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内見での室内外の確認ポイント。持参すべきものとよくある疑問は?

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賃貸物件を借りるときに必要な「内見」は、契約前に物件を実際に見てチェックする大事な工程です。インターネットの情報だけでは、実際に行かないと分からないことがたくさん。しかし、何を重視して確認すれば良いか分からない人も多いはず。「住んでから失敗した!」と思わないように、内見に準備するべきものや、室内・物件の共用部分・周辺環境で、見落とさないチェックポイントを学んでから、物件選びに臨みましょう。

内見の基礎知識

賃貸情報サイトや不動産会社で物件情報を見て、その情報だけで、申し込みをするのは、ちょっと乱暴です。実際にその部屋を訪れて、細かくチェックする作業を「内見」といいます。まずは内見の流れから、準備したいものを紹介します。

●内見とは?

内見とは建物の「内部見学」の略。気になった物件を下見することです。内覧と呼ばれる場合もあります。必ずしも契約をする必要はないので、気になった部屋を複数見学できます。間取り図や写真だけでは実感しにくい、部屋の広さや日当たり、生活動線など、自分の目で確かめることができます。

また、部屋を紹介してくれた不動産会社に、内見したい部屋を伝えた後、不動産会社の担当者立ち会いの下で内見を行うのがおおよその流れです。ですので、疑問に思ったことはその都度、担当者に確認することができます。
ただ、1件当たりの内見所要時間は、移動を含めて1時間ほど。多くの物件を内見すると、それだけ時間がかかりますので、店頭などでよく絞り込んで、効率的に回った方が良いでしょう。

そのためには、収入に見合った家賃、必要な部屋の間取りや広さ、通勤の利便性を考えたエリア、最寄り駅からの距離など、事前に希望条件を洗い出すことがポイントです。さらに、その希望に対して優先順位を決めながら、リストにして担当者に相談しましょう。そうすると、理想の物件を見つけやすくなるはずです。

●内見時に用意する持ち物
・スマートフォン
カメラ機能で気になった箇所を撮影しながら、物件ごとにフォルダで分ければ、後から比較検討するときに役立ちます。
また、コンパス(方位磁石)アプリを使えば、部屋が南向きかどうかを確かめることができます。メモやボイスレコーダーのアプリで、気になったことを記録に残しておくのも良いでしょう。
・メジャー
事前に持っている家具の大きさを測っておき、部屋に収まるかチェックしましょう。図面を信用しすぎると、家具を置いたら窮屈すぎ! なんてことも起こりかねません。
また、冷蔵庫や洗濯機といった、大型家電が設置できるかサイズを測るために使います。その際、玄関や室内ドアの幅を測ることもポイントです。例えば、単身用の賃貸物件では、通路や廊下が狭くなっていたりするので、大きい冷蔵庫が搬入できない場合もあります。
また、カーテンを新しくするのであれば、窓枠やサッシの大きさや高さなども計測しておきましょう。壁付けに家電や家具をきれいに置くために、壁と床の境目に設置される幅木(はばき)の高さや厚さを測っておくと良いでしょう。
・筆記用具
メジャーで計測した寸法を図面に書いたり、気になったことをメモしたりするのに使う機会が多いです。スマートフォンのメモアプリでも代用できますね。部屋の細かな感想を書いておくと、複数の物件を内見した際に、要点を整理しやすくなります。
・懐中電灯
電気がまだ物件に通っていない場合もあり、夕方の内見だと、薄暗く細かなところまで確認できないことも。スマートフォンのライトでも代用できますが、明るさは不十分。クローゼットの中など暗い場所のチェックにも役立ちます。
・スリッパ
空室期間の長かった物件は床に埃があることも多いので注意。不動産会社が用意してくれることがほとんどですが、一人で内見するときには、念のため持参しましょう。

内見時のチェックポイント【室内編】

内見の時間は数十分。限られた時間の中で、日当たりや騒音、実際の広さなど、間取り図だけでは分からないことを中心に、必ず押さえたいポイントをチェックしましょう。

●スマートフォンの電波環境

スマートフォンの通信環境をチェックしましょう。鉄筋コンクリート(RC)造などの物件構造や、周囲の建物との位置関係によっても影響を受けやすく、部屋の中でも場所によって電波の強弱が変わる可能性があるので、室内のいろいろな場所で、実際に電波が入るか確認しましょう。
また、Wi-Fi・無線LANルーターなど、自分の希望する通信環境に適するのか、不動産会社に確認しつつ、実際に見ておきましょう。

