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佐藤氏) |
今日のメインテーマである「埼玉オンリーワンの都市づくり」と、「地域資源」、「協働」、原田先生の講演にあった「都市間競争」といったキーワードを材料にしながら、ディスカッションを進めたいと思います。
今なぜ “オンリーワンの都市づくり”というテーマで、このような企画がされたのか。一言で言えば、東京との関係の中で、いままで埼玉の地域や都市はあったけれども、東京から離れて、自立した埼玉のまちづくりを考えてみたい。地域資源や市民グループ、あるいは地域の企業家、商工会議所などの経済団体、そういったものが力を合せて、埼玉が、東京から自立して地域づくりをやって行くのだというときに、どんな可能性があって、どういう方法を組み立てたらいいのか、そういったことを今日は話し合いたいという意図だと思っています。
江戸時代から近代においては、それぞれ地域が固有の個性を持って存在していました。しかし、だんだん戦後の高度経済成長期に東京が巨大化する中で、埼玉は東京の周辺という位置づけにされてきました。浦和、大宮なども当初は衛星都市という位置づけでした。ただ、その中でも川口のような産業を基盤としたものづくりの伝統のある都市があったり、浦和のような文教都市があったり、川越のような商業者の方が自らまちづくりを担うという意欲でまちづくりをやっている都市など、それぞれいろんな固有の文化があります。
今、“オンリーワンの都市づくり”をしようとしたとき、都市の資源もそうですし、見沼田圃などの自然環境、都市でも、川口はガキ大将、浦和は優等生といった個性を地域の中で持っている。そういう中で市民グループなども育ってきて、行政と互いに補完しあうような形で、協働のまちづくりが試みられているというところだと思います。
まずは、パネリストの方のそれぞれの視点から、いまの埼玉の現状に対する認識とまちづくりの課題をお話していただけたらと思います。その後、これからの埼玉の街づくりにどんな可能性があるのかということで、一人ずつ、イメージを語っていただき、それをベースに、地域資源をどう活かしていくか、協働の仕方をどういうふうに進めて行くか、まちづくりをどういうふうに進めて行ったらいいかというようなことを議論したいと思います。 |
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岡村氏)
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現在の埼玉の現状認識及び課題ということですが、私は川口市長ですから、そういうものが凝縮している川口の現状認識と課題ということでお話したいと思います。
川口は東京を抜きにして語れません。荒川という自然の水と舟運、良好な砂に恵まれ鍋・釜を作る、それを大消費地江戸へ供給するということが、今の産業の街、川口につながっておりますし、また、明暦の大火(振袖火事)で江戸中が焼け野原になってしまったとき、それまでの駒込、巣鴨に代わって安行から大名屋敷の植木や、草花を供給して、これが日本のみならず世界のブランドになっている現在の安行の植木となっていますが、そのように江戸時代から深い関係があり、江戸のおかげで今の産業都市川口の発展があると言えます。
ところが、荒川をひとつ隔てて東京ですから、東京への依存体質が非常に強くなってしまった。人口48万人のうち、1日に14万人程度の市民が通勤通学によって主に東京など市外に流出をしている状況です。ここからいかに脱却をして、依存体質からいかに共存の関係、あるいは自立するかが大きな課題です。これは、埼玉県全体にもいえる話で、川口は埼玉県の縮図といえます。
それから、昭和30年代から40年代に掛けて起こった首都圏への人口集中により、川口でも、未整備、無秩序に市街化が進んでしまったので、それをいかに整備再生させるかという課題があります。
また、東京に人口が移動する中で、人口集中抑制を目的とした工業等制限法などにより鋳物産業を中心とする地場産業が大きな打撃を受けました。まちの活力を支えるのは産業であり、なんとか川口の産業関係者にがんばってもらいたい。そのために何をやったらいいか、これも大きな課題です。
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佐藤氏)
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江戸の時代も密接な関係があったが、川口はそれなりのものを持っていて、江戸と共存したいい関係だった。しかし、戦後は飲み込まれ、ベッドタウン化した感がある。その中からまた新しい個性をこれから作り出すということが課題ということですね。
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樋爪氏)
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経済の立場から、かなり喫緊な課題が今、埼玉県なりさいたま市なりにあるのではないかと考えます。埼玉県民700万人のうち、2000年の国勢調査によると、いわゆる埼玉都民が106万人、家族を含めると約3分の1の人が、東京で発生する所得に依存しています。しかも、そのうちかなりの方が団塊の世代に属していると思われ、その方たちが数年のうちに定年を迎え埼玉に帰ってくる。そうすると今まで東京で稼いで埼玉に持ってきていた所得がその分なくなってしまい、それに伴う税収もなくなってきます。これからは、待ったなしで、埼玉県自身に所得を発生し、雇用を吸収する産業、街のにぎやかさを作っていかなければならなくなります。それには、産業の面と、まちづくりの両面から攻めていかなければなりません。
現在、行政、経済団体、NPOなどもそういう方向で知恵を出そうという機運が高まっています。
