UR PRESS VOL.78
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そして今年7月、日赤愛知県支部とUR中部支社で新たに包括協定が締結された。「中部圏における多様化する地域課題に対応していくため、より踏み込んだ社会活動を、相互に協力し、持続的に行っていくことを目的とした協定です」URの黒瀬祐弥は目的をそのように説明する。昨年の「夏休みみんなの空き地プロジェクト」を通して得た知見、見えてきた課題があり、それを踏まえてより挑戦的、先進的な活動に取り組んでいきたいという思いが背景にはある。「日本赤十字社は災害救護を一義的に行っていますが、各県の社会課題への取り組みも強化しています。愛知県では①子ども・子育て支援、②高齢者支援、③外国人との多文化共生の3つの課題解決に取り組んでいますが、マンパワーに限りがありますので、URさんとの連携を大変ありがたく感じています」  ■    のその言葉を受けて、URの池本誠一は次のように応えた。「まさに日赤さんが進めようとされている内容と、我々が団地を絡めてやりたいことが、うまく重なっていて、大変ありがたいです。我々が進めている団地の地域医療福祉拠点化は、多様な世代が団地に愛着をもって暮らせるミクストコミュニティの実現を目指しています。今後も、子育て支援など日赤さんとさまざまな取り組みを進め、ウェルビーイングな暮らしを提供していきたいと思っています」日赤事務局参事の小西佑■卓■さん地域の社会課題に取り組み、地域包括ケアシステムの構築を推進する役割を担うURと日赤。URが団地で開催している子育てサロンに日赤病院の栄養士が参加して食の相談会を開催するなど、地域医療福祉拠点化を進める団地を中心に、今後さらに活動を拡大予定だ。両者のアイデアはいろいろあるので、まずは試してみて、挑戦を重ねていく。防災教育を含めて、日赤の幅広い活動内容から学ぶことは、URにとって多々あり、居住者にとってもメリットが多い。愛知県でタッグを組んで進める取り組みが県外に広がっていく日も遠くないはずだ。支社と支部で連携して挑戦的、先進的な活動を16UR PRESS vol.78ゆったりとした敷地に住棟が立つ水草団地。ミクストコミュニティの実現に向けて、日赤さんに学びながら取り組んでいきたいと語るURの黒瀬。上/「夏休み みんなの空き地プロジェクト」で、防災ワークショップも行った。左/URが整備に関わった愛知県美浜町運動公園陸上競技場の竣工式(6月30日)に、日赤の献血ブースが出展。URの池本。団地によって異なる住民の属性やニーズに配慮しながら、活動を進めていきたいと話す。

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