UR PRESS VOL.78
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アトリエ金魚鉢作り、メタバース体験、射的・アーチェリー、茶道体験……。これは昨夏開催された「夏のDANCHI教室@多摩ニュータウン(以下、夏のDANCHI教室)」のプログラムのごく一部だ。京王電鉄とURの連携で、夏休み中の子どもの居場所づくりとして夏のDANCHI教室が始まったのは2022(令和4)年。団地やその周辺に住んでいる小学生を対象に、企業や大学、地元の方の協力を得ながら、学習や遊びなど多彩なプログラムを提供し、たくさんの人たちに利用されてきた。昨年は「村上春樹を読む」といった大人向けのプログラムも開催した。「子どもの居場所づくりがメインですが、子育てで忙しい親御さんのサポート、また大人の学びのチャンス、学びの時間になればとの思いもありました」担当課長の澤昌秀さんが説明してくれた。澤さんはURメンバーと共にプログラムの立案から、関係者との調整、さらには自ら茶道教室の講師としても夏のDANCHI教室に関わっている立役者だ。URと京王電鉄が、京王沿線およびその周辺地域において、地域と京王電鉄沿線価値創造部企画の持続可能な住まい・まちづくりを実現することを目的に連携協定を結んだのは18年。その後、団地での京王電鉄による移動販売や、団地空き店舗でのコワーキングスぺース実験などを行ってきた。21年にはアクションプランを作成し、連携して目指すこととして、①子育てが楽しいまち、②自己実現できるまち、③イノベーションを促進するまちを掲げる。多世代が住み続けやすく、多様なライフスタイルを実現できる持続可能なまち大人にも意味のある子どもの居場所地域のサポータープレイヤーを発掘子どもの居場所を多世代交流の場に多摩ニュータウンでは京王電鉄とURが連携し、2022年から夏休みの子どもの居場所づくりをスタート。その取り組みが地域の魅力発見・向上、大人のチャレンジにもつながっている。「夏のDANCHI教室@多摩ニュータウン」11UR PRESS vol.78上/URのグループ会社である日本総合住生活によるキッチンカーの出店。冷凍パインやチュロス、ドリンクを販売した。右/ボランティア参加者による「ハッピーアイスクリームを作ろう!」のコーナー。フェルト生地などを使ってカラフルなアイスクリームを作った。「ハードをもっているURさんと、ソフトに力を入れている京王電鉄が一緒に取り組むことで、おもしろいことができる」と京王電鉄の澤さん。URの植松。サポーターの募集に際しては、京王電鉄と共にチラシ4,000枚のポスティングを行い、事前説明会を開催した。妹尾和子=文、菅野健児=撮影(人物)団地内の商店街や集会所を会場に開かれる夏のDANCHI教室。今年は8月1日から6日まで開催予定。

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