産業とまちづくりは密接に関係しているものであって、住みやすく、何度も訪ねたくなるような魅力ある街であれば、おそらく東京にあるメーカー等の研究機関や工業の事務所などが進出してきて、産業の面からも付加価値の高い産業がそこに根付いてくるのではないでしょうか。まちづくりは産業を振興するためにも非常に重要なファクターになります。そういう意味でそれらを一体として考えていく必要があるように思います。
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三宅氏)
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まちづくり、地域づくりは誰のために、何のためにあるのか。自分、家族、地域市民にとって安全で生き活き人生を送る生活の場であるべきだと思います。この生活の場をつくる努力を私たち一人一人が行っているのか。このことは、まちづくりの根本課題だと思います。
地域の中で、自分たちが汗をかいてどれだけのことができるか。お金がなくても何ができるか。こんなテーマをもって私はこの27年間地域活動に取り組んできました。活動は、多面的になり今日では年間約50万人の人々が関わる形になってきました。
今の世の中は、お金がないと何もできないという風潮がありますが、私は人の輪をつくり地域の課題に共に汗をかく、そして継続する仕組みをつくったとき、無限の可能性があると思っています。
今日のテーマの中で、皆さんと考えたいことがいくつかあります。その一つは、私たちは自分のまちや地域を目と足で知る努力をしているかということです。プロジェクトを計画する人、これに係る人、あるいは市民一人一人がこの努力をしているか。この努力をしないで抽象的観念的なまちづくり論を積み重ねても根なし草になってしまうと思います。そこで提案したいことは、行政、企業、市民一体となり「地域を知る運動」を継続して行なおうということです。地域の歴史や地域資源を皆で知る過程で何らかの共感が生まれてくる。この共感がまちづくりにとって最も大切な原点だと思います。埼玉が自立する手だてとして、地区地区で「地域を知る運動」をシステム化したらどうかと思います。
二つ目は、昨今の開発についてです。「大規模・高さ・きらびやか・便利性・効率性・多機能充足」の特性があるように思われます。私のような高齢者は、二度三度と行こうとは思いません。「開発は誰のために行うのか」という根本的な課題があるような気がします。
また、物には寿命がありますが、これだけ大規模になると、40年50年経って、やり直しができる仕組みになっているかどうか。この辺に関しても非常に危機感を持っています。
もう一つは、一箇所であらゆる機能をおさめると、当然地元の商店街は衰退し、そのエリアに住んでいる人と、従来の地域との間にコミュニケーションの断絶が起きてきます。そのような問題を大規模な開発の中でどう考えていくか。その辺でさっき申し上げた運動を通して、自分の地域を知って皆さんと一緒にやっていくという仕組みをつくらないといけないと思います。
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原田氏)
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先ほど、ベッドタウン化の話がありましたが、私は、東京の周りの都市で、本気でベッドタウンになった街は無いのではないかと思います。本当にベッドタウンとしていい街、洒落た楽しい住宅地を作ろうと、そういった街は実は無かったのではないでしょうか。
本気でベッドタウンというのもあってもいいのではないか、つまり、色んなものがあって良いわけで、産業都市でも、ベッドタウンでも、商業都市でも、みんなが自分で必死に考えて本気でやれば、その中から良いものが生まれてくるのではないか、今までの話しを伺って、そういう動きが埼玉には起きているのではないかという気がして、非常に心強く思いました。
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佐藤氏)
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最近コーディネーターという言葉をよく聞きますが、先ほど支社長にコーディネーターでは生ぬるい、プロデューサーでやるべきではないかといったら、機構誕生のパンフレットにプロデューサーと書いてありました。プロデューサーは相当の腕力といろんな力が必要で、機構にはそういうふうにやっていただきたいと思っていますが、コーディネートからプロデュースということで、岡田さんには大きなプロジェクトを通して都市機構がどんなことをやろうとされているのかということを含めてお話しいただきたい。
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支社長)
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まず、組織の改変はこれで3回目ですが、平成11年に都市公団になる1年前、住宅・都市整備公団時代に地域支社制という形で組織形態を変えましたが、都市再生機構になっても同様に地域支社制で引き続きやるということで、そういう意味では、まさに地域の課題に対応した仕事をしていくという組織形態として、7月1日以降もがんばっていきたいと思います。
本日は、都市再生機構発足に先駆けたモデル事業として、現在、都市公団埼玉地域支社で取り組んでいる川口並木元町地区プロジェクトについて説明いたします。
これまでの公団の仕事の仕方は、土地の取得から基盤整備、建物建設まですべてを自ら行うフルセット型でしたが、今後は、土地所有者や、公共団体の意向を踏まえながら、コーディネート、基盤整備等を機構が実施し、都市再生に、民間投資の誘導を図るプロデュース型に変わります。
