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豊かな緑や風…。自然の力を生かした「グリーンインフラ」を取り入れて、人にも地球にもやさしいまちづくり!

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自然が持つさまざまな機能や仕組みを取り入れながら、その場所や地域をつくっていく「グリーンインフラ」。2015年以降に注目されるようになった考え方ですが、URではそれ以前から、積極的に「グリーンインフラ」を活用したまちづくりを行っています。そこで、どのように活用されているのか、今回「グリーンインフラ」に取り組んだ東京都杉並区の「シャレール荻窪」を訪問してきました。

「その地域らしさ」を生かしたまちづくり

「シャレール荻窪」は、昭和33年に入居が開始され、その後、平成23年に大規模な建て替えが行われました。建て替えの際に配慮されたのが、「荻窪らしさ」。その結果、豊かな緑や、通り抜ける風、生物多様性など、この場所が持つ恵まれた環境を残しながら、新しく生まれ変わりました。

URが「グリーンインフラ」を活用する際に特に力を入れているのが、温熱環境の改善。具体的には、「風の道の形成」、「保水性舗装」、「屋上緑化」などの取り組みを行っています。こうした取り組みにより、団地内で快適に暮らせることはもちろん、周辺地域の環境づくりにも貢献しているのです。

保存&移植によって豊かな緑を残す

「シャレール荻窪」の敷地に足を踏み入れてまず驚くのが、緑の豊かさです。そう感じるのは、大きな樹木や、中庭、住民が野菜や花を育てているクラインガルテン(貸し菜園)があるから。何本もある大きな樹木は、建て替え前から敷地内にあったものがそのまま残されています。

中でも、高さ15mを超える樹齢約60年のヒマラヤスギは、樹木や道路を傷付けないよう「立て曳(び)き工法」という伝統的技術を使って移植。この団地のシンボル的な存在になっています。

また、ケヤキやクヌギ、桜などが植えられた敷地内の三つの中庭は、それぞれ「山の庭」、「野の庭」、「里の庭」とテーマが設けられ、四季折々の自然の風景を楽しむことができます。

このように敷地内に緑地を設けることは、景観を良くするだけでなく、木陰に冷たい空気がたまるため、クールスポットの形成にもつながっています。URの検証では、樹木が豊富な団地ほど周辺の住宅街より温度が低くなるという傾向が見られたそうです。

ヒートアイランド現象対策も万全!過ごしやすい住環境

近年、深刻な問題となっているのが、都心部の気温がほかの地域よりも高くなるヒートアイランド現象。この問題を解決すべく、「シャレール荻窪」ではさまざまな工夫がされています。
たとえば住居棟は、風の道の形成のために近くにある善福寺川からの風がよく通るように配置されているため、夏でも涼しい風が吹き抜けます。また、芝による屋上緑化や、ツル性植物による壁面緑化も実施。

屋上の芝は、保水力が高い自然の土壌を使用し、必要最小限の厚さにすることで、軽量化が実現。断熱効果が高まり、建物の表面湿度が下がるように。もちろん定期的にメンテナンスもされているのも安心です。

さらに、敷地内の歩道の一部には、保水性舗装を採用。雨天時に舗装の中に蓄えられた雨水が晴天時に蒸発し、その気化熱によって歩道の表面温度が低下するという、“打ち水”のような効果を発揮します。
URの調べによると、保水性舗装では、路面の表面温度はピーク時から約10~15℃低減するのだそうです。自然の力を利用した、地球にやさしい対策ですね。

人も鳥も昆虫も暮らしやすいまち

これらの自然の力を利用したさまざまな取り組みによって、「シャレール荻窪」には、キツツキの一種であるコゲラや、バッタやチョウなど、100種類以上もの生き物が集まっています。タイミングが良ければ、敷地内に設けられたバードバスで水浴びをする鳥の姿を見ることも。

生き物が集まる場所ということは、それだけ自然が豊かであるという証し。URは、「グリーンインフラ」を積極的に取り入れながら、今後も人や環境にやさしいまちづくりを目指していくそうです。

記事のまとめ

「シャレール荻窪」では、「グリーンインフラ」を活用して住環境をつくっている

  • ・「シャレール荻窪」には、樹木、中庭、クラインガルテン(貸し菜園)があり、緑が豊かです。木陰には冷たい空気がたまるため、周辺より温度が低くなる傾向にあり
  • ・住居棟は、近くの善福寺川からの風がよく通るように配置されているため、夏でも涼しい風が吹き抜ける
  • ・自然豊かなため100種類以上もの生き物が集まり、敷地内にはバードバスも
  • ・URでは「グリーンインフラ」を活用し、環境に配慮したまちづくりを進めている場所もある
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