UR PRESS VOL.77
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町の「なみとも」。プレイヤーである小林奈保子さんと緒形亘さんの希望は、「おいしいものを食べながら少人数で参加者とゆっくり話をしたい。コロナ禍で交流が途絶えていた首都圏の人と再会したい」だった。なみえ焼きそばや浪江の産品を使ったハンバーガー、お菓子やお酒などを用意して参加者と交流した。「こんなにゆるい、時間通りに進まないイベントが、こんなに感動を呼ぶのかと驚きました。来ている人が話を聞いて泣いていて。参加者のなかにはその後、浪江町にお試し移住をしたり、実際に移住した人もいます。思いのある人が小さくても自分の言葉で語ることが、一番人に響くんだと腑に落ちました」と林さんは振り返る。ストランイベントと括■って開催すれば、わかりやすいし進めやすいが、人と人との関係性は生まれにくい。個々のプレイヤーの要望を聞いて、実現するための場を用意するのは、ハードルが高いし、マルシェイベント、レ ■  手間も時間もかかる。「けれども一過性でない関係を生み出し、関係人口を増やすにはそれが重要なんですね」そして、プロデュースしきらないプロデュースには余白があり、参加者はもっと、その土地のことを知りたくなるのだと語る林さん。「大熊町での取り組みでも感じていますが、このような実証活動がスピード感をもってできるのはURさんならではです。URさんは日本の地方創生だけでなく、世界のまちをつなぐハブになれる唯一無二の会社だと確信しています。今回のような活動を今後もぜひ続け、広げていただきたいです」16UR PRESS vol.772023年6月と12月の2回にわたって開催された「ナミエの話in西小山」。主催は「なみとも」。参加者とのゆるやかで温かい交流の時間となった。NPO法人相馬救援隊主催で2023年3月に開催された「ふくしまのお酒とお殿さま」。相馬エリアの食材や文化を紹介しながら日本酒「帰忘郷」をお披露目して盛り上がった。その後、相馬野馬追を見に行ったり、一緒に活動したりと交流が続いている。左/2022年12月に開催された、みんくま・おおくまキウイ再生クラブ主催の「キウイの秘密」。大熊町で活動する学生の活動を紹介した。下/「キウイの秘密」では、「フルーツガーデン関本」のキウイを使ったフルーツサンドやスムージーの販売も行った。林さんも参加している「おおくまキウイ再生クラブ」の活動。

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