●窓の向きと防犯面
<日当たり>
例えば、南向きで図面や写真で良さそうに見えても、隣接する建物の影響で、実は少しの間しか日が差し込まない、なんてこともあります。
また、部屋の明るさはもちろん、ベランダの位置は、洗濯物を干す場所にも影響する大事なポイント。方位磁針で部屋の向きを見ながら、周囲に日差しを遮る建物があるのか確認しましょう。
<防犯面>
セキュリティー面のチェックも忘れずに。防犯性の高いディンプルキーやTVモニターホン、二重サッシや硬質ガラスなどは、より人気です。
また、屋外のベランダ近くに足場になるようなものがあると、外からの侵入経路となるので要注意です。
<建具>
窓、ドアなどの建具は、実際に開け閉めをして確認しておきましょう。動きが悪いときには、入居前までに修理してもらえるか、担当者に確認しましょう。
<通風>
窓を開けて通風性をチェック。窓の縁などに湿気によるカビや結露跡がないか見ることもポイントです。カビを放置していると、アレルギーや病気の原因になる可能性があります。
●部屋のにおい

以前の居住者が喫煙者だった場合、たばこのにおいなどが残っているものです。クリーニングでにおいを取るのか、担当者に確認しましょう。
空室期間が長いと、下水や浄化槽のにおいが気になる場合も。これは排水口からのにおいの逆流を防ぐ封水が蒸発したことによるものです。水を流せば取れる可能性が高いですが、ひどいようだと、水まわり設備に不備がある可能性があります。
また、注意が必要なのが近くに飲食店がある場合。便利ですが特有のにおいが漂う場合がまれにあります。

●ブレーカー(アンペア数)

目安として、一人暮らしの場合だと20~30Aあれば十分です。ただし、キッチンがIHの場合は、20Aでは足りない可能性があります。

●収納スペース

収納の位置や大きさだけでなく、奥行き・高さはあるか、物は出し入れしやすいか、中の棚は可動式かなど、何を収納するかイメージしながら確認しましょう。

●コンセントの数と位置

コンセントの数が少ない場合、家具やテレビの配置に制限が出ます。また、たこ足配線になると埃がたまりやすく、延長コードでつまずいたりすることも。小さな子どもがいる家族では、特に注意が必要です。

●照明の高さと位置

電気などのスイッチの位置も確認しましょう。暗い部屋に入る際に、どこで電気をつけるのか。ドアから遠いと、暗闇での転倒リスクも高まります。トイレの電気が、子どもの手でも届くのかなど、家族のことを考えて確認しましょう。

●壁や床の防音性能

上下左右の部屋の生活音がどのくらい聞こえてくるか、その遮音性の高さも大事な確認ポイント。壁を叩いてみるのも有効です。壁の裏に響く感じがあるなら、防音性は低い可能性が高いです。
床、天井も同様に、どのくらい遮音性があるか確認しましょう。鉄筋系(RC造、SRC造)の物件は遮音性に優れた物件が多いため、音が気になる方は検討してみましょう。

●壁や床の傷、汚れ

壁や床などに、汚れや傷がないか確認したいところ。大きな傷などがある場合は、入居までに修理できるのか、不動産会社に聞いてみましょう。もしも気になる場所があるときは、写真撮影し、退去するときの「敷金返還」に影響が出ないよう、事前に不動産会社に申告しておくことも大事です。
一般的な賃貸物件を転居するときは、部屋の状態によって定められる原状回復負担費用が敷金から差し引かれ、敷金でも足りない場合には、追加で支払いが求められ、しかも、この原状回復負担費用は不明確な場合が多く、注意が必要です。

ちなみに、CMでおなじみのUR賃貸住宅であれば、入居時点で将来の原状回復負担費用の区分を明示されるので、借りる側が負担する分が、分かりやすい仕組みです。さらに、生活する上で劣化する日焼けなど、通常使用に伴う損耗であれば復旧費用はUR都市機構が負担してくれます。

