- ■-名■部■地区で、「賑わいと稼ぐエリア」面したおおみなと臨海公園に新たな総合アリーナを建設。公募で決定した民間事業者が公園の整備・運営を行うParkIを活用し、官民連携による広場整備も行われ、海辺にスポーツ・防災・にぎわいの拠点を創出した。2つ目の核となるのは、夜の中心市街地である田■をコンセプトに事業が進められた。その舞台の一つとなったのが、江戸時代、盛岡藩(南部藩)の田名部代官所が置かれた小高い丘に広がる歴史深い代官山公園。ParkPFIで民間の新しい発想を取り入れ、まちなかでキャンプが楽しめる都市公園「PARKDAIKANYAMA」に生まれ変わった。PARKDAIKANYAMAのシンボルツリーは、樹齢300年といわれるコウヤマキ。大きなこの木の周囲に、ドームテントやグランピングトレーラーをはじめ、持参したテントでキャンプができるテントサイト、さらにドッグランもつくられ、飲食店や野菜の販売店など地元の店舗も3軒出店。以前は年間の来訪者が300人ほどで、地元でも知らない人がいるPFほどだった公園に、今では年間2万3000人が訪れるようになった。ここでは定期的にイベントも開催され、市内だけでなく下北地域全域から人がやってくる人気スポットとなっている。 「田名部地区にはかつて駅があり、市の産業・経済の中心だったのですが、鉄道がなくなり、にぎわいがなくなっていました。そこにPARKDAIKANYAMAという新しいにぎわい拠点が生まれ、イベントなどで来られた方が、そのまま田名部のまちの飲食店などに流れるようになり、にぎわい自体が波及し始めました。そして、今ではここが新しいまちづくりの発信拠点になっています」と山道さんは手応えを感じている。つ目の核となる「先端高齢者医療現在も整備が続いているのが3と子育てエリア」、むつ総合病院と金谷公園のある一帯だ。ここには金谷公園を囲むかたちでキッズパークや認定こども園、下北文化会館と青森大学むつキャンパスといった教育機関が集積しており、2028年にはむつ総合病院の新病棟が建設される。「現在は、URさんのアドバイスで、金谷公園に防災拠点としての機能も付加するなど、金谷都市拠点として整備を進めています」と山道さんが説明する。URでむつ市のまちづくり支援を担当する小■上■勇輔は、「公園の整備では、隣接する施設と一体的に利活用されるような空間づくりを提案したり、設計の段階から技術的な視点でアドバイスを行うなど、計画の推進を側面から応援しています。コンパクトシティをただつくるだけでは意味がありません。行政と民間が一緒になり、いろいろな人が混ざりあって、3つの拠点の魅力をさらに磨き、暮らしやすいまちになるよう、今後も協力していきます」と話す。コンパクトシティむつ市のアゲハチョウは、日々その輝きを増している。病院と教育機関を集積拠点の魅力を上げる18UR PRESS vol.76上/金谷公園を中心とした「先端高齢者医療と子育てエリア」の完成パース。右/金谷公園の噴水広場は子どもたちに人気。To the next generation MUTSUむつ市のコンパクトシティ事業を推進する面々。むつ市の山道さんを中央に、左はPARK DAIKANYAMAを運営するむつ不動産取引センターの佐藤雄太さん、右がURの小上。
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