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ちょっと離れて暮らす、がちょうど良い。同居せずに支え合う“近居”とは?

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いざというときに、家族が近くにいるのは心強いもの。でも、一つ屋根の下で暮らすと、世代間ギャップなどから少々息苦しく感じることがあるかもしれません。そこで注目なのが、無理なく助け合える暮らし方としての“近居”。今回は、All About「ストレス」ガイドの大美賀直子さんに、ちょうど良い家族の距離感についてお話をうかがいました。

最近注目の“近居”って、どんな暮らし方?

「“近居”は、実は昔からある概念です。“スープの冷めない距離”という言葉がありますが、これがまさに“近居”ですよね」と大美賀さん。昔ながらの3世代同居が減少し、核家族&共働き世帯が増加している現代社会において、なぜ“近居”が注目を集めているのでしょう?

「まず“近居”とは、日常の行き来のできる範囲で、住まいを別にする暮らし方のことを意味します。この“近居”、最近は、子育てや介護などの支え合いの促進の一環として、助成金を支給する自治体も出てきているくらい、実は注目のライフスタイルなんですよ。」

核家族&共働きでの子育ては、本当に大変です。特に子どもが小さいときは、急な発熱で仕事を休まざるを得ないこともしょっちゅう。そんなとき、近くに親世帯がいてくれたらSOSを発することもできますよね。親世帯にとっても、かわいい孫の存在は励みになりますし、自分たちに万一のことがあったときも、子世帯が近くにいてくれたら心強いはずです。

「子世帯にとってのメリットは、主に子育てへの援助を期待でき、親が年老いても来やすい距離であること。親世帯にとってのメリットは、孫の成長を見守り、忙しい子世帯のサポートができること。そして、高齢になっても、安心して生活できることです。相互扶助的、持ちつ持たれつな関係を保ちつつ、同居ほどべったりではない。ちょうど良い距離感が、今の時代に合っているのではないでしょうか。」

“近居”のメリットとデメリットとは?

「“近居”のメリットは、近くにいるだけに、何かあったときすぐ助け合えるという点ですね。でも、同居ではないので、ほど良い境界線を保てるのもポイントです。」病気など困ったとき以外、たとえば“美容院に行きたい”というときにも、子どもの世話を頼めて助かるという声もあります。

「デメリットとしては、甘えが過ぎてしまうと、頼まれた方に不満がたまる点でしょうか。相手の都合もきちんと聞く、何かにかかった費用はきちんと精算するなどのけじめは必要ですね。」自分たちでできることは自分たちでやる、が基本。その上で、お互いに力になれる部分で助け合う姿勢が、ストレスの少ない“近居”のコツかもしれません。「お互いの個の領域には土足で踏み込まない、役割期待(長男として、など)で相手を縛り過ぎないことも大切です。」距離が近いからこそ、一人一人が“個”であるという自覚、相手の“個”を尊重する姿勢が必要になると言えそうです。

「家族総出の行事が増えるのも、良いような悪いような…という声も聞かれます。確かに、七五三や年祝いなど、節目の時間を一緒に過ごせるのは幸せなことですが、旅行や食事がひんぱんだと時間や費用面でも負担に感じるかもしれません。」解決法としては、それぞれが“自分の都合”を持つと良い、と大美賀さん。「親世帯なら趣味の時間、子世帯ならキャリアアップのための時間、といったことが”自分の都合“の好例になるかもしれません。“このための時間が必要だから”という角の立たない理由を付けて、上手に“個“の時間を確保すると良いでしょうね。」お互いにうまく距離感を保つことができれば、近居は心地良いものになりそうです。

家族の今とこれからを応援する、UR賃貸住宅の『近居割』って?

UR賃貸住宅には、さまざまなニーズやライフスタイルに合わせたうれしい制度がたくさんあります。その一つに、“近居”を応援する『近居割』があることをご存知でしょうか?

近居割』に当てはまるのは、「同じURの団地に、2世帯が近居」「半径2km以内の別の団地に、2世帯が近居」しているケースなど。さらに、『近居割WIDE』という制度もあり、適用されるエリア内で「UR以外の住宅に住んでいる世帯の近くで、新たにURの団地に入居する」ケースが当てはまります。適用条件を満たした場合、新たにURの団地に入居した世帯の5年間の家賃が5%減額になるといううれしい制度です。

たとえば家賃が月額10万円なら、年間で約6万円もお得になるということ。近くに暮らす安心感に加え、経済面でも助かるのはうれしいものです。そして、祖父母と触れ合う時間は、子どもの成長にも良い影響を与えるでしょう。親世帯と子世帯が、お互いにちょうど良く支え合える“近居”。家族の今とこれからを考えて、検討してみるのも一つの選択肢ではないでしょうか。

記事のまとめ

“近居”とは、親世帯と子世帯が同居ではなく、日常の行き来のできる距離で暮らすこと

  • ・“近居”の大きなメリットは、近くにいるだけに、何かあったときお互いにすぐ助け合えるという点
  • ・甘えすぎず、自分たちでできることは自分たちでやる姿勢が、ストレスの少ない“近居”のコツ
  • ・“近居”を応援するUR賃貸住宅の『近居割』。新たにURの団地に入居した世帯の5年間の家賃が5%減額に!

今回の先生:All About「ストレス」ガイド/大美賀 直子さん

メンタルケア・コンサルタント。精神保健福祉士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタントの資格を持ち、カウンセラー、研修講師としても活動する。現代人を悩ませるストレスに関する基礎知識と対処法を解説。ストレスやメンタルコントロールに関する著書・監修多数。

大美賀 直子さん 写真

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