原口さんは「やるしかないっしょ、という気持ち。未来のことは楽観している」。同年代の2人に、学生たちは大いに刺激を受けた様子だ。ムの吉田さやかさんのお宅では、この地の伝統行事である相馬野馬追の話を伺い、兜を着用させてもらう体験も。江戸時代から続く吉田家を守り、地元に貢献したいと、震災後にニンニク栽培を始めた経緯を聞き、地元を愛する思いに触れた。夜は双葉町産業交流センターの屋外スペースで行わ3日目。震災前まで大熊町の特産品だったキウイ栽ブランドニンニクを栽培する㈱ランドビルドファーふたば飲み×ふた同年齢の起業家に刺激3日目25UR PRESS vol.79上/江戸時代から続く吉田さんのお宅で話を聞いた。右/実際に相馬野馬追で使う兜を着用させてもらった。ワークショップ3日間の感想をキーワードに落とし込む。グループのメンバー間で議論が弾んだ。空気を含むふんわりとした糸「スーパーZERO」は、浅野撚糸の特許技術が生み出した魔法の糸。その製造工程を見学した。大熊町にある1haの圃場では500本以上のキウイの苗木が育っていた。ReFruitsを起業した2人。左は栽培担当の原口さん、右が現役大学生の阿部さん。相馬野馬追浅野撚糸キウイ栽培

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