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集合住宅の管理人の仕事とは?困ったときに頼み事をする際のポイント

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マンション管理人のいる物件なら、防犯や清掃などいろいろな面で安心できそう。そう思いつつも具体的な仕事内容を知らない人が多いかもしれません。ここでは、どんな勤務形態で何を担当しているのか、どんな相談をできるのかなど、管理人の業務を紹介。間取り・築年数・立地だけでなく、実は建物の管理の良し悪しが住み心地に大いに関係します。入居前の物件探しはもちろん、入居後の快適な暮らしのために、ぜひ参考にしてください。

集合住宅の管理人とは

集合住宅には入居者の専有部分以外に、廊下やエレベーターなど共用部分があります。この共用部分の管理や、住人と管理会社をつなぐ対応などが管理人の主な業務となります。

●住民の生活をサポートする職員

分譲マンション、賃貸マンション、どちらの場合でも「管理費(共益費)」を支払っていることが多いのではないでしょうか。これは共用部分の維持管理のために負担する費用で、廊下やエレベーターなどの設備の日常清掃や点検のほか、電気代や修理代にも使われています。管理人の人件費も「管理費(共益費)」の中に含まれていると考えて良いでしょう。

管理人の勤務形態は大きく分けて「日勤」、「常駐」、「巡回」、「無人」の4パターンがあります。小規模な賃貸アパートや賃貸マンションでは管理人がいないケースも多いです。管理人の目が行き届いている物件は不審者も侵入しにくく、防犯面でも安心感があるなど、入居者にメリットがあるといえるでしょう。

管理人の主な業務は、エントランスや廊下などの清掃、入居者が出したごみの整理、植栽への散水、切れた電球の交換などですが、建物の規模によって担当する範囲が変わります。共用部分の維持管理のすべてを直接行うわけではなく、専門業者による工事・点検の立ち会いや、入居者と管理会社をつなぐ窓口として、トラブルが生じた際の連絡についても担当することがあります。

分譲マンション、賃貸マンション、どちらの管理人も、建物を管理する管理会社に雇われているケースがほとんどです。賃貸マンションでは物件のオーナーが管理会社を選び、分譲マンションでは区分所有者を代表して管理組合が管理会社を選びます。管理の質を上げたい、または管理のコストを抑えたいなど、重視するポイントによって管理人の担当業務や勤務時間などが変わってきます。

●資格を持った職員もいる

マンションの管理委託契約書のひな形として国土交通省が作成した「マンション標準管理委託契約書」では、(1)受付等業務、(2)点検業務、(3)立会業務、(4)報告連絡業務が、管理人が主に行う業務とされています。実際には、さまざまな対応が求められることが多く、管理する建物についての専門知識や、対人コミュニケーション能力のほか、守秘義務などコンプライアンスの高い意識も必要です。

マンション管理人になるために必須の資格はありませんが、マンション管理のひと通りの知識を取得した人に与えられる「マンション管理員検定」という民間資格があります。業界としてマンション管理人に統一的な基準を設けた資格であり、求人会社へのアピールポイントになることから、取得する人もいるようです。この資格の有無にかかわらず、それぞれの管理会社へ入社後、管理人としての教育研修が行われているようです。

管理人の仕事

前述の通り、マンション管理人の業務の標準的な形式はあるものの、実際には建物ごとに異なる部分も少なくありません。以下で一般的に行う業務を紹介します。

●受付業務

ごみの出し方など、共用部分の利用方法の問い合わせへの対応、駐車場や駐輪場の利用申し込み受け付けのほか、入居者からの苦情や要望を聞いて管理会社に伝えるといった役割があります。騒音問題などは、当事者同士ではトラブルが大きくなる可能性もあるため、管理人が間に入って対応を行うこともあります。来訪者の受け付けや、不審者の立ち入りがないか出入りのチェックのほか、宅配便の荷物の預かりや引き渡しを行う場合もあります。