サッポロビール埼玉工場は、川口駅から徒歩8分に位置し、面積は11.8haで、現在解体工事中です。80年にわたって市民に親しまれてきた工場が閉鎖されるにあたり、サッポロビールの意向は、地元の活性化に貢献できるよう土地利用転換を早期に図ることと市民の要望が高いビール園等の経営継続、一方、市の意向は、都市再生および地域活性化への寄与、市民に親しまれる文化性の高い良好な市街地の形成、市民が憩える公園の整備というものでした。公団は、平成14年11月にサッポロビールから土地利用のコーディネート業務を受託してからこの間、極めて時間的にタイトな中で、県、市との意見交換会の設置、開発計画案の提言、県・市との開発事前協議、民間事業者への土地譲渡条件の整理等を行い、平成15年10月には、民間事業者への土地譲渡が行われました。12月には、サッポロビールと公団で、引き続き事業完遂支援のコーディネート業務委託契約を締結し、各事業者間の調整を行うための事業者協議会を設置したところです。土地利用計画および民間投資誘導についてですが、区画道路等はサッポロビールが負担し、公団が整備、北ブロックには、民間事業者が建設供給する分譲住宅、公団用地の上に民間事業者が賃貸住宅を建設供給する民間供給支援型賃貸住宅、サッポロビールが建設運営するビール園、スポーツプラザ、南ブロックには市の近隣公園、民間事業者が建設運営する商業施設が配置され、これらにおける新たな民間投資額は約500億円と見込まれています。また、この事業の推進のため、市、県、国の支援協力をいただきながら、住市総事業区域の拡大、都市再生緊急整備地域の指定など、民間事業者がより投資しやすい環境条件を整備しました。
当プロジェクトにおける公団の役割は、開発条件整理コーディネートとして、開発条件の早期確定、土地利用計画案、基本スケジュールの策定、民間事業者への土地譲渡条件整理を行い、事業完遂支援コーディネートでは、事業者間の総合調整・開発協議の実施、基盤整備の実施、民間供給支援型賃貸住宅による民間投資誘導を図ります。本事業推進のための協議体制は、サッポロビール、市、公団からなる三者協議会で、計画誘導、役割分担、全体スケジュールの協議・調整を図る一方、サッポロビール、民間事業者、公団からなる事業者協議会において、計画、スケジュールの調整を行っており、当プロジェクトの開発コンセプトである『まち歩き』が楽しい都市空間を実現すべく、現在、平成18年3月のまちびらきに向けて、川口の顔としての魅力づくり、景観形成に取り組んでいるところです。
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佐藤氏)
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今お話いただいたプロジェクトは、11haという巨大な土地があって、ほぼ更地になって、それを民間や市がいろんな形で持っている、そういうプロジェクトをコーディネートして新しいものを作り出す。こういうところは県内にそう沢山あるわけではないでしょうが、街の既存のものがある中で、これと同じようなやり方をやっていくというのが、これからの機構のいろんな形での発展だと思います。岡村市長、市として、こういうものをどんなふうにまちづくりとして展開していくか、民間、機構、行政、市民グループとの関係の中で、どういう可能性が見えてきていると思われますか。
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岡村氏)
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サッポロビール埼玉工場は大正14年操業以来、川口の顔でした。これが閉鎖すると聞いて、川口から産業の灯がまたひとつ消えていくということと、固定資産税、法人市民税など約2億円の減収になるということで、大変なショックでした。
しかし、考えてみれば駅から7〜8分のところに巨大な空間ができるわけで、これはまさに地域資源ですから、この11.8haをどうやって開発するかによって、ずいぶん川口の街の将来が変わってくるということで、サッポロビールの岩間社長のところに行って、地域の活性化、地域経済に貢献できるような開発をやってほしいということをお願いしてきました。そうしたところ、都市公団がコーディネートされると聞いて、公団とは、川口駅西口の再開発で、これも地域資源として安行の植木や鋳物をふんだんに使った公園整備などを一緒にやってきたので、まちの状況がよく分かっているし、これはよかったと思いました。
私はできればこの11.8haを市にお金があれば全部買って、全部公園にしたかった。私どもの将来都市像は「緑 うるおい 人 生き活き 新産業文化都市 川口」なんですが、「緑 うるおい 人 生き活き」という理念をすべてのコンセプトにして行こうというのが、我々のひとつの想いでした。ところがお金がないものだから、何とかわれわれのコンセプトにあうような方向で、考えてもらえないだろうかということで、都市公団にもお願いをして、ご紹介があったような、こういう形での方向性が出てきました。
また、有り難いことにサッポロビールから、川口に約80年お世話になったということで、1500坪を公園用地としてただでいただきまして、私どもはそれに合わせて1500坪を買わせていただき、併せて3000坪の公園を整備します。そこで、文化性、芸術性というのは、これからのまちづくりにとっては非常に大切だということで、アートパークという性格でこれを整備して行こうしていますが、これに併せて、市民要望の大変強かったアートギャラリーをサッポロビールから川口に寄贈してくださるという、大変ありがたいお申し出がありました。これは、ピンチがチャンスに変わったわけですから、なんとかうまくやっていこうと、まさに市民とのコラボレーションで、地域の人たち、あるいは文化芸術に詳しい人たちといった方々に検討委員会をつくっていただいて、公園のあり方を検討してもらい、更にこれからアートギャラリーの建物、中身、企画とかそれを検討してもらおうと思っています。
