街に、ルネッサンス UR都市機構

宮城・福島震災復興支援本部から(2015年05月)

2015/5/31

桑折(こおり)駅前団地で入居開始

福島県桑折町で、桑折駅前団地が竣工しました。

当地区には木造戸建て47戸(3LDK)に加え、コミュニティスペースとして集会所と広場を整備しました。計画にあたっては、周辺の街並みとの調和を考えながら、桑折町の宿場町としての街並みを現代に継承した景観になるよう設計しました。

当地区に入居されるのは桑折町の方々(12世帯)と、浪江町の方々(35世帯)です。桑折町は発災当時から、浪江町の被災された方々へ応急仮設住宅を提供しており、その後、浪江町から桑折町へ原子力災害により避難を余儀なくされている方々の生活再建を図るために両町で締結した協定に基づき、当地区内に浪江町の方々の復興公営住宅が整備されることになりました。
また、入居予定者は当地区東側に隣接する仮設住宅にお住まいの方々で、当地区へ入居後も今までと変わらぬ近隣関係を築けるように配慮されています。

桑折駅前地区の住宅配置図<桑折駅前地区の住宅配置図>
写真:コントラストのある配色でモダンな家並みを創出<コントラストのある配色でモダンな家並みを創出>
写真:平屋の集会所(左)前にはイベント広場が広がります<平屋の集会所(左)前にはイベント広場が広がります>
写真:集会所内は、開放感のある造りになっています<集会所内は、開放感のある造りになっています>
写真:子どもの遊び場として整備したかけっこ広場には様々な遊具を備えています<子どもの遊び場として整備したかけっこ広場には様々な遊具を備えています>
地区南側にある広場。広場が地区内へのエントランスとなっています<地区南側にある広場。広場が地区内へのエントランスとなっています>

当日は当地区内で入居式典が開催されました。
最初に、式典の主催者あいさつで、髙橋宣博(のぶひろ)桑折町長は「当地区は桑折町の復興のシンボルであり、その竣工・入居を浪江・桑折両町民の皆さま、施工者の皆さまと迎えられたことは誠に意義深く、喜ばしい」と入居へ期待をこめたあいさつをされました。

写真:あいさつされる髙橋桑折町長<あいさつされる髙橋桑折町長>

次にUR松田秀夫(ひでお)震災復興支援統括役は「当地区は桑折町の中でも駅に近く、幹線道路からのアクセスもよい、文字通り「町の一等地」。ここで入居者の皆さまが交流を図られ、快適にお過ごしいただければうれしい」と竣工にあたっての思いを述べました。

写真:あいさつされるUR松田震災復興支援統括役<あいさつされるUR松田震災復興支援統括役>

来賓者の馬場有(たもつ)浪江町長からは「応急仮設住宅だけでなく復興公営住宅を整備していただき、浪江町民を受け入れていただいたことに忠信より感謝申し上げる。避難が続く中、時間をゆったり過ごせる住環境をご提供いただけたことは大変ありがたい。当地区への入居が復興の弾みにつながると確信している」と桑折町への感謝の思いと、災害公営住宅へ入居できる喜びを述べられました。

写真:あいさつされる馬場浪江町長<あいさつされる馬場浪江町長>

その後、UR稲垣満宏(みつひろ)宮城・福島震災復興支援本部長から髙橋桑折町長へ、髙橋桑折町長から入居者ご家族へ鍵が引渡されました。

写真:右からUR 稲垣本部長、髙橋桑折町長、入居者のご家族<右からUR 稲垣本部長、髙橋桑折町長、入居者のご家族>

入居者代表の川合陽一(よういち)さんは「当地区へ入居する日を迎えることができて、震災で、失いかけていた希望を持つことができた。これからは希望と二人三脚で有意義な生活を続けていき、これから災害公営住宅に住まう方々のよき先例になるように頑張っていきたい」と入居にあたっての力強いお言葉をいただきました。

写真:あいさつされる入居者代表の川合さん<あいさつされる入居者代表の川合さん>
写真:式典の最後には、出席者らで記念撮影<式典の最後には、出席者らで記念撮影>
写真:集会所の前で桑折町PRキャラクターのホタピーと一緒に記念撮影。右からUR稲垣本部長、馬場浪江町長、ホタピー、髙橋桑折町長、UR松田震災復興支援統括役<集会所の前で桑折町PRキャラクターのホタピーと一緒に記念撮影。右からUR稲垣本部長、馬場浪江町長、ホタピー、髙橋桑折町長、UR松田震災復興支援統括役>

式典後は、入居予定者の交流を深める入居イベントとして「桑浪交流会」が開催され、入居予定者等およそ100人が参加し、プランターに花苗を植え、浪江町のご当地グルメ「浪江焼きそば」を囲みました。

写真:プランターを集めて「クワナミ」の文字を作り、イベント参加者と桑折町の職員、浪江町の職員、URの職員で記念撮影<プランターを集めて「クワナミ」の文字を作り、イベント参加者と桑折町の職員、浪江町の職員、URの職員で記念撮影>

2015/5/30

東松島市野蒜北部丘陵地区 JR仙石線全線運転開通!

5月30日(土)、仙台から石巻を結ぶJR仙石線が、4年2ヵ月ぶりに全線で運転を再開しました。
JR仙石線は、震災の津波で線路などが流され、高城町(たかぎまち)駅と陸前小野駅(東松島市)の10km余りの区間が不通となっていました。
同区間のうち野蒜(のびる)駅と東名(とうな)駅(ともに東松島市)は、約500m内陸側の高台集団移転先造成地内に移設・再開と「仙石東北ライン」が開業されました。

写真:新しく竣工した野蒜駅に入線するこの日開業した「仙石東北ライン」<新しく竣工した野蒜駅に入線するこの日開業した「仙石東北ライン」>
写真:工事着手前(工事着手前)
写真:約500m内陸へルートを変えた仙石線(約500m内陸へルートを変えた仙石線)

緑に囲まれた丘陵の頂に広がる台地。津波で甚大な被害を受けた東松島市野蒜地域は、丘陵地を造成し鉄道を中心としたまちをつくっています。
その高台集団移転先の新たなまち、事業総面積は約92ha、土地区画整理事業を東松島市から受託しているのがURです。平成26年6月に鉄軌道敷の造成を完成・引渡しを行い、平成26年12月に線路がつながり、5月30日(土)には、野蒜・東名駅の駅舎も完成、高台の新たなルートで仙石線・東北仙石ラインが運転開始し、開業記念式典が開催されました。

写真:くす玉開披を行う花岡 洋文副理事長(上段右から4番目)<くす玉開披を行う花岡 洋文副理事長(上段右から4番目)>
画像:東松島市と連携し、当地区の状況を市民・来街者に伝えるため、仙石東北ラインに車内ポスターを掲出しました。<東松島市と連携し、当地区の状況を市民・来街者に伝えるため、仙石東北ラインに車内ポスターを掲出しました。>

ここまで至るまでには、削る土の量の縮減や鉄道工事調整などJRと協議して進めてきました。これらの成果が実り、当初3年半の再開見込みが短縮され、当地区はこれにより安全で便利なまちに向けてのちから強いステップを踏んだと考えます。

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