●清掃業務

エントランスホール、廊下や階段、駐車場、エレベーター、ごみ置き場など、入居者が快適に共用部分を使用できるよう清掃を行う場合もあります。敷地内の草取りや植栽への水やり、害虫の駆除のほか、不法投棄がないかの確認を行うこともあります。建物周囲の側溝に詰まった落ち葉を片付けたり、地域によっては雪が降ったときに除雪作業をしたりということもあるかもしれません。建物の規模や状態によっても業務の範囲が変わってきます。

●点検・巡回業務

敷地と建物内部を巡回して、照明やエレベーター、自動ドアなどが正常に機能しているかを確認し、消防設備や分電盤の状態を点検します。エントランスや廊下などの電球が切れていれば交換を行い、エレベーターなどに不具合があれば業者に修理を依頼します。もしも消防設備や分電盤の故障があった場合、入居者の生活に大きな支障をきたすため、状況を常時把握するための巡回と点検はとても重要です。

●立会業務

外部の専門業者が行う、エレベーターやエントランスの自動ドアなどの定期点検、メンテナンスや補修工事の際に、予定通り進められたかを確認するために立ち会いを行うことがあります。ごみ回収時の立ち会いでは不適切な出し方や、不法投棄がないかの確認をします。災害・事故などの処理のほか、入居者や退去者が引っ越しする日に現場で立ち会いを行うこともあるようです。

●報告業務

これまで説明してきた管理人の業務について、入居者と管理会社の双方に対し、必要に応じて報告を行います。管理会社や管理組合から入居者へのお知らせについては、文書の配布のほか掲示板などで共有します。また、日々の管理業務については日報など定められた方法で管理会社に報告を行います。点検やメンテナンスの結果、入居者間のトラブル報告はもちろん、災害や事件発生時の緊急連絡も管理人の重要な役割の一つです。

管理人へ頼み事をする際に気を付けること

管理人との良い関係ができれば暮らしがより快適に。質問や相談は9~17時など窓口の営業時間内に。敷地の見まわりなどで不在のときもあるので余裕を持って訪ねましょう。

●管理人の勤務体系によって管理人室の営業時間が異なる

・日勤の場合
管理人は担当する集合住宅に通勤して業務を行い、9~17時までといったように営業時間は日中のみとなります。1週間のうち平日だけ業務を行い、土曜・日曜・祝日は休みとなることも多いようです。管理人が不在となる時間帯については緊急連絡先の窓口が設けられているのが一般的かもしれません。管理の質を一定に保ちつつ、人件費を抑えられることから、多くの集合住宅で採用されている勤務体系です。
・常駐の場合
管理人の営業時間は決まっていますが、シフト制で24時間途切れることなく対応を行います。日中は複数の管理人が担当し、夜間は警備員を配置するなどして、交代制で常駐する体制を取っています。比較的賃料や分譲価格が高めのマンション、世帯数が多いマンションなどで採用されているようですが、住人にとっては24時間いつも管理人室に人がいてくれる安心感があるのが魅力です。現在はあまり見られなくなりましたが、かつては管理人が夫婦で建物内に居住する「住み込み」という勤務体系もあったようです。
・巡回の場合
週に数日程度、担当する集合住宅を管理人が巡回して業務を行います。窓口は管理人がいる間だけ開けられ、時間が限られるため共用部分の清掃やごみ出しなど、業務が一部に限定されるのが一般的です。戸数が少なめで規模の小さな集合住宅で採用されることが多いようです。管理会社が用意したコールセンターや、監視カメラなどのセキュリティー設備を整えることで、管理人の不在を補っているようです。

●引っ越してきたときはあいさつをする

引っ越しの際は、荷物を搬入する騒音のほか、廊下やエレベーターの使用などで、どうしても周りの住人に迷惑をかけてしまうもの。入居時には管理人にあいさつすることを忘れないようにしましょう。