まさに駅前で密集地なのです。その中に、50年後、100年後の市民の森になるような、そして開発のコンセプトである歩いて楽しいという、まちづくりをここで実現していきたいと思います。公団もこれだけ大きな規模の開発というのは今後あまり例が無いとは思いますが、都市再生機構に変わっていく中で、これが新しいモデル的な事業となっていくのではないかと大いに期待をしています。
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佐藤氏)
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これはひとつのモデルです。だから機構がこれからこういうのをやるのだといっても、じゃあ県内であとどこができるのかといったら、そんなにないわけで、こういうものを基にして、プロデュース能力を高める、それをまたいろんな地域の中でそれぞれの地域にあった展開をしていくということが必要ではないでしょうか。
一言だけ申し上げると、市民の方々、駅前の商業者の方々とこのプロジェクトの話をすると、要するに街とどういうつながりを持たせられるのか、回遊性をちゃんと作ってほしいというわけです。駅とプロジェクトがそのままつながってそれっきりになるのではなくて、どうゆう風にして街の中に人が溢れるようにするか、街も一緒に楽しむようになってきたときに、きっとこのプロジェクトも三宅さんがおっしゃったような1回か2回行ったらそれっきりというのではなくて、相当なことが生まれてくるのでしょう。公団が事業のプロデュースだけではなくて、地域全体をプロデュースして、市長と仕事の取り合いをするくらいになっていったら面白いのではないでしょうか。
次に、埼玉全般に話題を広げて行きたいと思いますが、樋爪さん、埼玉における商工会議所とか商工団体の方々の動き、そしてこれから新しい産業をつくりながら、団塊の世代が引退していったときに、地域の中で、そういう人たちが新しい産業とつなぎあっていけるのか、あるいは、地域づくりにつなぎ合わせていけるのか、そんな可能性みたいなものはどういうふうにお考えになりますか。
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樋爪氏)
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商工会議所をはじめとする経済団体でも、これまで以上に、経済団体として実質的な仕事をやっていかなければいけないのではないか、という考えが大変根付いてまいりまして、大宮の商工会議所でも産業振興、経営支援ということについて、色んなプロジェクトを立ち上げました。たとえば、企業の方々が自分で経営診断ができるようなシステムを作ったり、埼玉県の経営品質賞の仕組みを立ち上げ、その事務局を担うとか、その他いろんな相談事に気楽に乗れるような体制作りもやりました。
それから街のにぎわいを作るという点で、たとえば大宮駅東口で、ストリートミュージシャンに発表の機会を提供するなど、かなり具体的にいろんなことを仕掛けています。
こういった考え方はさいたま商工会議所にも引き継がれていて、いろんな事業を計画し実現しようとしています。
そこで非常に大事なのは、商工会議所だけではなく、市や県や他団体などとの横のつながりでいろんな情報交換をやって、そうしたコミュニケーションを通じていろんなプロジェクトを進めていくということです。その典型例は、このほど立ち上がった、埼玉国際ビジネスサポートセンターで、これは、県、市、商工会議所、ジェトロなどが、みんな加わって外資の誘致やいろんな外国企業の情報提供等をやるセンターをつくりました。そのようなものが今活動を開始しています。
そういう意味では非常に具体的なアクションを、しかもお互い横のコミュニケーションをとりながら、ひとつの目的を達成していこうとする流れ、仕組みができつつあるということは大変心強く思っています。
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佐藤氏)
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そういうことから、新しい地域の働く場をつくるとか、新しい産業とか、あるいは、そんなに大規模な産業じゃなくても、コミュニティービジネスみたいなものをつくり上げていくとか、そういう可能性が出てきたということですね。
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樋爪氏)
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コミュニティービジネスなどは、元気な高齢者が働く場としての可能性に富んだものだと思っておりまして、それに関しても今勉強を始めている段階です。
東京の商工会議所を中心に、シニアの方々に登録していただいて、なにか格好の働き場所があったらそこを紹介するというシステムが立ち上がってはいますが、残念ながら、まだ十分な活用がなされていません。理想を言えば、まだ元気で働きたいというシニアの方の登録がどんどん増えて、一方で、いろんな需要が出てきたとき、それをうまくミートさせて雇用機会が生じる、アイデアとしては、そういうものが出てきてはいますが、まだ十分それが果実を上げるところまでは行っていない状況です。それが、これからの課題です。
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佐藤氏)
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中心市街地活性化ということで、TMOとかいろんな組織が提案されて動いていまして、大変うまくいっているところもある一方、商工会議所がベースになっているとなかなかうまくいかないという評判も現実あるわけですが、それは、今おっしゃったように色々な可能性、潜在力をつなぎ合わせている準備段階の時期にあるということではないのでしょうか。
