UR PRESS VOL.77
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URが行った実証活動の正式名称は「福島県浜通り地域と首都圏を繋ぎ、関係人口拡大を図る実証活動」。福島の浜通り地域の主として大熊町、双葉町、浪江町の3町と、首都圏の人々が交流する場所と機会を用意した。クラフトビレッジ西小山はURが保有する西小山駅前の土地を活用した、地域のまちづくりや賑わい創出の場。「籠〜イテムを集めた飲食店も入居している。ば、大熊町での原口拓也さんたちの活動を紹介するイベント「キウイの秘密」にはじまり、「新春お餅つき大会大熊町のお酒の試飲会」、大熊町産のいちごで作ったスイーツを販売する「大熊ベリーベリー祭り」、相馬エリアの食材や文化を紹介する「ふくしまのお酒とお殿さま」など。浪江の名産品を食べながら参加者と交流する「ナミエの話in西小山」、花の酵母からつくられたお酒「会」……と多彩な内容。近隣の人どんな活動が行われたかといえcargo〜」という福島のアIchido試飲を含め600人以上が来場したイベントもあれば、参加者を20人以下にしぼったイベントもある。URのパートナーとして大熊町のKUMA・PREの運営にも関わり、今回の西小山でも連携・協働して実証活動を行った(株)バトンの代表林義仁さんは、声をかけた人たちから「こんど行ってみます」という返答をもらうたびに、都会に常設の場をもつ魅力を感じたという。1年という限られた期間で何をすべきかを真剣に考えた末、関係者たちがこだわったのは、主催者はあくまで福島各地の団体やプレイヤーで、自分たちは伴走支援に徹すること。「福島のプレイヤーがどんなことをしたいのか、どんな人と出会いたいのかを丁寧にヒアリングするように心がけ、どうしたら首都圏の人を福島につなげられるかをずっと考えていました」と話すのは、URの鹿野桃佳だ。2回にわたって開催した「ナミエの話in西小山」の主催者は浪江東京都目黒区に誕生した交流拠点個々のプレイヤーの望みをかなえる場に福島県浜通り地域と首都圏の人をつなぐ場所と機会を東京に原子力災害被災地域の復興まちづくりを推進するため、URは2022年12月から1年間、東京都目黒区のクラフトビレッジ西小山に拠点を設けて実証活動を行った。NISHIKOYAMA15UR PRESS vol.77上2点/おおくまハチドリプロジェクトの学生チーム主催で2023年2月に開催した「大熊ベリーベリー祭り〜バレンタイン大作戦〜」。大熊町のいちごを利用したスイーツの販売・紹介を行い、600人以上が集まった。妹尾和子=文、菅野健児=撮影(人物)人と人をつなぐのが得意な(株)バトンの林代表(右)とURの鹿野(左)。「鹿野さんは心から人と人をつなぎたいと思ってあきらめずに動く」と林さん。

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