てもらえるように、一所懸命やる。それが、今まで経験した現場で私が学んだことです。巻き込むパワーが大事だと思いながら取り組みました。演じていて家族について考えましたか。撮影中、ずっと家族の姿について考え優子は母親を亡くしていますし、仕事を失い、寂しい気持ちをもっています。早希と優子は、全然違うキャラクターのように見えるけれど、共通するところもあり、ギクシャクした雰囲気でも早希が諦めずに常に同じスタンスで接することていました。私自身の家族とリンクしましたね。みんな自由で個性的なところは、映画『あまろっく』の家族と同じです。竜太郎は「人生に起こることは何でも楽しまな!」と言います。私自身もその精神ですし、前向きでポジティブです。仕事で失敗すれば、悔しくてへこむ負けず嫌いですが、おいしいものを食べて、寝たら切り替えられる(笑)。竜太郎に似ています。素■が出たように思います。寝起きぐらいで、優子に変化が起きます。ひとつ屋根の下で生きていると、夫婦でも親子でも兄弟姉妹でも、考え方や感性が違うから衝突しますよね。家族でいるには、それぞれの努力が必要だなと思います。軋轢や衝突があるから人間味がある。人と人とが接するから幸せがある。時間を積み重ねていくと人は変わっていき、人間として豊かになれる。自分の心の奥にあるものを見ることができ、生き方を考えさせられた映画でした。早希を演じていて、最も楽しいところはどこでしたか。関西弁でお芝居できるのは楽しかったですね。私は関西出身ですから、家族や友達と話すときは関西弁。映画では私のの(笑)ありのままの姿で向き合えた作品は初めてです。中条あやみってどういう人ですかと聞かれたら、「映画『あまろっく』を観てください」ってこれからは言おうかと思うくらい(笑)。キャストはほぼ全員、関西出身で、鶴瓶さんも江口さんも、お芝居しているのお互いさまの気持ちで助け合って生きていきたいなかじょう・あやみ1997年生まれ、大阪府出身。14歳で芸能界に入り、2011年に「ミスセブンティーン」グランプリに選ばれる。翌年、テレビドラマ「黒の女教師」で俳優デビュー。2014年に『劇場版 零 ゼロ』(安里麻里監督)で映画初主演を務め、その後も数多くの映画に出演。テレビドラマやバラエティ番組、CMへの出演も多く、多方面で活躍中。ヘアメイク=加勢翼、スタイリスト=藤井希恵<THYMON Inc.>ドレス:ERMANNO FIRENZE(エルマンノフィレンツェ) ☎03-5771-3513(ウールン商会)5UR PRESS vol.77
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