街に、ルネッサンス UR都市機構

宮城・福島震災復興支援本部から(2014年03月)

2014/3/28

女川町民陸上競技場跡地地区災害公営住宅竣工

3月28日(金)、女川町で災害公営住宅(名称:運動公園住宅)8棟200戸が竣工し、入居が始まりました。

写真:運動公園住宅鳥瞰撮影者:沖 裕之(Blue Hours)

この住宅は、UR都市機構が宮城県内で実施している復興まちづくりにおいて、最大規模となる鉄筋コンクリート造の集合住宅です。平坦な土地が少ない中、早期に住宅を整備するため、高台にある陸上競技場を解体して平坦な土地を確保しました。その跡地に昨年4月に着工し、わずか11か月でのスピード竣工となりました。周辺環境やコミュニティ形成に配慮し、陸上競技場の面影を残したつくりが特徴です。

写真:運動公園住宅 案内看板<案内看板 陸上競技場のトラックを連想させるデザインとなっている>

この日は、朝から竣工記念式典が行われました。

写真:記念式典の様子

式典で須田善明女川町長は、
「実質9か月間という大変短い工期ではあったが、本日無事竣工を迎えることができた。この間、現場では年末年始を含め、ほぼ休みなく作業していただいていた。女川町のため、粉骨砕身尽くしてくれたことに厚く感謝申し上げる。ただし、町全体の計画戸数からすればまだ3割弱の完成に過ぎない。なお一層のスピードと品質の向上を図り、復興まちづくりのパートナーであるUR都市機構と一緒になって、一日も早く復興を現実のものとしたい」とあいさつされました。

写真:須田町長あいさつ<あいさつされる須田町長>

続いて、上西郁夫UR理事長は、
「3年前の平成24年3月、女川町とURとはパートナーシップ協定を締結し、URは女川町の復興まちづくりを全面的に支援する体制となった。同年5月にはこの運動公園住宅建設の要請を受け、陸上競技場の解体を経て、無事今日竣工を迎えることができた。これは、町民の皆さまをはじめとする関係者のご理解とご協力、そして本工事のために全国から集まっていただいた作業員の皆さまの多大なご尽力のおかげである。この場を借りて感謝申し上げる。町内では復興まちづくり事業が日々進められている。復興の加速化を確かなものにするため、人員増により体制を強化し、皆さまの期待に応えたい」と述べました。

写真:上西UR理事長あいさつ<あいさつする上西UR理事長>

鍵の引渡しは、最初に上西UR理事長から須田町長へ、次に須田町長から入居者代表の岡本様に渡されました。その後、谷公一復興副大臣ら関係者一同がテープカットを行いました。

鍵渡しの様子<鍵渡し>
テープカットの様子<テープカットの様子。右から岡本様ご一家、須田町長、谷復興副大臣、上西UR理事長>

入居予定の方からは、「きれいな住宅を造っていただき、感謝している。これから安心して生活できる」「仮設住宅は狭かったが、これからは孫を家に呼んでも窮屈な思いをさせないで済む」といった喜びの声が聞かれました。



式典の最後には、女川町伝統の獅子振り(獅子舞)が披露され、お祝いムードが広がりました。

写真:獅子振り<獅子振り(獅子舞)>

女川町での震災復興事業は中心部の嵩上げ、来年3月のJR石巻線全線復旧及び女川駅開業、離半島部での住宅整備など、多くの工事がまだまだ現在進行形で動いています。これからも気を引き締めて、復興まちづくりを進めていきます。

写真:町長と理事長の握手<須田町長と握手を交わす上西UR理事長>

2014/3/20

南三陸復興まちづくり情報センターがオープン

3月20日(木)、南三陸町志津川地区(南三陸さんさん商店街隣り)で、南三陸復興まちづくり情報センターがオープンしました。

写真:南三陸復興まちづくり情報センター

小ぶりなセンターの中には、国や県による震災発生以後の様子や復興計画の状況がわかるパネル、

写真:パネル
写真:バーチャルリアリティ映像をみる皆さん

将来のまちなみをCG(コンピュータ・グラフィックス)で表現したVR(バーチャル・リアリティ)映像、

写真:志津川中学校メッセージ集

地元志津川中学生からのメッセージ集閲覧コーナーなどを展示しており、見応え十分の内容です。


特に注目はこちら。

写真:模型1

地元志津川高校美術部の皆さんと一緒に制作した高台造成地区の完成予想模型です。

写真:模型2

昨秋から冬にかけて、部活動の一部としてご協力いただき、制作を始めました。

写真:レクチャーの様子

初めは模型作りのプロの方を招いてレクチャーを受けながら、町やURの職員も一緒になって取り組みました。

写真:模型製作の様子1

黙々と作業に打ち込んでいます。

写真:模型製作の様子2

着色することで、だんだん模型っぽくなってきました。

写真:模型製作の様子3

班に分かれて、立木を作ったり、住宅を作ったりと、作業分担して進めました。

写真:模型製作の様子4
写真:模型製作の様子5

最後に住宅を一軒一軒貼り付けていきます。

写真:志津川高校美術部の皆さんと模型

限られた時間の中、4か月で立派な模型が完成しました!