たとえば、私がお付き合いしている川口商工会議所では、プロジェクト川口というのを立ち上げて、商店街組織や介護をやっているグループ、子育て支援をやっているグループ、こま回し(ベーゴマ)をやっているグループなどの市民グループに集まっていただいて、お互いに情報交換をしています。そうするといろんな関係がそこから出てきます。川口商工会議所はそういったものをベースにしながら新しい展開を模索しています。
けれども、商工会議所と三宅さんとの間にはまだ距離があるということですよね。これがつながってくると本当の力になって都市が自立していけるわけですが、三宅さん、いかがですか。
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三宅氏)
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商工会議所さんとはいろいろの角度で協力し合っています。例えば平成15年度には政令指定都市記念事業として「さいたまふるさと塾」を開催しました。これは「地域を知ろう、商店街を知ろう」という主旨で市民が70名参加し、6回コースで60ヶ所の地域資源を訪れました。大変好評で今年度も継続事業となりました。私は、お互いの独自性を尊重しつつ、地域課題に対しては機能分担で対処する形が良いと思っています。
よく、まちづくりで“俺のまちは何もない”という声を聞きますが、それは間違った思考であると思います。ダイヤモンドの鉱床の上でゴザを敷いて、“俺の所には何もない”とぼやいている姿に似ていると思います。
地域には無駄なものはひとつもない。地域資源を知る・探す・磨く努力が欠けている症候だと思います。
どの地域にも自然があり、歴史があり、風土があり、社寺、川、農業など色々あります。とりわけ一番大事な資源は、そこに住んでいる人のエネルギーだと思います。そのエネルギーをどう集めて、どう仕組んで、自分たちの街を作るのに積極的に参加してもらうか、それが一番大事なことで、それの初歩的な活動として地域を知ろうということを埼玉のどこでもやったほうが良いと思います。
そして、まちづくりで一番大事なことは、残すべきもの、再生するもの、大胆に変えるもの、新しい機能を入れるもの、あらゆるプロジェクトにおいて、この4つの基準の中で、謙虚に色々考えることではないでしょうか。
自分の街のことを皆さん意外と知らない。我々市民もそうだし、商店街のひとも、役所の人も知らない。知らない同士がまちづくりをやったら、単に箱物つくっての競争になってしまうと思います。
少なくともその土地が持っている今までの命、歴史これをお互いわかった上で、この4つの基準で、ものを考えると、もっとものが見えてくるし、その中で新しい産業が生まれるかも知れません。また、これから高齢化社会に入る中で高齢者が一番やれる仕事がそこに含まれてくるだろうし、生き活きとして取り組めるそういう街が一番魅力ある街だと思います。魅力ある街というのは、言い換えれば、自分の街を人に語れる、そういう人が何人いるかということ。その集積がこれからの競争で、東京脱却するとするなら、むしろ自分の街を語れる人を増やすことだと思います。
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佐藤氏)
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公団では、初期の団地なんかは、地域の個性を活かしながら団地作りをやったりして、名団地が沢山あって、大きな開発とともに地域の中でいろいろな活動をやるということもやられていると思いますが、地域資源と都市再生、地域再生について何か実例があれば、ご紹介ください。
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支社長)
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地域資源にはいろいろあると思いますが、古い団地が建替え時期に来ていて、これまで地域の中の団地として地域に貢献してきた、そういう団地が建て替わるときに、それまで持っていた地域の街の脈絡をどう引き継ぐかという視点が非常に重要だと思っており、例えば、団地の真ん中にあったセンターを、建替えていくときには、地域とのつながりを意識した形で商業施設を配置するとか、景観的にも地域の景観になじむような景観設計をしていくとかそういうことを心がけています。
また、地域資源としては、見沼田圃がよく話題になりますが、第3次都市再生プロジェクトとして「都市環境インフラの再生」というテーマが提起され、その延長として、見沼田圃・安行ゾーンが、国の提起の中に位置づけられております。それを具体的に展開していくときに、単に環境インフラの整備、保全ということではなくて、そこに人が集まってくるような戦略をもつこと、あるいは住民参加の仕掛けを作っていくということが非常に重要だと思います。そこで、他の地区の事例ですが、いかに住民の方々の自主的な参加を巻き込んで、自然環境、あるいは一部整備された環境を維持管理していくかという事例があるのでご紹介します。
これは、東京都の八王子市にある「みなみ野シティ」という公団の土地区画整理事業地区の例ですが、この地区では、環境共生都市をコンセプトに、その具体化のひとつとして、既存緑地の保存、郷土の樹木の移植、谷戸部での池、水路の設置などにより、里山景観の創生を図るともに、この里山景観の維持管理に住民が参加する「自然塾」 という組織を立ち上げました。この「自然塾」 の立ち上げに当たっては、公団が開発を行いながら、準備段階から企画・運営面で活動の支援を行っていましたが、現在は市の「公園里親制度」の第一号認定を受け、自立した活動を開始しています。
