天神にあるビルの1階に、まちづくりの情報発信・交流施設「アーバンテーブル(URBANGTABLE)」がある。再開発が進むこのエリアで、さまざまな人が集まり交流できる場所をつくりたいと2020(令和2)年にURが開設した。URが主催するまちづくりのトークイベントや、UR以外の多様な団体が行う勉強会や交流会などの会場として利用されている。ここに1月の土曜日、大学生たちが続々と集まってきた。「天神キャンパス団地サミット」に参加するメンバーたちだ。UR九州支社では、近隣の大学の力を借りて団地の課題を解決し、団地活性化を図る活動を展開しているが、この日はその中の3つの大学・短大の学生たちが、自分たちの取り組み内容を発表。団地の集会所とオンラインで結び、団地の皆さんにも発表を聞いてもらうとともに、参加学生同士の交流を深めるのが目的だ。参加したのは、北九州市立大学地域創生学群CSW(コミュニティソーシャルワーク)実習×徳力団地、純真短期大学食物栄養学科・こども学科×若久団地、福岡大学薬学部×宝台団地。北九州市立大学は居住者たちの交流の場や、高齢者の居場所づくり、外に出るきっかけづくりを目指したコミュニティ活動を報告。おしゃべりカフェでのスマホ相談が好評で、これまで少なかった男性の参加者が増えたという報告もあった。徳力団地の集会所からは、「助かってるヨ、ありがとう!」と書かれたボードで声援が送られ、学生たちもうれしそうだ。純真短期大学が若久団地で食育活動を 始めたのは10年前。午前中は親子、午後は60歳以上の人を対象にした「食欲の秋初の〝団地サミット〟開催学生たちがつながった団地サミット「アーバンテーブル」に学生たちが集合団地とつないで活動を報告福岡県福岡市福岡一の繁華街・天神のビルの一角で今年の1月、団地と関わる大学生たちが集う「天神キャンパス 団地サミット」が開催された。いったいどんなイベントなのか?さっそく現地を取材した。23UR PRESS vol.77上/サミットを終えて、参加した学生たちと指導する先生方、URの担当者で記念撮影。「アーバンテーブル」には親密な空気が流れていた。右/発表後は飲み物とパンをいただきながら懇親会。初対面でも活動内容を知る仲間、皆すぐに打ち解け、連絡先を交換していた。武田ちよこ=文、菅野健児=撮影団地最前線12天神キャンパス
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