まちづくりで注目を集めているのは、和歌山市だ。和歌山城のお膝元、商人のまちとして古くから栄えてきた中心市街地を舞台に、リノベーションまちづくりが進められている。「都市再生推進法人」年ほど前から勉強会を開くなどしてプレイヤーの発掘や、「何かしたい人」と「何かしてもらいたい場所」のマッチングに力を入れてきた。そして今、活動が広がって拠点やイベントが増え、若い世代が流入するなど効果が現れている。の北ぶらくり丁商店街では「冬のとして市が指定するまちの担い手が12もあり、そのメンバーの多くは、市主催のリノベーションまちづくりの勉強会などに参加して起業した人たちだ。「高齢化や人口減少、また郊外への商業施設の移転などにより、中心市街地が衰退していくなか、どうやってまちなかを盛り上げていくかが市の課題であり目標です」和歌山市都市再生課再開発班班長の中村英人さんは、背景をそのように説明する。そのため市は10昨年12月の第2日曜日、中心地人■さんはPark−PFI(公募設パン祭り」が、本町公園では「てとこと市」が開催されていた。「ぶらくり丁の近くでカフェを営んでいたのですが、人通りの少なさや高齢化を実感し、このままではいかんだろうと思いました」と話すのは、北ぶらくり丁商店街のイベントに関わっているサスカッチ代表の小川貴■央■さんだ。北ぶらくり丁商店街で毎月、朝ごはんの会「はじめ食堂」とマーケットイベントを開催している。イベントで商店街を訪れて気に入り、空き店舗に入居する人も増えているそうで、小川さんたちは両者をつなぐ役目も担っている。紀州まちづくり舎代表の吉川誠■置管理制度)を利用して、活用されていなかった本町公園をリニューアル。長く閉鎖されていた公園の地下駐車場も再開させた。園内の管理用施設を農園レストランとして蘇らせ、毎月第2日曜日に公園で「てとこと市」を開いている。築50年を超えるビルをリニューアルして、バーダイニングやコワーキングスペースなどの多機能施設「GuesthouseRICO」を運営しているのは、ワカヤマヤ■■■多彩なメンバーによる継続的なまちづくり11UR PRESS vol.76「てとこと市」のステージではダンスも披露された。妹尾和子=文、菅野健児=撮影本町公園で毎月第2日曜日に開催される「てとこと市」。12月は50店以上の出店があった。アクセサリーやフラワーアレンジメント、サボテンなど手作り品のほか、野菜や飲食物の販売もあり、多くの人でにぎわっていた。WAKAYAMAまちづくりの継続・拡大で鍵になるのは、核となって活動する民間のプレイヤーの存在だ。「都市再生推進法人」の活動と連携で注目を集めているまちがある。和歌山県和歌山市今、和歌山がおもしろい!つながり、広がるまちづくり
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