「自然塾」は、地元の方がマイスターとなり「稲作」「 雑木林の手入れ」「畑作」を中心とした活動を行っていますが、運営資金は塾生からの会費を中心としており、市からは「公園里親制度」の中で、清掃用具の支給、ボランティア保険の加入などの支援を受けています。この活動により、住民主動による里山景観の維持・管理が実現すると同時に、新旧住民や世代を超えた交流の輪が広がっています。このほかにも、神奈川、千葉、大阪などの公団事業地区で同様の試みが行われています。
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佐藤氏)
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こういう形で、事業を仕掛けながら、地域の環境を再評価して、そういうものを維持保全し、新しい形で作り出していく、しかもそれを市民の方々とのパートナーシップで進めるということ、こういうことは公的な事業者としてノウハウを蓄積されてきたのだと思いますし、これからもいろんな形でやっていけると思います。
岡村市長にお伺いしますが、川口には荒川から芝川、安行、見沼につながっていく環境インフラがあります。そういうところで新しい開発、まちづくりが転々と動く可能性がありますが、どのような形で市民グループなどとの連携をお考えですか。
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岡村氏)
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まず、芝川、これは新芝川ができて、旧芝川が工場排水や生活雑排水によって、死の川になってしまった。これを何とか再生しようということで、行政と一緒になった市民運動のはしりだと思っていますが、国のほうにも積極的に働きかけたり、そういったことが結実して、環境的には非常に水質もよくなって復活しました。そういう河川環境があるので、いまこれを囲むようにして、しかも地下鉄7号線が開通したこともあって、この周りに高層マンションが立ち並ぶようになりましたが、それほど住民とのトラブルも無く、良好な環境ができているという状況です。
それと、見沼田圃のことが出ましたが、グラウンドワークというボランティア団体がありまして、ここに何とかほたるを復活させようと、グラウンドワークの皆さんが一生懸命がんばってほたるを復活させたり、減反政策で荒れた田圃に、小規模ながらも近所の子供たちと一緒に田植えをして米を作って、実際食べてみて、自然の恵みを勉強しようとか、そのような市民グループもあります。
先ほど、三宅さんが街に大切なのは人であるとおっしゃいましたが、それは私も本当にそう思います。良い街とは何だといわれるときに、確かに街が整っている、良い施設もある、ところがやはり良い街のバロメーターというのは、そこに生き活き輝いている人がどれだけ住んでいるかということだと思います。ですから私ども「ひとづくり市民運動」というのを提唱して、その中核的な運動として、ボランティア活動というものを市民の皆さんに提唱しています。以前ボランティアについて、市民の意識調査をしたら、関心があるという市民が8割いました。ただ何処へ行ったらそういう情報があるのか、何処へ行ったらそういう運動に参加できるのかというのが分からないという回答が多かった。だったら、我々が窓口になって、そこに情報を一括収集して市民の皆様に提供できる仕組みを作ろうということで、川口駅前に、誰でも気軽に来てもらうようボランティアサポートステーションというのを開設しました。現在は全市で約300団体のボランティア団体が活動して、人数も3万人くらいの方がおいでになっているという状況になっています。先ほど定年で退職して帰ってくるという話がありましたが、そういった人たちの中には、地域になかなかなじめない、でもなんか自分の関心を持っているテーマについては積極的に参加したいという方が非常に多い。そういった意味で、地域コミュニティーに対しテーマコミュニティーという言葉を使って、テーマごとに人が集まると、そういったものをボランティア活動につなげたり、NPOなどの活動につなげたりということを今やっていますが、こうしたことはこれから大変必要な運動のひとつになっていくのではないかと思っています。
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佐藤氏)
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今日お集まりの方々は、行政の方、企業の方、市民グループの方もいらっしゃると思いますし、行政と市民グループの両方に属している方も居られると思いますが、これまでなかなか連携が難しかった、お互いがよく見えてなかったということだと思いますが、今市長がおっしゃったように、よく見てみるとあらゆるテーマで活動されている方々がまったく新しいことをやっている。そういった色んなことが重なって、新しい産業とかイメージを作っていくということだと思います。
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樋爪氏)
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川口の話が非常に印象的ですが、さいたま市にも多少動きがありますのでご紹介しますと、さいたま市は去年政令指定都市になって9つの区制が敷かれて各区に区民会議ができました。区民会議のメンバーがみなさんそれぞれNPOなり任意の団体などのグループに属していて、そこでいろんな市民の声、住民の声が区民会議に吸いあがるようになってきており、それが行政の各部にも割合スムースに情報が流れるようになっております。
