UR PRESS VOL.78
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話題富の田酒団地蔵「内に足あ立る農醸。昨」年は10、月なん、団と地内の中央広場に面した棟の1階に開店。醸造所に、お酒や麹あまざけが飲めるクラフトカフェを併設している。酒造免許がおりた今年3月からは酒造りもスタートした。「日本初の団地酒蔵」でもある足立農醸だが、注目を集める理由はそれだけではない。店主の足立洋二さんの手がけるお酒は唯一無二。キウイやイチゴなど、大阪の農家がこだわって育てた旬のフルーツをぜいたくに使い、日本酒の製造工程で共に発酵させて「クラフトサケ」を造っている。そのほか麹あまざけ、輸出用足あ立だ農の醸じの清酒も製造している。使用するお米は、酒米ではなく食用米。クラフトサケに使用するのは高槻産の「ヒノヒカリ」だ。「こだわりの農家さんと組んで、農家さんにスポットを当てたい。農業が儲からないという仕組みをどうにかしたいという思いがあります。食用米を使うのも、余っていて、もったいないからです」そもそも、なぜ醸造所を立ち上げようと思ったのか?「高校卒業後、テキサスに住んでいたのですが、アルバイトしていた日本料理店で日本酒を提供したら、地元のお客さんの反応がすごかったんです。日本酒を紹介するだけでこんなに喜んでもらえるなんて。日本酒には大きな可能性があると思いました」それが10年ほど前のこと。帰国後、足立さんは青森の八戸酒造で3年半、兵庫の西山酒造場で2年半、働きながら学び、足立さんにお聞きした。おいしょうちうん世界へ羽ばたく酒を生み出す日本初の団地酒蔵隠れた名店見つけた!京都市と大阪市のほぼ中間に位置する高槻市富田地区。この地に誕生した酒蔵が注目を集めている。大阪府高槻市アメリカ暮らしで気づいた日本酒の魅力富と田だ団地い団地621UR PRESS vol.78上/お米をモチーフにしたロゴ。右/定番のMIYOI麹あまざけ(450円)と、ワイングラスに合うキイチゴを使用したクラフトサケMIYOI Origin(3,960円)。右端は1週間で500本が売り切れたキウイのクラフトサケ。上/八戸酒造の協力を得て造った日本酒が「シンガポールSake Challenge2023」にて銀賞を受賞した足立さん。店舗は基本的にDIYで仕上げたとのこと。下/足立農醸の入口。右側の醸造所の様子を左側のカフェから眺められる造りになっている。妹尾和子=文、菅野健児=撮影

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