UR PRESS VOL.79
24/34

を行う福島県大熊町、双葉町、浪江町。東日本大震災の原子力災害による全町避難を経て、一部避難指示が解除され、新たなまちづくりが始まっている3町で、復興に携わる人々の思いを聞き、自分たちに何ができるかを考える3泊4日の旅がスタートした。災遺構浪江町立請戸小学校」を訪ね、3町を襲った原子力災害や津波の被害を学んだ。巨大な津波の力で破壊された校舎を見て、東日本大震災を自分ごととしてとらえる視点が生まれた。発生した土壌や廃棄物を、最終処分するまで30年間貯蔵する施設。東京都渋谷区とほぼ同じ面積の土地に、受入・分別施設、土壌貯蔵施設、減容化施設、廃棄物貯蔵施設があり、盛土をした大地が広がっている。大丈夫なの?と心配されました。正直言うと、自分もちょっと心配でしたが、実際に線量計を使って放射線の量を計り、安全を実感しました。来なければわからないことがあります。帰ったらこのことを家族や友人に伝えたいです」と話してくれた。る時間が用意されていた。また、この日から2日間、福島放送の取材が入り、福島県出身でタレントのなすびさんも学生たちと同行することになった。学生たちが訪れたのは、URが復興まちづくり支援1日目は「東日本大震災・原子力災害伝承館」と「震次に訪れた「中間貯蔵施設」は、福島県内の除染である学生は「ツアーでここに行くと家族に言ったら、2日目は3町で復興に携わる人たちに会い、交流す浪江駅前でなすびさんと合流した学生たちは、かつ被害の実相を知る復興が進むまちを歩く23UR PRESS vol.79上/福島市出身でふくしま観光交流大使にも任命されているなすびさんが、浪江駅前で学生たちを待っていた。下/まちづくりが始まっている浪江町の旧市街地を歩く。武田ちよこ=文、菅野健児=撮影双葉町にある「東日本大震災・原子力災害伝承館」(上)を見学後、浪江町に残る「震災遺構 浪江町立請戸小学校」を訪ねた(右)。請戸小学校の生徒が全員無事に避難した経緯が、絵と文章で紹介されていた。右/福島第一原発を囲むように広がる約1,600haの土地が「中間貯蔵施設」として整備されている。下/土壌貯蔵施設の上で、線量計を使って放射線量を測る。URが主催する「キモチ、あつまるプロジェクト」が今年も8月28日〜31日に開催され、23名の若者たちが福島県の浜通りにやってきた。復興の今を見て、たくさんの人の話を聞き、仲間と議論した、スタディツアーをレポートする。る。浪江町日目震災遺構中間貯蔵施設日目福島でまた会おうよ!キモチ、あつまるプロジェクト12

元のページ  ../index.html#24

このブックを見る