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節電は住まい選びから!?知ってトクする夏の節約ポイント

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夏の節約と言えば、まずは“節電”。何と言っても、エアコン代がかさむ季節です。節電アイデアは数多くありますが、最も影響が大きいのが“居住環境”。そもそも風通しが良い住まいだったら、エアコンの使用量もぐんと減らせると思いませんか? 今回、All About「節約」ガイドの矢野きくのさんに、夏を涼しく過ごせる住まい選びと暮らし方のコツについてうかがいました。

風通しの良い場所に建つ住まいを選ぶべし!

「夏の風は、南から北に抜けていくのが一般的。そのため、南北に風がスムーズに通る立地が望ましいと言えますね」と矢野さん。残念ながら、窓が多い間取りであっても、そもそも風が通りにくい立地だと室内の良好な風通しは得にくいのだそう。

「高台や、周囲に風の流れを遮るような建物がない立地が理想的ですが、近くに大きな建物があっても必ずしもNGとは言えません。その建物があることで風の向きが変わり、うまい具合に流れてくることもあるんですよ。これはケースバイケースなので、現地で確かめるしかありません。」

周りに公園や緑地がある立地も、好条件と言えます。窓の外に緑を望むことで、目にも涼しいという効果もありそうです。また、建ぺい率(※)が低く定められている地域も、建物がゆったりと配置されているので、風通しがよい可能性が高くなります。

※敷地面積に対する建築面積の割合。建ぺい率が低いほど“家と家の間隔”が広くなる

間取り次第で、風の通りは変わってくる!

周辺環境はもちろんですが、間取りなど室内の条件によっても、風の通りは変わります。「日本では、夏は南から北に風が吹きますから、ベストは南北に窓がある間取り。でも、風の出口は必ずしも大きくなくていいんです。私も、以前の住まいでは、北側の玄関ドアを少しだけ開けて風を通していました。ドアの間にストッパーを挟み、数センチのすき間を確保しただけで、風がサーッと抜けましたよ」。すき間には、マジックテープで取り外しができる網戸カーテンを設置するのもおすすめとか。

引き違い窓の場合、右側と左側どちらを開けるかで、風の通りが違うことがあるそうです。また、家具の配置も影響を与えます。背の高い家具や大きな家具は、風の流れを遮らないよう置き方に気をつけましょう。意外なところでは、本棚を壁から少し離しただけで、壁の後ろに風の通り道ができたケースがあるとか。

「住まい見学の際は、実際に全部の窓を開けてみて、風がどう抜けるかをチェックしてみましょう。ティッシュペーパーをつまんで垂らしてみると、よい目安になりますよ。」

賢いエアコンの使い方を知ろう!

猛暑日や熱帯夜で、外気がもはや熱風…そんな厳しい暑さの日もありますよね。その場合は、外から風を取り込むのではなく、窓を閉めてエアコンの冷風で室内を冷やすことになります。節電につながるエアコンの使い方を知っておきましょう。

「月に1~2回、必ずしてほしいのが、エアコンのフィルター掃除。フィルターにホコリがたまるとエアコンに負荷がかかり、電気代がかさむことがわかっています」と矢野さん。自動お掃除機能付きでない場合は、こまめなフィルター掃除を心がけましょう。また、「エアコンの効きを良くするには、窓から伝わる熱をできるだけ室内に入れないことも大切。カーテンの裾は床にくっ付く長さにして、隙間をつくらないように」。少し引きずるくらいの長さがあれば、しっかり“ふた”の役割をしてくれます。

エアコンの冷気を、人がいる場所にうまく回すのも賢い節電方法の一つ。「人がいるところに直接風が届けば、部屋全体を冷やさなくて済む分、電気代を節約できます。エアコンは部屋の隅に設置されていることが多いので、扇風機やサーキュレーターの風を当てて、人がいるところに流れるよう導いてみましょう。」

また、意外と盲点なのが室外機。室外機は、真夏の直射日光や地面からの照り返しで高温になると、電力を余分に消費してしまいます。日当たりの良い場所にある室外機には、すだれを斜めに立てかけるなどして日陰をつくることをおすすめします。ただし、吹き出し口をふさがないように気を付けて。

最後に、矢野さんからのアドバイスを。「部屋探しをするときは、駅からの距離や部屋数などを気にしがち。でも、居住環境を吟味することも大切です」と矢野さん。「私も、過去数回の引っ越しで、1番の条件として挙げたのが“風通し”と“日当たり”。夏涼しく、冬暖かく過ごすために欠かせないものです。その結果、エアコンの使用日数は年に数日もないという実績を上げているんですよ(笑)」。住まい探しをするときには、ぜひ参考にしてみてください。

記事のまとめ

部屋探しをするときは、「風通し」と「日当たり」重視で、夏涼しく&冬暖かくの環境を

  • ・夏を涼しく過ごすには、部屋に風を通すことがポイント
  • ・間取りや家具の大きさや配置によっても、風の通りは変わる
  • ・エアコンは、定期的なフィルター掃除と、室外機を高温にさらさない事で節電を

今回の先生:All About「節約」ガイド/矢野 きくのさん

家事アドバイザー・節約アドバイザー。家事の効率化、家庭の省エネを中心にテレビ、雑誌、講演ほか企業サイトや新聞での連載で活躍。テレビのクイズ問題作成や、便利グッズの開発にも携わる

矢野 きくのさん 写真

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