青森県の最北端にあるむつ市は、人口約5万4000人を抱える下北地方の中心都市。他の地方都市と同様、人口減少、高齢化、空き家の増加といった課題を抱えるなか、「アゲハかがやくまちづくり」をキーワードに、持続可能なまちづくりに挑戦している。「市内にある釜■臥■山■展望台から眺めるむつ市の夜景が、ちょうどアゲハチョウの形に見えるので、このアゲハチョウがさらに輝くまちをつくろう、という思いがキーワードに込められています」市都市整備部都市計画課の山道大地さん。むつ市では、都市計画にこう説明してくれるのは、むつよる土地利用規制を行いながら、市内に異なる都市拠点機能をもたせた3つのエリアを整備し、そのエリアを中心としたコンパクトシティ構想によるまちづくりの計画を立ち上げた。これが国土交通省から地方再生コンパクトシティのモデル都市に選定され、現在、事業が進んでいる。URはむつ市がモデル都市に選定された2018(平成30)年から、構想実現に協力。都市計画課だけでなく、市庁内のさまざまな課に声をかけての集中検討会の立ち上げや外部の専門家をゲストに呼ぶなど、その運営をサポートしてきた。集中検討会はときに泊まり込みで行われ、エリアの課題の抽出から、ビジョンの共有へと進み、この事業全体の礎となっている。コンパクトシティの核となる3つのエリアとは、「臨海公園とスポーツエリア」「賑わいと稼ぐエリア」「先端高齢者医療と子育てエリア」。先行して進められた「臨海公園とスポーツエリア」は、陸奥湾に■■■アゲハチョウが輝くまちづくりを推進キャンプができる都市公園を整備17UR PRESS vol.76PARK DAIKANYAMAは、まちなかでグランピングも楽しめる。ここでは定期的にイベントを開催。市内だけでなく、下北地域全域から人々が集まる。武田ちよこ=文、菅野健児=撮影(人物)上/冬、すっぽりと雪に覆われたPARK DAIKANYAMA。雪の中でのキャンプも人気があるという。右/釜臥山から眺めるむつ市の夜景。MUTSU特色ある3つのエリアで事業を展開中。URはその取り組みを支援している。方再生コンパクトシティのモデル都市に選定されたむつ市は青森県むつ市3つのエリアの魅力を磨き持続可能なコンパクトシティへ
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