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ゆたかなくらしって? ひと×コミュニティ

自分らしく生き生きできる“場づくり”で大切なことって?

最近、街の人が気楽に集まれるコミュニティの場や、子どもたちが気軽に楽しめる場をつくる活動が盛んになっています。20年にわたって“場づくり”のサポートを行うNPO法人「れんげ舎」の代表・長田英史さんに、“場づくり”を成功させるポイントをうかがいました。

本当の意味での“場づくり”とは?

Q.場をつくるとはどういうこと?
「そもそも場といっても、建物についての問題なのか、人の問題なのかということがあります。建物などの“場所”と、人のつながりが生み出す雰囲気としての場を分けてとらえるとわかりやすいです。“場づくり”という観点からだと、人のつながり方の豊かさが本質で、建物は枝葉に過ぎません。だからお金をかけなくても誰でも“場づくり”は出来ます。特別なことじゃないんです。
逆に、会員権や入場券みたいに、お金を払って場を消費する考え方に慣れきってしまうと、誰かが作った既存の選択肢から選ぶということに終始して、“自分で場をつくれる”ということを思いつかなくなってしまいます。内側にある思いを留めておかずに、場として出現させると、その場を通して社会と関わることが出来ます。
わたしたちの支援する“場づくり”とは、個人がゼロから場を立ち上げるというレベルから、NPOや企業が職場や活動の場を豊かなものにしていくというレベルまで、あらゆる場を対象にしています。新しいコミュニティをつくることは、新しい働き方や生き方を創造することにもつながります。とても楽しいことだと思いませんか。」
Q.場で、さまざまな意見をまとめるには?
「コミュニティや組織を運営する場合、大切なのは“合意形成”です。今はワークショップが大流行して、ゆるくて楽しい合意形成がトレンドですが、本当に合意形成が出来ているかというと疑問も残ります。『ゆるく、楽しく』というのも同調圧力になり得るんです。本当にみんなが納得できる合意形成をするには、会議における意志決定のルールを事前に共有するなど、堅い手続きも必要です。
もう一つ忘れてならないのは、『本当に思ったことを言う』ということです。これは一人ひとりの課題でもあり、それを許容する場の課題でもあります。みんなが“空気を読んで”発言することで、誰の本心も聞けないまま話し合いが進み、決定してしまう。そしてその決定に従って活動する…。なんだか変ですよね。わがままを言うとかぶちまけるとか、そういうことではないんです。配慮を忘れず、伝えるために発言します。配慮はした方がいいですが、僕は空気なんて読む必要はないと思います。たまたまそこに流れている空気が良いものとは限りませんから。
誰かが本当に思ったことを言うと、それだけでその場が変わります。自分が本当に思っていることを丁寧に周りの人に伝えるだけでも“場づくり”を始められます。」

長田 英史さん写真

長田 英史さん

NPO法人れんげ舎代表理事。1994年和光大学経済学部経営学科卒業後、同大学人文学専攻科教育学専攻に進学。教育学、心理学、身体論などを学ぶ。在学中より、町田の市民活動に学生ボランティアとして参加。1996年れんげ舎を設立。2002年にNPO法人化し、子どもの居場所づくり、カフェ経営、スイーツ販売など幅広い活動を展開。2010年より活動経験をコンテンツ化し、個人・団体への“場づくり”支援を本格化。組織コンサルとしても活躍。講師として年間およそ100回のセミナー・コンサルティングを行う。自らも現場で活躍するプレイヤーとして、“場づくり”の哲学とノウハウを発信し続けている。著書に『場づくりの教科書』(芸術新聞社)がある。

HP:http://www.rengesha.com/2,000名が購読するメルマガ『場づくりのチカラ』:http://bazukuri.jp