私も「大宮東口はっするねっと」という任意団体に属していて勉強会などをやっています。大宮東口の放置自転車のすさまじさが何とかならないかということで、勉強会をやって、つい先日もさいたま市に要請をした状況ですが、そういった住民レベル、市民レベルの声が割合速やかに行政まで上がるようになりました。行政のほうもかつてに比べると非常に門戸を開いて、とにかく聞いて、検討してみるという姿勢を出してきてくれるようになっていて、コラボレーションが進んでいく基盤が少しずつできてきているのかなという気がします。
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佐藤氏)
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先ほど岡田支社長がおっしゃった事例のように、市民グループとのきちっとした関係ができると、昔だと環境派と開発派という対立関係がありましたが、いまはそうじゃなく、環境団体、市民団体は賢いから、利用できるものは利用しようと、で、一緒にやれたらやっていこうということになります。
それを本当に豊かなものにしていくために、もっと広いフォーメーションを作って、環境団体、市民グループいろんな人たちと協力関係のなかでプロジェクトを進めていければ、それは良いものになって、価値も上がってくる。これができれば、単なるコーディネーターではなく本当の意味でプロデューサーになっていけるのではないかと思います。
原田さん、先ほどの基調講演の話で、都市の間できちっとした競争関係ができれば、面白いものが生み出せるということだと思いますが、ウィンウィンゲームというのがありますね、敗者がいないみんなが勝てるという、そういうことはどう思われますか。
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原田氏)
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同じことをやると、どちらかが勝ってしまうということになります。東京周辺は、マーケットが非常に大きいですから、かなりの人がウィンウィンになれると思いますが、これがもっと小さな都市の周りでみんなが争ったとき、みんなが勝つというのは非常に難しいと思います。ただそのときも、自分自身の特色を生かして、ひとと違うことをやることによって、ウィンウィンの街が増えるということはあると思います。
そのときは、自分たちの街の歴史や、歴史に根ざした特色が一体何かということが重要です。というのは、自分が過去に持っていたものを大事にしないと非常にコスト高になってしまう。何か新たに作るのは非常にコストがかかります。
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岡村氏)
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私は、都市間競争といってもどっちが勝つか負けるかということではないと思います。
地域の資源をどう生かすかが大切なことで、例えば今やっているアートフェスティバル「Between ECO&EGO」の会場というのは、鋳物工場の社長さんが仕事を辞めて、その工場をアーティストたちにアトリエとして提供したもので、それが実に良い雰囲気をかもし出しています。これも地域資源のひとつの活用だと思います。それと去年まちびらきをしたSKIPシティも、NHKというひとつの資源があって、それが発展的にSKIPシティに結実していったということになります。ですから、競争ということではなくて、我々がすでに持っている地域の資源というものをもう一回見直して、それをどうやって活用していくか、地域を活かし、資源を活かし、人を活かす、それがまさにオンリーワンの街になっていくのではないかと思います。
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佐藤氏)
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地域資源を生かしていくということは、それぞれ地域資源の担い手がいるわけですが、その担い手がうまく関係がつくれるかどうか、それから新しいまちづくりをしようとしている人たちとの関係がうまく作れるかどうかが重要です。行政は縦割りといいますが、市民グループも縦割りでした。みんな他のグループが何をやっているかわからない状態だったのが、それがだんだんつながるようになってきています。ただ、簡単にはいかない。ですから、これからのまちづくりはそういった連携をどうやって作っていくかということがひとつのキーになると思います。これは地域によってあり方が変わるのではないかと思いますが、そういったことも含めて、最後にひとりずつお話いただいて、最後にまとめをさせていただきます。
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支社長)
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今日の論を聞いて議いて反省するのは、今伺ったような地域の中での具体的な動きといった情報が、私どもになかなか届かないということです。今後、そういった情報を発信し、入ってくるような双方向の仕掛け作りが必要だというふうに思いました。
もう1点、以前、飯能の市長さんのところに就任挨拶に伺った際、西川材という非常に良い材がとれるのだけれど、これがなかなかうまくはけなくて、地場として非常に困っているという話がありました。そこで今、支社独自の取組みとして、都市再生プロジェクトの中でうまく県産材を導入して行こうということで、「川口1丁目1番地区」「コンフォール南浦和地区」で全住戸主寝室の内装材(壁面1面)に県産材(西川材)を導入することを具体化しつつありますので、ご紹介しておきたいと思います。
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原田氏)