●水まわり

キッチンのシンク下の排水管からのにおい、洗濯機置き場の洗濯機パンはサイズをチェック。また、内見時に水が出せるようなら、実際にバスルームのシャワーや洗面室の水圧チェックや、排水溝が詰まって逆流しないか確認しましょう。

●ベランダ、バルコニー

エアコンの室外機を置いても、洗濯物を十分に干せるスペースが確保されているか確認しましょう。ベランダの向きが北側にあったり、日差しを遮る建物があると、日が当たらず洗濯物が乾きにくかったりします。また、大きな道路に面していると、排気ガスなどで洗濯物ににおいが付くケースもあります。
プライバシーと防犯の面を考えると、目線が合う大きな建物が近くにないか、1階なら植栽などで視線が遮られるかなども重要なポイントです。

内見時のチェックポイント【室外編】

物件の良し悪しを左右するのは建物だけではありません。周辺環境がいかに整っているかどうかも大事な判断基準です。物件までは、不動産会社の車で向かう場合が多いですが、おすすめなのが、自分の足で最寄り駅から歩いてみること。物件に向かうまでの環境をチェックできます。車で向かう場合でも、少し時間をもらって周辺環境を見学してみましょう。

●共用スペースの管理状況

廊下やエレベーターなどの共用スペースは、何も置かないことが原則としてあります。にもかかわらず、私物やごみが置かれている場合は、管理が行き届かず、住人のルールを守る意識が低い可能性があります。
また、ごみ置き場が散らかっていたり、収集日以外にごみが捨てられていたりしている場合も同様です。また、ポストに鍵が付いていなかったり、郵便物を入れる隙間から郵便物が取り出せるような構造になっていたりする場合は要注意です。

不在時でも荷物を受け取ることができる宅配ボックスが設置されていない場合、共用部に設置するには、大家さんや管理会社の許可が必要になります。

●最寄り駅までの距離

よく見かける「徒歩○○分」の案内は、距離80mあたり1分で換算したもの。途中で急な坂道が続いたり、歩道のない交通量のある道路があったりする場合もあります。可能であれば、駅からの所要時間や安全面も自分の足で確かめましょう。
また、最寄り駅まで物件によっては自転車やバスを使うケースも。最寄りのバス停の行き先や本数、自転車であれば駅周辺の駐輪場の状況もチェックしておきましょう。

●コンビニやスーパーの位置

コンビニやスーパーが、駅から物件までの帰り道や、物件から徒歩圏内にもあるかどうかもチェックしたいポイントです。
また、スーパーの場合は、品ぞろえや価格相場はもちろん、仕事の帰りに寄れる営業時間かどうかも確認してみると良いでしょう。

●病院や役所の位置

自身の状況に応じて、内科や歯科、耳鼻科などが近くにあるか確認しましょう。特に子どもがいる家族は、小児科のある病院が近くにあることも大切です。
平日忙しい人は、仕事帰りや休日に診療対応可能か、診療時間や休診日も忘れずチェックしましょう。
また、さまざまな手続きを行う役所やその分所が近くにあると便利です。

●騒音が発生しそうな施設の有無

パチンコ店や工場など、大きな音が発生する施設は近くにないか、交通量の多い幹線道路が近くにないかの確認もしておきましょう。

●周辺環境の治安

帰宅時間が遅くなる人は、周辺や駅からの帰宅時の人通り、街灯の多さなど、時間帯によっては現地の治安状況も変化するので、夜の雰囲気も確認すると良いでしょう。
ちなみに、物件の居住環境が気になるのであれば、大家さんや不動産会社へ、前に住んでいた住人の退去理由を聞くという手段もあります。その理由が近隣トラブルなどの場合は、周囲の環境が良くない可能性も。ただし、事故物件以外は説明の義務がないので、デメリットとなる情報は教えてくれない可能性があります。