オープン初日は高校の春休み期間でしたが、今春卒業したばかりの3年生も含め、6名の美術部員が駆けつけてくれました。

写真:駆けつけてくれた美術部員の皆さん

そして、室内に居合わせた一般来場者の皆さん、関係者と一緒に記念撮影してオープンを祝いました!

写真:記念撮影1

その後、南三陸町に農地復旧作業ボランティアとして来られていた関西学院大学のボランティアサークル「上ヶ原ハビタット」の皆さんが訪れました。

写真:いろいろと見て回る学生の皆さん
写真:模型の説明の様子<説明するUR南三陸震災復興支援事務所職員(右)と熱心に聴く学生の皆さん>

「関西方面では最近、東日本大震災の情報が乏しいけど、ここに来ればよく分かる」「工事規模の大きさを実感できた」などのコメントを寄せてくれました。ぜひまた来てください!

写真:記念写真2

当センターのように、被災地の現状や将来像を広く世の中にお伝えすることで、地元の皆さまに希望を持っていただくとともに、多くの方に震災復興に関心を持ち続けていただき、そして、被災地に訪れていただくことのお手伝いもできればと思っています。

2014/3/14

いわき市豊間(とよま)地区・薄磯(うすいそ)地区どんぐりプロジェクト

昨年12月に着工しました福島県いわき市豊間地区・薄磯地区です。現在、建物基礎の撤去作業を行っています。

写真:福島県いわき市豊間地区・薄磯地区

この2つの地区では、工事とは別に、「どんぐりプロジェクト」が進められています。津波により甚大な被害を受けた両地区では、後背地の里山を切り拓き、高台を造成します。その際、ふるさとの自然を少しでも残そうと、里山のドングリを拾い、苗木に育て、整備した地区内の防災緑地や公園に植樹するものです。

画像:どんぐりプロジェクト<どんぐりプロジェクト この紙は、地元の皆さんにお配りしているものです>

昨秋、地元住民の有志の方や福島県、いわき市、URいわき復興支援事務所の職員らが里山に入って、たくさんのドングリを拾い集めました。

写真:ドングリ拾いの様子

この日は、無事越冬し少し根が出始めたドングリを、地元の豊間小学校にご協力いただき、小学生と一緒にポットに植えます。

写真:ポット植えの様子

福島県とUR職員による本プロジェクトの説明と、地元の樹木医である木田都城子先生による説明の後、班に分かれて作業開始です。小学校の先生方やドングリ拾いに参加された地元の有志の皆さんにも手伝っていただきました。

写真:福島県とUR職員によるプロジェクトの説明<福島県とUR職員によるプロジェクトの説明>
写真:樹木医 木田先生による植え付けの説明<樹木医木田先生による植え付けの説明>
写真:作業の様子1

高学年の児童が低学年の児童の面倒を見ながら、ドングリをポットに植えていく様子は微笑ましく、津波の被害があったことを一瞬忘れさせてくれます。

写真:作業の様子2

ドングリを植えたポットをトレイに集め、最後にたっぷりと水をやります。

写真:作業の様子3

20分ほどで約150鉢への植え付けが完了しました。

写真:作業の様子4

今後はしばらく小学生にドングリたちの里親になってもらいます。生長に伴って植え替えをしながら、2年後には地区内に移植する予定です。
その他のお知らせです。地区内に事業を紹介するPRルームを設置しました。徐々に内容を充実させていく予定です。薄磯地区にお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
(開館日時:月~金 8:30~17:00、土 8:30~16:30)

写真:PRルームの様子1
写真:PRルームの様子2

また、2月には、地震の影響でしばらく休館していた、両地区の間に位置する塩屋埼灯台の参観が可能となりました。

真下を覗くと、なかなかスリリングです。

こちらも是非お立ち寄りください。

<灯台から薄磯地区を望む>
<灯台から豊間地区を望む>

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