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先ほど、まとめの様なことを申し上げたので、繰り返しになってしまいますが、競争というのは人と違うことをやるのが競争で、同じことをやって競争すれば、共倒れになってしまいます。人と違うことをやるためにはどうすれば良いかというと、自分の特色を生かして、人より低いコストでより魅力的にできることを提供するということですから、それは結局歴史を学んで地域資源を利用するということになるのだと思います。
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三宅氏)
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県南地区の地域資源で特に頭に入れていただきたいのは、見沼田圃、氷川三社、荒川、三富新田、野火止用水です。これらに共通するのは、水の歴史と食糧確保のための歴史を秘めていることです。私は世の中がどんなに進んでも自然の力に対する畏敬と飢饉に対する備えは忘れてはならないと思います。この為にこれらの地域資源を大切に守り学ぶことが大切だと思っています。
最後に私たちのモノの見方は、タテ割りの見方、利益追求の見方に偏っていないでしょうか。
私たちは、家へ帰れば生活者の1人です。生活者の目を各人がどのように育てていくのか。これが住みよいまちづくり、地域づくりにとって大切な鍵になってくると思います。
生活者の目が育てば、“一緒に考え一緒に汗をかこう”というヨコにつながる発想がでてきます。ヨコにつなぐ発想をお互いにもっと考えていったらどうかと思います。
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樋爪氏)
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地域資源という点では、JRの鉄道網、特に新幹線網というのをもう少し利用できればと思います。大宮の人は名物料理が無いとかお土産がないといって嘆くのですが、自分で作るのをあきらめて、方々から集めたほうが良いのではないかということも含めて、新幹線網というのは利用価値が大きいと思います。特に今度鉄道博物館が大宮の大成地区にできることになって、2007年に開業します。全国に鉄道マニアはものすごく沢山いらっしゃるはずで、この人たちが大宮を訪ねて、たとえば氷川参道を歩き、盆栽村で遊んで、最後にひょっとしたらできるであろう600mタワーに来てくれることになればと、期待をしています。
それから、コラボレーションを進めていく中で何が大切かというと、うそをつかないということだろうと思います。かつて大宮東口の再開発問題で色々こじれた経緯を聞いてみると、いろんなその場しのぎの嘘を言い合ったことが、つもり積もって不信感となってどうもうまくいかなくなったという歴史があったように思います。そんなことを思うと、嘘をつかないということがコミュニケーションの一番の要件かなというふうに思います。
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岡村氏)
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今年の2月に行った川口市市民意識調査の報告書に、ずっと住み続けたい、当分の間住み続けたい、これが76.3%、住みよいあるいはまあ住みよいと思っている人が、80.3%という結果が出ています。私はこれを両方とも95%にしたい。残る5%は、街に対して批判的な意見も必要だということです。これを目指して川口のまちづくりを進めて行きたいと思っています。
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佐藤氏)
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最後に2つだけお話してまとめたいと思います。
オンリーワンの地域づくりで、資源という言葉が沢山出てきましたが、問題があるものもひとつの資源なのです。埼玉の良いところを見れば今日出たような話、悪いところを見れば、やはり東京との関係でいろんなものが雑多に作られてしまったということ。団地がいろんなところにあったり、郊外のスーパーが点在していたり、全体としての組み立てができてなくて、みんなバラバラで東京とつながっているように見えます。そういうものをどういうふうに組み立てていくかという、ひとつのビジョンが重要だと思います。ひとつひとつの場所で、きちっと丁寧に地域の場所の性格と対応したまちづくりをしていって、それをネットワークしていく。20世紀にばらばらに作られたいろんなもの、それから自然とか地形とか、そういったものを資源として横に手をつないでいくということができれば、埼玉全体の地域としてのあり方というものが見えてくるのではないかと思います。
ひととひととの関係も同じで、地域性がありますから、連携の仕方というのはみんな違うわけです。みんな平等の関係でネットワーク型でつながっている方が気持ち良い地域もあるし、ガキ大将がいて引っ張るほうが気持ち良いという地域もあるし、ものすごいリーダーががんばるところもあるし、いろんな形態があると思いますが、これは地域のなかで生み出していかなければなりません。そういう時にプロデューサーとしての機構などがそういうものにどういうふうに支援をし、一緒にまちづくりをしていくか、これも含めた僕はまちづくりの布陣という言い方をしていますが、それぞれの地域がまちづくりの固有の歴史的なものを背景にして布陣をどういうふうに組んでいくのか。それが共有できて、みんなが陣形を共通のものにして動いていくと自分の役割が非常によくわかって、うまくまちづくりを進めていけるのではないでしょうか。
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