そして、子どもがいる家庭なら、先ほどの医療施設から、保育園や幼稚園、小学校などの教育施設はもちろん、安心して遊べる公園が近くにあることも大切です。

その点、UR賃貸住宅には、子育てしやすい周辺環境が整っている団地が多くあります。
UR都市機構では、2025年度までに150団地の地域医療福祉拠点化を目指し、地方自治体や関連団体、企業と連携して取り組みを行っており、例えば、保育園、幼稚園、公園、医療機関、病児・病後児保育施設、子育て中の家族が交流できるサロンなどを、団地の敷地内や近隣に設けています。こういう物件なら、すぐ近くに子どもを預かってくれる場所があるので、子育て家族はもちろん、働くママ・パパにとっても安心です。
また、敷地内のバリアフリー化も進められています。ベビーカーの移動も楽なのはもちろん、シニア世代の生活にも配慮され、すべての年代の人が安心して暮らせるコミュニティーが築かれています。

内見時のよくある疑問

予約は必要か、時間はどれくらいを見て予定を組めば良いかなど、内見を申し込む際に知っておくべき情報を整理しましょう。

●内見の予約はいつまでに行えば良い?

不動産会社への訪問は予約なしでも可能です。しかし、繁忙期になると対応が難しくなります。また、内見には貸主へのあいさつや鍵を用意する必要があるので、当日の対応が難しくなることも。いずれにしても、2~3日前までに予約をしておけば、スムーズに手続きが進みます。

●内見は一日に何件くらいが目安?

たくさん物件を見て比較検討したいですよね。しかし、内見の所要時間は1件あたり30分から1時間ほど必要です。しかも、日当たりを確かめるためには、なるべく日中の早い時間帯から設定するのがおすすめです。そのため、1日の件数は2~3件。移動距離が少ないのであれば、多くて4件が目安です。効率良く進めるためには、物件に対する要望(家賃・エリア・間取りなど)を整理して、臨みましょう。
もちろん、時間に余裕があれば夜の内見も可能な場合があります。その際は、帰宅時間の治安状況など、チェックすると良いでしょう。

●内見後はすぐに契約しなければいけない?

内見はあくまで物件の確認となるので、希望する条件に合わなければ契約する必要はありません。ただし、条件の良い物件は、ほかの希望者も検討していることが多くあります。賃貸借契約については基本的に早い者勝ちなので、気に入った物件がある場合はできる限り早めに決断しましょう。

●入居中や新築などの理由で物件を内見できない場合はどうする?

物件が入居中となっていても、退去日が決まっているので、賃貸借契約には問題ありません。ただし、その場合は内見できないケースがほとんど。その際は会社に相談して、もし同じ建物内に空いている部屋がほかにあれば、代わりにその部屋の内見を申し込むことや、外観・共用部分を見学させてもらうなど、現時点で確認できることを、不動産会社に相談すると良いでしょう。

内見時のポイントを整理して、納得の住まい探しを

UR賃貸住宅の募集は、人気のある物件でもほとんどが先着順です。検討したい物件を見つけ、「仮予約」を申し込めば、契約する権利は自分にしかありません。
また、仮予約をしても、内見で気に入らなければ、キャンセルしても大丈夫です。ただし、内見は仮予約から1週間以内と決まっているので注意が必要です。

UR賃貸住宅の営業センターに問い合わせれば、空き部屋状況をリアルタイムで確認することもできます。まずは仮予約してから、内見の申し込みをしましょう。内見するのであれば、部屋のチェックはもちろん、共用部分の管理体制の確認や、周辺環境も見ておきたいところ。限られた時間ですべてをチェックできるか不安なら、ここだけは譲れないと思うポイントに絞り、事前に自分なりのチェックリストを作って内見に臨むとスムーズです。休日にのんびりできるカフェや、仕事の調べものをする図書館、子どもが遊べる広い公園など、家賃や間取り以外に、自分のライフスタイルに合った条件も考慮しながら、納得のいく部屋で新生活を始めましょう!

監修/上野 典行

記事のまとめ

内見時に見るべきチェックリストを作って、納得の住まい探しを始めよう!

  • ・賃貸物件を借りるときに、その物件を実際にチェックする内見では、「スマートフォンの電波環境」、「日当たり」、「最寄り駅までの距離や道のり」などいくつかのポイントあり
  • ・内見は物件の中だけでなく、周辺環境も確認することが大事!
  • ・UR賃貸住宅は病院や商業施設など周辺環境も充実!

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