日中は外出しているので、ほとんど部屋にいないという人でも、トラブルや事故など万が一の際にお世話になるのは管理人です。マナーとか礼儀ということよりも、良好な関係づくりが快適な生活につながると考えた方が良いでしょう。手土産は必ずしも必要ではありませんが、数百~千円程度のお菓子などでも気持ちを伝えることはできそうです。

UR賃貸住宅の管理体制

独立行政法人都市再生機構が管理するUR賃貸住宅は全国に約71万戸。クリーンメイトが共用部分を清掃するなど管理が行き届いているのが特長です。

●管理サービス事務所が維持管理

UR賃貸住宅には、一部を除いて「管理サービス事務所」または「管理事務所」が設置され、URの「住まいセンター」から派遣された「管理主任」が巡回して入居者の暮らしをサポートしています。各種の届け出や、住宅の修理依頼、さまざまな意見の受け付けのほか、設備の状態や稼働状況の点検などを行い、良好な住環境を維持。戸数が多い場合など必要に応じて管理主任の業務を補助する「ゆあ~メイト」を配置し、丁寧に問い合わせに対応しています。

戸数が少なく「ゆあ~メイト」が配置されていない場合など、入居者の方が「管理連絡員」となり、各種の届け出の取り次ぎ、入退去時における鍵の受け渡し、URからのお知らせの伝達、火災など緊急事故が発生したときの連絡など、一部の業務を担当。「管理連絡員」が、集会所の使用申し込みの受け付けや鍵の保管、備品の管理などを行う場合もあり、入居者同士のサポートで生活しやすい環境が維持されています。

●緊急連絡員による緊急時対応

入居者の方が「緊急連絡員」となり、窓口業務時間外でも緊急対応を行える体制も整えられています(「ゆあ~メイト」が配置されている場合)。緊急時の通報や、防火管理者の補助のほか、集会所の緊急な使用受け付けと鍵渡しなどを行います。災害時だけでなく、窓口業務の定休日などに急な葬儀で集会所を使用する際にも対応できるようになっています。

●住まいセンターによる対応

各地域の「管理サービス事務所」や「管理事務所」を管轄する「住まいセンター」でも入居者からの電話の問い合わせに対応。地域により一部異なりますが、日曜日・祝日・12月29日から翌年1月3日を除く、月~土曜日(9時30分~17時30分)で受け付けをしています。また上記の営業時間外については、緊急連絡先で対応してくれるので安心です。

管理がきちんとしていると安心して暮らせる!

集合住宅は管理がきちんとされているかどうかで住み心地が大きく変わります。いつも廊下にごみが落ちていたり、電灯が切れていたりする建物では、気持ち良く暮らせないでしょう。また、エレベーターや排水設備のメンテナンスが不十分だと、事故やトラブルにもつながりかねません。

家族構成やライフスタイルの変化に合わせて住み替えがしやすく、持ち家と違って固定資産税などの負担もないのが賃貸住宅の魅力です。希望する条件に合った住まいを選ぶ際は、必ず内見して建物の清掃状態などを確かめ、管理体制についても聞いてみるようにしてください。

UR賃貸住宅は全国各地にさまざまなタイプの物件が豊富にあり、管理の仕組みがしっかりしているのが特長です。また、礼金・仲介手数料・更新料・保証人が不要なため初期費用を抑えることができ、お得な家賃プランを利用して毎月の住居費を節約することも可能です。ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

監修/加藤 哲哉

記事のまとめ

集合住宅の快適な住環境を支える“管理人”の役割に注目しよう!

  • ・物件選びの際は、間取り・築年数・立地だけでなく、管理体制や実際の清掃状態まで確認して、快適に暮らせる住まいを見つけるのがおすすめ
  • ・入居後、何かあったときにお世話になる管理人には早めにあいさつを。担当業務を理解した上で、困ったことがあれば必要に応じて相談しよう
  • ・住み替えを考えているなら、豊富な物件から条件に合った住まいを選べ、共用部分の清掃を含め管理体制が整っているUR賃貸住宅を検討してみては

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